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『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』第 11 話「レッド・ホット・チリ・ペッパー その 1」

ゲームを止めないでいると後ろから蹴られるッ! 同じくゲームをやる身としては、止めどころが分からないことには共感できる。こんなんされたら、この年の頃だったらキレているかも。でもいつからやってるかは知らんけどほんと制服くらいは脱ごうなッ! さて、「レッド・ホット・チリ・ペッパー」戦の開始である。「チリ・ペッパー」はスタンド能力にしては珍しく物理的なエネルギー源を必要とするスタンドである。そして腹の満たされ方如何でパラメーターが上下するのもまた珍しい。しかし恐ろしく汎用的かつ強力であるものの、電気が通っていない、非近代的な場所では最も「弱い」と言って良いスタンドかもしれない。後に出てくる「サバイバー」などは人間の脳内を走る微弱な電気信号を利用するスタンドだが、こちらはさすがにそこまでの芸当はできまい。いや極限状況下であればどのような進化を遂げるか分からないのが人間の怖さであり、またスタンドの怖さだ。そこらの電磁場や砂鉄などからもエネルギー源を供給できるようになるかも。

仮定の話はまたの機会にしよう。強力な反面弱点のある「チリ・ペッパー」は、まさにそこを億康によって突かれた。追いつめること自体は叶ったものの、しかしやはりというべきか、漫画的な都合を言うのなら、あまりに強力過ぎる上に勝利の絵面が「人体を削る」という「ザ・ハンド」は、「勝てない」ことで作劇上のバランスを取るしかないのだ。だがよくやったというべきだろう。健闘を称えたい。「チリ・ペッパー」戦第一幕は引き分け……いや、欲しかった情報を手にしたという意味では「チリ・ペッパー」に軍配が上がったと言うべきか。だがこれで敵の目的は絞られた。次こそ決着の時である。そして! 我々はこのボケ老人を知っているッ!

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