ACID BAKERY

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エルデンリングの作り方

原初の流星

わかりました。そこまで言うなら、エルデンリングを作っていきましょう。

エルデの流星
最古とされる黄金樹の祈祷
「伝説の祈祷」のひとつ
無数の黄金の流星を生じ、周囲を攻撃する
かつて、大いなる意志は 黄金の流星と共に、一匹の獣を狭間に送り それが、エルデンリングになったという
エルデの追憶
黄金樹に刻まれた エルデの獣の追憶
それは、大いなる意志の眷獣であり 律たる概念の具現であった

大いなる意志とやらは黄金の流星を降らせたようです。その中に一匹の獣が混じっており、それがエルデンリングになったといいます。この獣が「エルデの獣」と同一であるなら、大いなる意志は自らの眷獣とやらに黄金律、或いはその源となるものを持たせ、それが狭間の地にて根付き、芽吹いたのだと。ワッ、書いてあること読んだだけ!

では黄金の流星とは、何だったのか。

レナラの琥珀

琥珀色、或いは黄金の。

琥珀じゃないかな、と思ってます。

琥珀の星光
琥珀色に輝く、儚い細片
束の間に流れた星光の残滓
星光が運命を司るとすれば 琥珀色のそれは、神々の運命であるとされ 特別な精薬の材料となる
創星雨
かつて古い星見が見出した、最古の源流魔術
それは、輝石の魔術のはじまりとされる
星見の垣間見た源流は、現実となり この地に、星の琥珀が降り注いだのだ

黄金の流星、それは琥珀のことであり、エルデの獣とはここに封入されていたと見ています。琥珀とは比喩であり別の何かだった可能性もあるでしょうけども、レナラが抱く琥珀はラダゴンが渡したものらしいですし、可能性としては結構ありそうではないでしょうか。なぜ渡したのかという点についてはまだ掘り下げてませんが、黄金律たるラダゴンが、その根源を生んだかもしれない琥珀(星)を、一時とはいえ伴侶となった者へと渡したというのは何とも意味深い。

しかし残念ですね。エルデンリングの成り立ちを考えれば考えるほどに、神の、いや神すらも意のままとする「大いなる意志」の絶大な力を思い知ります。「エルデンリングの作り方」と銘打ちましたが、星を呼び込むほどの御業……やはり人間には到底真似できそうにありません。人に出来ることなど、既に存在するエルデンリングを修復する為のルーンを作り出す、それくらいが精々なのでしょう。本当に?

一つ可能性があります。既に存在するものを改良、或いは改悪するだけとはいえ、人の意志は、叡智は、ルーンは、エルデンリングをすら書き換え得る。ならば多くの有力たる意志とルーンを束ね、一つの塊とすれば、それは「大いなる意志」の所業にすら肉薄できるのではないでしょうか。それが、つまり、これです。

レナラの琥珀

魔術師球

魔術師球のタリスマン
魔術師球と呼ばれる 学院の悪夢を象ったタリスマン
魔術の威力を高める
輝石魔術には、源流という禁忌がある
魔術師を集めて星の種となす
源流では、これは探究の一手段なのだ

「源流」とは劇中でも解釈の広い言葉ではあるでしょう。しかし最古の源流は創星雨であり、それは恐らく黄金の、「源たる流星」でした。魔術師球(塊)とはそれを模し、かつて狭間に律をもたらした大いなる御業を再現しようとする試みだったのではないでしょうか。セレンイベントを進めると、彼女のショッキングな成れの果てを見せつけられることになります。しかし彼女は禁忌の報いを受けたわけでも、何らかの失敗の影響でああなったわけでもない。きっとあれこそ彼女の望む探究。我が身を以て原初の流星と化す。そしてそれは、もしかするなら別の地、別の時、新たな律を構築する星の種と成り得たのかもしれません。

セレン
「そして我ら落とし子は、いつか輝ける、星の子となるだろう」

黄金の芽吹き

ところで魔術師球は星の種と言うらしいですが、種と言えば、狭間の地の人々、ないしこの世界の人間には、どうやら一つの特性が存在します。

ルーン
ルーン

人の汁から芽吹くもの

ソウルシリーズよろしく、死んだ場所で褪せ人はルーンを落とし、しかし本作でそれは光り輝くものとして芽吹いているのが分かります。また生き壺たちの村では多くの花々が咲き乱れていますが、これがなぜかというと、壺の中身が漏れ、そこから咲いたものではないかと。

人の汁は植物を芽吹かせるようです。もっとも人に限らず現実でも「死体の跡には〜」などとよく言われるものですが、注目したいのは褪せ人が落としたルーンが黄金の苗木のように見えること。これが狭間に纏わる者たちの特性なのか、これもまた黄金律の一種と捉えるべきなのかは分かりませんが、どちらにせよ、そのルーンは黄金を芽吹かせる。

ならば魔術師塊、星の種として打ち出されたそれも、やがては黄金の樹として、どうと聳える日がやってくるのかもしれませんね。

終わりに

書けそうだなと思ったことをサクリと書きました。割と導線がはっきりしていそうな描写を繋げたので、たぶん同じことが別所で書かれているかなとは思いましたが、軽く探した範囲では見つからなかったので書いてしまう。まあ、この手の記事は幾つあっても困らないでしょう。「エルデンリングの作り方」というより、魔術師球ってなんだったの? 何のために出てきたの? という疑問についての記事という方が正確だったかもしれませんが、皆様の考察の一助になるならこれ幸い。ではまた。

追記 : 裏面みたいな記事を書きました。(2022.04.11)

エルデ備忘録 02

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