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『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』第 36 話「アナザーワン バイツァ・ダスト その 2」

「バイツァ・ダスト」は吉良にとって都合の悪い事実に追い付いてしまったものを自動で爆破する能力だ。強いて言うなら早人を起点に「気づき」を得なければ爆破は起こらないはずなので、他人の推測やそれ以外の方法での事実判明は防げない。だが現状、皆が「川尻早人」という存在に注目しているのがまずい。追う側のキャラクターたちに何ら不手際は無いのに、その全てが吉良を都合のいい方向へと運んでしまっている。これは吉良持ち前の悪運だろうか。しかし顔を奪った川尻浩作事態は不運の塊のような男だった気がする。吉良が事態に手こずりだし、最後には早人に追いつめられる結果になったのは、浩作の運勢ごと奪ってしまったからではないかと考えたこともあるが、むしろその不運こそが「バイツァ・ダスト」を目覚めさせたのだと思えば、何が幸運に作用するか分からないというものだ。

さあ、露伴はもう黙っていても爆破されてしまうようになった。仗助たちも一斉に爆破されたので、もうその運命からは逃れられない。そして能力で固定された運命はもう覆せない。誰にも頼れない状況下で早人が選んだのは、「自分の手で父親を殺す」ことだった。とんでもない逸材である。むしろ浩作よりも吉良の息子といった方が自然なくらいの意思の強さだ。早人はスタンド使いではないが、スタンド使いを使う方法であれば、或いは吉良を止められるかもしれない。……しかし、運命というやつはとことん、この殺人鬼の味方をするつもりらしい。誰も頼れない。決死の覚悟で戦いを挑むも、失敗した。もう絶望しかないのだろうか。そんな流れからの、次週「クレイジー・ D は砕けない」ッ! 一度砕けた気がするが、砕けないって言ったら砕けないのだ!

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