ACID BAKERY

ABout | Blotter | Text | Illust

そう突き詰めるうち、気づけば刃は飛んでいた

コロコロオンライン超特集!! 山際眞晃プロデューサーに聞く 『Bloodborne(ブラッドボーン)』開発秘話!!

面白いので是非。んで、今回取り上げたいのはこの部分。

――では、ストーリーについてはいかがですか?

じつは、ストーリーのすべてをアウトプットした資料って存在しないんですよ。変な言い方ですけど、完全版は宮崎さんの頭の中にしかありません。それを口伝で、各パートの人がメモったり、資料にしたりして持っているという。

手記やフレーバーテキストから物語の真相を読み解くのが所謂「フロム脳」というものですが、なんと作り手の方々がある種のフロム脳だったという話。フロムこそが、もっとも恐ろしい考察勢となる。そしてこれは『Bloodborne』に限らず宮崎体制の基本方針らしく、というのも社長自身がそう仰ってるんですね。

――いちプレイヤーからすると、世界設定は宮崎さんの中で 3 部作までキッチリ固めて作られているイメージがあったのですが、実際はシリーズを重ねるにつれて膨らんできた部分もあるんですね。

宮崎 : まあ、設定好きであることは否定しません(笑)。ただもともと私は、最初からすべての設定を決めてしまい、後はそれを作るだけ、というのはあまり好きではないんです。より正確にいうと、最初からすべての設定を考えますが、それはまず私の中にだけある状態にします。その上で、必要に応じ小出しにしながら各スタッフとのコラボレーションを重視し、そこで受けたよい刺激はできるだけ設定にフィードバックするようにしています。そのほうが、よい意味で混沌とした豊かな世界を描くことができると思いますし、私自身その過程がとても楽しいのです。ディレクターの人数など、制作体制によって多少異なりますが、私がディレクターとして、ゲームシステム、レベル、アートの各デザインから、諸々の設定や物語までディレクションすることが多いのも、そうしたやり方が可能であるということが大きいですね。開発段階によって差はありますがゲームにとって何かがよいと思ったとき、できるだけ柔軟にそれを受け入れられる制作体制です。

電撃 PlayStation Vol.636より抜粋

全盛の葦名一心みたいな人だった。

これ制作風景を凄く見てみたくないですか。「必要に応じ小出しにする」って、それだけ聞くとあまり良い印象が無いんですが、恐らく宮崎氏はおおよそのディティールを与えて想像力を喚起させるのが上手いんじゃないかと推測します。それはプレイヤーに対しても、そして制作スタッフに対しても。そして情報を与えられた側が手を止めないように上手いこと指揮を取られているからこそ成り立っているんでしょう。後はこっちでも書きましたが、基本的にフロム・ソフトウェアは、特にソウルシリーズ以降で顕著ですが、非常にオーソドックスな言葉をゲーム内のキーワードにします。想像力や解釈を幅広く受け入れられるのはこの部分も大きいんじゃないかなと思いますね。あとそういう柔軟で容量の大きい方針だと納期のデーモンに迫られた際に内容の転換もしやすいんじゃないかな。それに関しては痛し痒しですが。

スポンサーリンク