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『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』 - 切ない筋トレ

観ました。どうも機を逸してしまってこんなタイミングに。なんか「なんでこいつら戦ってんの?」みたいな評判を見受けましたけど、個人的にはそういう疑問は抱きませんでした。原作未読なので(後で調べて理解できた部分が沢山ある)見当外れの解釈をしている可能性もあるのですが、あれって必至こいて日夜ゴッサムを守ってきたバットマンがスーパーマンに「ごめんね。でもこっちは地球規模でやってるからさ」って窘められてる訳ですよ。理屈はともかく、むかつくでしょ。もちろん自社の社員が二次災害で死んだこと、スーパーマンの能力を危険視したっていうのはあると思いますが、それ以前に、ちっぽけかもしれないけど何かの為に戦う誰か、その全ての「むかつき」を背負って、我らがゴッサムの守護者は立ち上がったんじゃないかなと思うのです。

で、それはともかく個人的に選ぶ一番の見どころは、スーパーマンとの決戦前に行われたバットマンの筋トレです。あんな切ない筋トレシーン観たことない。普通主役が筋トレし始めたらそれはもう勝確演出なんですよ。「あ、こいつはこの練り上げた筋肉で敵を容易く仕留めちまうつもりなんだな」と。でもこの映画の場合、相手は「あの」スーパーマンなんです。焼石に水どころの騒ぎじゃない。でもやるんです、鍛えた自分が最高の自分だから。筋肉は役に立たないかもしれないけど、鍛えた自分は信用できる。背負った「むかつき」に押しつぶされない為に、ブルース・ウェインはトレーニングを積むんです。

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