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プリキュアセブン | このまえのおはなし | このつぎのおはなし

「もうすぐの文化祭! 虹のオブジェを守れ!」 (もうすぐのぶんかさい! にじのオブジェをまもれ!」)

むかし、夜の園(よるのその)の妖精(ようせい)ノミーは、とある任務(にんむ)の失敗(しっぱい)でクイーンハーシュのいかりにふれた。そしてそのご、キングブラドによって命(いのち)をすくわれ、以後(いご)「ブードゥーキングダム」の四大幹部(よんだいかんぶ)のひとりとしていきている。……そんななつかしい夢(ゆめ)をみて、ノミーは虹橋学園(にじはしがくえん)の片隅(かたすみ)で目(め)をさました。キュアレッドとのたたかいのあとで、いつの間(ま)にかここまでたどりついて気(き)をうしなってしまったらしい。こんなことをしているばあいではない。いまの自分(じぶん)は四大幹部(よんだいかんぶ)として、プリキュアをたおし、「にじのかけら」をあつめなければならない。そこにしかもう自分(じぶん)の居場所(いばしょ)はないのだから。

そしてノミーのいそがしい学園生活(がくえんせいかつ)がはじまった。勉強(べんきょう)はもちろん、スポーツにも力(ちから)をいれ、行事(ぎょうじ)には積極的(せっきょくてき)に参加(さんか)する。個人技(こじんぎ)にかたよらないために学年(がくねん)を問(と)わずに友人(ゆうじん)とよべる人間(にんげん)をたくさんつくり、悩(なや)みには耳(みみ)をかたむけ、険悪(けんあく)を察知(さっち)すれば介入(かいにゅう)し、ときには自分(じぶん)の相談事(そうだんごと)もうちあける。あかるく、謙虚(けんきょ)に、学校(がっこう)というコミュニティにおいて重要(じゅうよう)なポジションを確保(かくほ)していく作業(さぎょう)。たのしい! わたしはいま、青春(せいしゅん)している! どうだキュアレッド! これが「充実(じゅうじつ)した学校生活(がっこうせいかつ)」というものだ……いったいなにをしているんだわたしは!

「キュアレッドに対抗(たいこう)する」という意識(いしき)が暴走(ぼうそう)して、いつのまにか充実(じゅうじつ)した学生生活(がくえんせいかつ)を謳歌(おうか)してしまっていたみいこは、そろそろカブラーンの一つでもぶちかましてやろうするものの、だがしかし、もうすぐ学園祭(がくえんさい)がはじまる。せめて、それが終(お)わってからでも。せめて、みんなで一緒(いっしょ)につくっている虹(にじ)のオブジェを完成(かんせい)させてからでも……。そのとき、しびれをきらし、キュアレッドへのリベンジをねらうリーチがあらわれ、未完成(みかんせい)の虹(にじ)のオブジェをカブラーンへと変(か)えてしまった。そしてなんと、「にじのかけら」がドロップ。なんという僥倖(ぎょうこう)。手間(てま)がはぶけた。だけどなぜか、胸(むね)がいたい。

リーチは敗れ去り(やぶれさり)、めざめた生徒(せいと)たちは、こわれたオブジェをみて落胆(らくたん)の声(こえ)をあげた。みいこは「もういちどつくればいい」とみんなをはげますが、そんなじぶんにとまどっていた。そもそも負(ま)けるとわかっているリーチになぜ加勢(かせい)しなかったのか。そんなみいこのまよいをかんじとった代樹(たいき)は光り輝く(ひかりかがやく)プリキュアカードをつきつける。マニーもその事実(じじつ)におどろきながらも、みいこが元々(もともと)は夜の園(よるのその)の妖精(ようせい)であることを明(あ)かし、プリキュアになればきっとクイーンハーシュも許(ゆる)してくれると説得(せっとく)する。みいこは、いまのじぶんはブードゥーキングダムの四大幹部(よんだいかんぶ)であり、いまさらプリキュアになどなれないと、立ち去って(たちさって)しまうのだった。

じかいよこく

つかさ「敵(てき)だとおもっていたひとがプリキュア……そういうのもあるのね」

マニー「これは決(き)まったマニ。これはもう増(ふ)えるパターンマニ。ね? ね?」

つかさ「え? うーん……いいんじゃないの」

マニー「……ほんとにいいマニ?」

つかさ「うん、まあ。みいこが心(こころ)からのぞむんなら」

マニー「やったー! ようやくプリキュアが増(ふ)えるマニ!」

つかさ「プリキュアセブン、『紫色(むらさきいろ)の転生(てんせい)! キュアパープル誕生(たんじょう)!?』」

つかさ「プリキュアセブン? ひとりでじゅうぶん!」

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