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プリキュアセブン | このまえのおはなし | このつぎのおはなし

「生徒会長の憂鬱! キュアブルー誕生!?」 (せいとかいちょうのゆううつ! キュアブルーたんじょう!?)

「なあ、プリキュアってしってるか?」。クラスメイトで生徒会長(せいとかいちょう)の菊池代樹(きくちたいき)にそういわれて、司(つかさ)はほうばっていたおやつのカツサンドをおとしてしまった。そりゃ街中(まちなか)でたたかっていれば、いつかはこんなことになるとおもったけど……。でも代樹(たいき)はなんとなくきいただけだったみたいで、司(つかさ)が「しらない」とこたえるとそれで納得(なっとく)したみたい。はやくブードゥーキングダムをたおさないと。司(つかさ)はたまに激痛(げきつう)がはしるようになった身体(からだ)に不安(ふあん)をおぼえながら、おとしたカツサンドをたまたまちかくをとおりかかった新人先生(にいとせんせい)のくちにつっこんだんだ。もったいないもんね。

代樹(たいき)は、ほしいものをすべててにいれてきた。そんな代樹(たいき)がプリキュアのうわさをしって、興味(きょうみ)をしめさないはずがない。代樹(たいき)はこうおもったんだ。「プリキュアになりたい」。その執念(しゅうねん)をもって街中(まちぢゅう)をかけずりまわる代樹(たいき)が、街中(まちなか)であばれまわるノミーとカブラーン、そして颯爽(さっそう)とあらわれるキュアレッドを目撃(もくげき)してしまうのは必然(ひつぜん)だったんだよ。実在(じつざい)した。くだらない都市伝説(としでんせつ)じゃなかった。「……ほしい!」。代樹(たいき)が欲望(よくぼう)の塊(かたまり)のような人間(にんげん)だったんだ。だけどどうすれば……代樹(たいき)はたたかいを注意(ちゅうい)ぶかく観察(かんさつ)する。「なんだ……プリキュアのやつ、まけそうじゃないか」

ノミーのカブラーンはつよかった。でもノミーはべつにまけてもよかったんだよね。孤独(こどく)なプリキュアなんて、いずれ限界(げんかい)をむかえる。そしてマニーを始末(しまつ)してしまえば、あらたなプリキュアはうまれない……。だがその思惑(おもわく)はすこしはずれた。代樹(たいき)とマニーがであってしまった。あおくかがやくプリキュアカード。そして、ついに、あらたなプリキュアが誕生(たんじょう)……しなかった。どうして? そのときキュアレッドがあらわれて代樹(たいき)からカードをひったくり、そのスカートをめくりあげた。「お、おまえ男(おとこ)マニ!?」「ボクはインターセックスだ!」。インターセックスだった。少女(しょうじょ)でなければプリキュアにはなれない。

なんやかんやの工夫(くふう)でからくも勝利(しょうり)したキュアレッド。でもなんやかんやあって代樹(たいき)にも正体(しょうたい)がバレちゃったし、どうしたらいいんだろう。そんな不安(ふあん)をかかえていた司(つかさ)のもとに、代樹(たいき)がやってきた。代樹(たいき)は司(つかさ)の正体(しょうたい)をバラさないでくれるみたい。「いずれボクがプリキュアになったときに正体(しょうたい)がバレたらこまるかもしれないからな」。インターセックスのままプリキュアになる。代樹(たいき)はとんでもないことをいった。司(つかさ)は代樹(たいき)の強欲(ごうよく)にあきれて、代樹(たいき)も司(つかさ)の傲慢(ごうまん)さにあきれちゃったの。司(つかさ)はひとりで敵(てき)とたたかっていくつもりだったけど、代樹(たいき)が仲間(なかま)ならこころづよいかも、なんて、ちょっとだけおもったんだ。

じかいよこく

つかさ「プリキュアが半陰陽(はんいんよう)。そういうのもあるのね」

マニー「インターセックス」

つかさ「……なに?」

マニー「インターセックス。いってみるマニ。インターセックス。ほら」

つかさ「なんで、そんなのいわないといけないの」

マニー「病名(びょうめい)の表記(ひょうき)が本編(ほんぺん)と一致(いっち)してないからマニ。テレビのまえのみんなが混乱(こんらん)するマニ。ほら、はやく。インターセックス」

つかさ「イ、イ、インター、セッ……」

マニー「んー? どうしたマニ? 聞こえないマニぃぃぃぃいいいいいいいだだだだだだだだだ!」

つかさ「プリキュアセブン、『ノブレス・オブリージュ! キュアインディゴ誕生(たんじょう)!?』」

つかさ「プリキュアセブン? ひとりでじゅうぶん!」

マニー「やめてやめてちぎれるちぎれる!」

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