ブードゥーキングダム。もう幹部（かんぶ）ものこりひとりになってしまい、なんだか城（しろ）がひろくかんじるきょうこのごろ、フィンチはあせって城内（じょうない）をはしりまわっていた。幹部（かんぶ）がいなくなるなんていうのはどうでもいいのだ。さいしょからじぶんひとりいればことたりるのだから。しかし、「あのお方」がいなくなってしまうのはひじょうにまずい。いったいどこへ……？ いっぽうそのころ、マニーはクイーンハーシュと連絡（れんらく）がとれずにあせっていた。もしかしてじぶんはみすてられたのだろうか。かつてのノミーのように。じゃあこれからどうすればいい……？
一方（いっぽう）、みいこはたのしげに学校生活（がっこうせいかつ）をおくっていた。女（おんな）はあたまがからっぽでうらやましいなあとおもうけど、そんなとき司（つかさ）がいったんだ。「あんたもすきなことやれば」。いまはたおすべき敵（てき）がいる。だけどそれがおわったあとは？ いずれたたかいがおわって脅威（きょうい）はきえさる。でもそのあとも人生（じんせい）はつづいていく。じぶんはなにをすればいいんだろうか。なやむマニー。だけど司（つかさ）にもみいこにもそんなことはわからなかったんだ。そんなとき、ひとりの男（おとこ）があらわれた。男（おとこ）はじぶんを「キングブラド」となのった。
臨戦態勢（りんせんたいせい）にはいるキュアレッドとみいこ！ だけどブードゥーキングダムの王（おう）にして最後（さいご）の敵（てき）は、あの強敵（きょうてき）フィンチですらかすむほどの圧倒的（あっとうてき）なつよさだった！ きかない攻撃（こうげき）、あしらわれる必殺技（ひっさつわざ）……。そこへかけつけるレッド・カンパニーと代樹（たいき）だけど、てもあしもでない。なんだかんだでうたがわなかった「最後（さいご）に正義（せいぎ）は勝（か）つ」というかんがえが絶望（ぜつぼう）にぬりつぶされていく。おまえらに未来（みらい）などないと言（い）い放（はな）つキングブラドだったけど、マニーは反射的（はんしゃてき）に言（い）い返（かえ）してしまう。「俺の生徒は前途有望マニ！」 まださきのことはわからないけど、なにもないなんておもいたくなかったんだ。
代樹（たいき）のもつ素勝（もとか）の藍（あい）のカードと司（つかさ）のもつ紫（むらさき）のカードがかがやいた！ はなたれる複合技（ふくごうわざ）「プリキュア・ヴァーミリオン・インディゴ・ペンシル」と「プリキュア・モーブ・イン・ロック」！ 2 連続（れんぞく）の複合技（ふくごうわざ）でなんとかキングブラドにダメージをあたえたけど、そこでキュアレッドの変身（へんしん）が解除（かいじょ）されちゃった！ どうして？ せまるキングブラド！ だいピンチ！ だけどクイーンハーシュがかけつけてくれたの。きょうのところはと退散（たいさん）するキングブラド。そしてクイーンハーシュは、司（つかさ）にパワーアップのための試練（しれん）をもちかけるのだった……。
つかさ「初出（しょしゅつ）の技（わざ）でたおしきれない……そういうのもあるのね」
マニー「さすがはラスボスといったところマニ」
つかさ「じかいはなんと『夜の園（よるのその）』で試練（しれん）をうけることに！」
マニー「パワーアップイベントマニね！」
つかさ「……はーあ……」
マニー「……露骨（ろこつ）に行きたくなさそうマニ」
つかさ「プリキュアセブン、『試練（しれん）！ メモリの森（もり）でメメント・モリ』」
つかさ「プリキュアセブン？ ひとりでじゅうぶん！」