まんまと虹橋学園(にじはしがくえん)に侵入(しんにゅう)したノミー。ブードゥーキングダムでは、キングブラドがその功績(こうせき)をほめたたえていた。新参者(しんざんもの)のノミーがほめられることをはがゆくおもうほかの幹部達(かんぶたち)をまえに、ノミーはとてもよろこんでいた。「もっとキングブラドさまのおやくにたつんだ。ブードゥーキングダムこそがわたしのばしょなんだから」。一方、マニーはクイーンハーシュにおしかりをうけていた。「それはキュアレッドが……」といいわけをするが、クイーンハーシュは聞く耳(きくみみ)をもたない。こうも失敗(しっぱい)つづきでは、「処分(しょぶん)」されてしまう。かつて自分(じぶん)の片割れ(かたわれ)であった「彼女(かのじょ)」が、そうされたように……。夜の園の住人(よるのそののじゅうにん)にとって、クイーンハーシュのお言葉(おことば)は絶対(ぜったい)なのだ。
七紫乃(ななしの)みいこにふんしたノミーは司(つかさ)にちかづくことにした。司(つかさ)といつわりの友情(ゆうじょう)を深(ふか)め、そしていずれはプリキュア候補(こうほ)たちやレッド・カンパニーを内側(うちがわ)から崩壊(ほうかい)させてやるのだ。しかし司(つかさ)はつれない態度(たいど)だった。無気力(むきりょく)で、こちらが親しげ(したしげ)にせっしようとしても気(き)のない返事(へんじ)。こんなやつのどこに、キュアレッドのときのような激情(げきじょう)が秘(ひ)められているのか。そして日曜日(にちようび)になって、みいこは司(つかさ)の趣味(しゅみ)の食べ歩き(たべあるき)に同行(どうこう)することにした。今のところ、司(つかさ)が積極的(せっきょくてき)におこなっていることは、この食べ歩き(たべあるき)くらいしかない。もしや、これがキュアレッドの力(ちから)の秘密(ひみつ)なのでは?
司(つかさ)のくるった食欲(しょくよく)にはりあったみいこと、興味(きょうみ)があるといって同行した代樹(たいき)は、いっしょにうごけなくなった。無理(むり)をするなという司(つかさ)に、みいこはムッとして「あなただってやりたくもないことを無理(むり)してやっているくせに」と言い返してしまう。言葉(ことば)の意味(いみ)はわからないものの、司(つかさ)はプリキュアとしての境遇(きょうぐう)をおもっていう。「どうでもいいでしょ、わたしのことなんて」 その言葉(ことば)に、代樹(たいき)は目(め)をほそめる。みいこは、気分(きぶん)がわるいといってその場(ば)を離(はな)れた。そして腹(はら)いせにカブラーンを召還(しょうかん)するが、すぐに体調不良(たいちょうふりょう)で撤退(てったい)した。
ノミーは人気(ひとけ)のないところでみいこの姿(すがた)にもどる。しかしその場面(ばめん)を代樹(たいき)に目撃(もくげき)されてしまっていた。同時(どうじ)に、代樹(たいき)のもつプリキュアカードが紫色(むらさきいろ)に発光(はっこう)する。やはりみいこが最後(さいご)のプリキュア? しかし、さっきの姿(すがた)は? パンパンになったおなかをいたわりながら追(お)いかける代樹(たいき)だったが、そこにいたのは、ぐったりとした妖精(ようせい)を胸(むね)に抱(だ)いた風間新人(かざまにいと)だった。彼(かれ)に興味(きょうみ)のない代樹(たいき)は、みいこの姿(すがた)を追(お)って別(べつ)の方向(ほうこう)へいく。しかし新人(にいと)は、胸(むね)のなかの妖精(ようせい)にむかってつぶやいた。「ノミー……」。ブードゥーキングダムで、プリキュアで、しかも妖精(ようせい)!? みいこの正体(しょうたい)って、いったい……?
つかさ「敵(てき)が体調不良(たいちょうふりょう)で撤退(てったい)。こういうのも……そういえばまえにも喘息(ぜんそく)でたちさったやつがいたような」
マニー「おまえ今週(こんしゅう)は食って(くって)ただけだったマニね」
つかさ「うん」
マニー「うん、じゃねぇよ」
つかさ「プリキュアセブン、『もうすぐ学園祭(がくえんさい)! 虹(にじ)のオブジェを守れ(まもれ)!』」
つかさ「プリキュアセブン? ひとりでじゅうぶん!」