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プリキュアセブン | このまえのおはなし | このつぎのおはなし

「秘拳炸裂! 等しく平等な打撃」 (ひけんさくれつ! ひとしくびょうどうなだげき)

ブードゥーキングダム。交戦(こうせん)すればそのたび負(ま)けてかえってくるリーチのところに、フィンチがやってきた。そのてには真っ黒な薬(まっくろなくすり)。これをのめばプリキュアにかてるだろう。じぶんのにくたいひとつでプリキュアにかちたいリーチだけど、もはやあとがない。いっぽう、司(つかさ)は野球部(やきゅうぶ)の練習(れんしゅう)をがんばる後輩(こうはい)の衛(えい)をながめながら、代樹(たいき)が闇(やみ)のちからにてをそめたことをおもいかえしていたんだ。ほんにんがのぞんだことではあるけど、でも……。でもつかさのなやみは、あるものをみつけてふっとんだ。そこにはユニフォームをきて、野球部(やきゅうぶ)に檄(げき)をとばしている新人(にいと)がいたんだ。

びっくりした司(つかさ)がたずねると、新人(にいと)は野球部(やきゅうぶ)の顧問(こもん)をやっているという。「夜(よる)の園(その)」の仕事(しごと)は、ときくと、おまえのせいでやることがないといわれちゃった。司(つかさ)はうつむく。だれもたたかいにまきこまないと息巻(いきま)いておきながら、いろんなひとをたたかいにまきこんでしまっている。ひょっとしてじぶんが意地(いじ)をはらずにいれば、いまごろたたかいはおわっていたんじゃないか。じゃあいまからでもあきらめてプリキュアをそろえようという新人(にいと)を司(つかさ)はなぐるけど、もうおたがいに本気(ほんき)ではなかったんだ。みんなにプリキュアになってもらう。それもいいかもしれない。だけど、まだなにか、じぶんのなかで決着(けっちゃく)がついていないことがあった。

グラウンドにリーチが襲来(しゅうらい)。なんだかいつもとようすがちがう。キュアレッドにくわえ、学園(がくえん)の守護者(しゅごしゃ)であるみいこと、ちからをえた代樹(たいき)がすぐにかけつけた。しかし黒(くろ)い薬(くすり)をのんだリーチはこれまでとは次元(じげん)がちがうつよさだった。 3 たい 1 でやられてしまうキュアレッドたち。リーチはトドメをさそうとせまってくるが、なんと衛(えい)がたちふさがった! むちゃだ、にげてとさけぶキュアレッドだけど、そこで衛(えい)がくりだしたのは「秘拳・鞭打(ひけん・べんだ)」だった。赤ン坊(あかんぼう)からブードゥーキングダムまで、等(ひと)しく平等(びょうどう)な攻撃(こうげき)。地獄(じごく)の苦痛(くつう)に苦(くる)しむリーチ。片山衛(かたやまえい)、決意(けつい)の一撃(いちげき)。

孤軍奮闘(こぐんふんとう)する衛(えい)の姿(すがた)をみて、キュアレッドの胸(むね)に火(ひ)が灯(とも)る。そして懐(ふところ)にもっていた緑(みどり)のプリキュアカードがひかりかがやいた。ドーピングにたよってまでちからをえたのに、プリキュアですらない少女(しょうじょ)に地(ち)をはわせられることになったリーチは、わずかにのこった理性(りせい)すら崩壊(ほうかい)し、衛(えい)にせまっていく。きあいをたよりにたちあがったキュアレッドは、かがやくカードをつかって緑(みどり)のちからをえる。そしてはなたれる複合技(ふくごうわざ)「プリキュア・ファイヤーレッド・リーフグリーン」。精神(せいしん)の崩壊(ほうかい)したリーチをやさしく浄化(じょうか)する。衛(えい)の心(こころ)に鼓舞(こぶ)された司(つかさ)は、ひとりでプリキュアをつづけていく覚悟(かくご)をあらためてかためたのだった。

じかいよこく

つかさ「こどもむけ番組(ばんぐみ)でドラッグ描写(びょうしゃ)。そういうのもあるのね」

マニー「ドラッグっていっても栄養剤(えいようざい)とかそのへんのアレなので、べつにほかの意味(いみ)はないマニ」

つかさ「……精神(せいしん)、崩壊(ほうかい)してたけど」

マニー「使用上(しようじょう)の注意(ちゅうい)をよくよみ、用法(ようほう)・用量(ようりょう)をまもってただしく服用(ふくよう)しなかっただけマニ」

つかさ「そっか」

マニー「そうマニ」

つかさ「プリキュアセブン、『エコノミック・アニマル 働(はたら)き過(す)ぎにはご用心(ようじん)』」

つかさ「プリキュアセブン? ひとりでじゅうぶん!」

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