夜神月がお茶会に招待されたようです/うみねこがなくですの ■注意 ・この物語はどうせ二次創作に決まっています。本物の「うみねこのなく頃に」「デスノート」の内容、キャラクターとも関係ある筈がありません。  ・キャラクターの性格がオリジナルとはかけ離れている場合がありますので、人によっては不快感を覚えるかもしれません。 ・「うみねこのなく頃に」はマンモスおもしろいので、その感覚を損なわれない為にも未プレイの方は読まない事をお勧めします。 ・「うみねこのなく頃に(EP2まで)」のちょっとしたネタバレを含みます  ・「デスノート」のネタバレも少しだけ含まれています。  ・「ひぐらしがなくですの」とほんの僅かだけ関連しているので、合わせてどうぞ。  ・おっぱいを口に含みます。 ・やる夫スレのほんのおまけみたいなものなので、短く済ませます。  ・以下より全25レス  ・投下間隔を5分と考えると約2時間  ・意外とゆっくり出来るね! ・難易度は変態  ・変態的に難しいのではなく、登場人物が変態なのです。 ■ようこそ ライト「ん……ここは……?」 ベアトリーチェ「ようこそおいでになられた。ここは魔女ベアトリーチェの茶会。歓迎するぞ、夜神月。人の身で神を志す者よ」 ライト「うわあっ! ひ、ひぃ、お……お、おお……!」 ベアトリーチェ「そう恐れずともよい、今はまだ、な……。くっくっく」 ライト「おっぱいでっかい!(神懸かり的な韻をを踏みつつ)」 ベアトリーチェ(え、なにこいつ) うみねこがなくですの breast of the golden witch ■魔女の条件 ベアト(さて。ラムダデルタは何を意図してこの者を呼び出したか……。まあ、よい。戦人との対局が再開されるまでの暇つぶしと思えば) ライト「ここはどこですか? 確か僕は同僚の運転する車内に居た筈ですが」 ベアト「冷静さを装う術は心得ているようだな。成る程、戦人には真似できぬ芸当よ。だが魔女たる妾にはそなたの動揺が手に取れるようであるぞ。安心するが良い。妾はそなたの敵では無いし、危害を加えるつもりも無い。用が済めば元いた場所に、元通りの時間にそなたを帰そう」 ライト「……魔女」 ベアト「信じられぬか? 死神は信じるのであろう?」 ライト「! ……。……」 ベアト「そなたと敵対する者と妾を結びつけても無駄だ。妾は嘘をつかぬ。妾は千年を生きた魔女であり、それ故に人間が知り得ぬ事を知っておる。しかし一つ付け加えるならば、そなたや死神とやらの話は別の魔女から聞いたもので、妾が直接見聞きしたものではない。多少の食い違いは許すがよい。異なる世界の話は、妾にはよく分からぬのだ。その点、ラムダデルタ卿は物好き……いや、物知りであらせられる」 ライト「……死神がいるから魔女もいる筈、というのは短絡的思考だ。仮に魔女なんてものが存在するにしても、貴方がそうである根拠も無い」 ベアト「ふむ。ではどうしようか。証拠でもみせろと?」 ライト「結構です。仮に貴方がこの場で一見して『人間に不可能な事』をやってのけたとしても、それが本当に『人間に不可能な事』かの検証はとても難しい。結論自体が僕にとってさほど重要で無い以上、それは時間の無駄ですよ」 ベアト「くくっ! どこかの誰かに聞かせてやりたいものよな?」 ライト「おっぱいを触らせてください」 ベアト「急にどうした!?」 ■お乳さまマロ〜 ライト「駄目っすか? 駄目? NO? YO?」 ベアト「だ、駄目に決まってるであろう……。人間の常識に照らし合わせて……」 ライト「そんなこと言うなよベアト〜」 ベアト「親しげだな!」 ライト「うー。うー。おっぱい。うー」 ベアト「赤ん坊かっ」 ライト「ブブー! 赤ん坊はこんな流暢には喋れません〜。おっぺけぺ〜」 ベアト「腹立つ人間だな……!」 ライト「顔の上だよッ! 僕の! そのでかいおっぱいで押しつぶしてッ!圧迫だよォッ! 呼吸が止まるくらいッ! 『圧迫祭り』だッ!」 ベアト(ラムダデルタアアアアアアア!!) ■地球的拡大解釈 ベアト(ラムダデルタの目的は……。奴は夜神月を屈服させてみろと言った。その行為こそがベルンカステルを打ち負かす布石にも通じると。戯れにと付き合う気にはなったが……妾に何をさせたい?) ライト「ん……さっきから何の匂いかと思えば、リンゴか。随分と香りが強いな。魔女の食べるリンゴは人間が食べるものとは違うのか?」 ベアト「ただのインテリアだ。食べられはするがな。お望みなら山羊に剥かせるが?」 ライト「ベアトリーチェ知っているか。死神はリンゴしか食べない」 ベアト「そのような話は知らぬ。やはり妾の知る死神とそなたの知る死神は同質では無いようだ」 ライト「……僕に付かず離れずのリュークがここにいない……。つまり本当に……」 ベアト「そなたこそ知っているか? アダムとイブが食べた知恵の樹の実は、リンゴなどではないぞ?」 ライト「馬鹿にしてるのか。誤訳が広まっただけなんだろ? けど、あの話は実に興味深い。善悪を知る知恵の実と、生命の実。この二つがあれば人は神に至る事が出来る。僕の頭脳、そしてデスノートという生命の実。双方を手にした僕は、まさに神だ」 ベアト「くっくっく! 時折、そなたのような人間が現れるが、眺めている分には全くもって愉快だな!」 ライト「そうだ。このエピソードで興味深いのはもう一つ。食べた知恵の実はアダムの喉につまり喉仏に、そしてイブの乳房になった。そこから導き出せる解答は一つ」 ベアト「ふむ?」 ライト「つまりおっぱいとは原罪の名残であり、おっぱいが大きければ大きいほど罪は大きいという事になるんだよッッ!」 ベアト「……」 ライト「おっぱいの大きさは罪の大きさ! つまりお前は大罪人だ!」 ベアト「大変態だ……」 ■乳【たましい】 ライト「次は乳の定向進化について語らせて貰う」 ベアト「夜神月。妾はそなたとゲームがしたい」 ライト「……ゲーム?」 ベアト「そなたを招いたのは妾ではないが、そなたが妾の客人である事は確かだ。何のもてなしもせずに帰す訳にはいかぬ。 互いの尊厳と存在を賭けたヒトならざるモノの遊び。要するに妾の暇つぶしの一貫に過ぎぬが、そなたが自身を神と名乗るのなら、これほど相応しき遊技もあるまい」 ライト「……。……それをに勝たなきゃ帰しては貰えないってことか」 ベアト「さあ、な」 ライト「……」 ベアト「……」 ライト「……話だけでも聞こうか」 ベアト「くっくっく!」 ■えるいる ライト「これは島、か?」 ベアト「六軒島という」 ライト「妙な感覚だな。こうやって世界を観るっていうのは」 ベアト「これはチェスの盤面を見下ろすプレイヤーの視点。島の住人は、言わばチェスの駒よ。そしてそれらを眺める我らはヒトの上に立つ者ども。神を志願するそなたにしてみれば、格別であろう? くっくっく!」 ライト「ふん、まあ、悪くないね。…………。…………おい」 ベアト「どうしたァ?」 ライト「ちょっと待て。なんで……」 ベアト「どうしたのだ? 誰か"い"るのか?」 ベアト「……なんで…… L が」 ■L の世界 ベアト「そなたの言う L とやらは此度の特別ゲストだ。ラムダデルタがいつかの時間軸より呼び寄せた。ちなみに、妾は L という男もよく知らぬ。そなたとはよほど因縁深き仲のようだな」 ライト「……島の黄金伝説に興味を持ってやってきた、という設定か。なるほど、ワタリもいる。いきなりデザート食べすぎだろう竜崎。……ふん」 ベアト「ではルールを説明しよう。これより島にて殺人が起きる。他の誰でも無い、妾が殺す。手段は魔法。人には不可能な犯行だ。下種なトリックなど一切使わぬ。しかし妾はその犯行の瞬間を見せぬ。そなたは『それらがそうでない事』を証明せよ」 ライト「つまり魔法での犯行を『人間とトリック』で説明しろって事か? ……ふざけてるのか? この不公平さで何がゲームだ」 ベアト「極めて公平なゲームでは無いか。そなたは魔女の存在に対し『半信半疑』である。魔女は実在するかもしれないが、そうでない可能性もある、と。その考えはどこまで突き詰めたところで一方に完全に振り切れるものでは無い。ただ一つの証拠で、他の前提がひっくり返る。戦人の言う、悪魔の証明という奴だな。しかしそれでは駄目なのだ。魔法の実在を認めさせるだけでは不十分。 どこをどう考えても『魔女と魔法』でしか有り得ない、という屈服! 魔女は"い"る! 絶対に"い"る! 妾に尊敬と畏怖を! そしてベアトリーチェという名をそなたに称えさせる! この達成こそが妾の勝利条件よ。反対に、そなたは魔法を否定してみせれば良いだけの事。むしろ妾こそが不利なのだぞ?」 ■おじゃ魔女ベアト ライト「とんでもない詭弁だな。それで僕が勝負を拒否すれば帰さない。僕が負けを認めなければ勝つまで続ける。そういうつもりじゃないのか?」 ベアト「どうかなァ。妾は気まぐれであるからなァア。だが、決してそなたにとって悪い話では無いと思うぞォ?」 ライト「どういう事だ」 ベアト「見事そなたが妾を打ち倒した暁には、そうだな! そなたの念願を叶えてやろう! そなたを神にしてやろうと言っているんだよぉオオ! 夜神月オオオ!」 ライト「……何でも……!?」 ベアト「胸を見るな」 ■とったどー ベアト「時間はある。島が嵐の晩に見舞われるまでに決めるが良い。島が外界から断絶すれば、妾にももう止める事は叶わぬ」 ライト「……黄金伝説の碑文。黄金に至る道、か。黄金……黄金、ね」 ベアト「興味があるか? ならば L という男と共に解いてみるがいい。そう考えてみると、これはそなたと L との知恵比べでもあり、実質、妾は二人の知恵者を相手にせねばならぬのだな。いやあ、これは妾が圧倒的に不利と言わざるを得ぬなァ」 ライト「……。もしかしてこの碑文に沿って殺人が起きたりするのか?」 ベアト「……ほう。なぜそう思う?」 ライト「ありがちじゃないか。ミステリ小説や何かで。僕はああいうの、すぐ解いてしまうからつまらないんだけどね」 ベアト「ではミステリとやらの定石に照らし合わせるがよい。第一の殺人はどう起きる?」 ライト「そうだな……碑文通りなら、六人死ぬ」 ベアト「ならば妾はそれを魔法で行おう。場所は出入りが不可能な完全密室。魔法以外はあり得まい」 ライト「そう?」 ベアト「違うと?」 ライト「『自殺しろ。そうしなければお前達の大切な人間を殺す』」 ベアト「……」 ライト「鍵の掛かった部屋の中で六人の人間が自殺。はい、密室完成」 ■やらないお ライト「右代宮家全員が家族持ちだからありえるんじゃないかな。子どもを殺すと言われれば親なら従うんじゃないか? あるいは恋人を殺すと言われても同じだろう。島にいる人間の事は知らないけど、魔女に強い信仰があったり、魔法の実在を信じさせるような何かを行えば自殺に誘導出来るかもね。六人を殺すという多大な手間が省ける上に、その後の工作に時間を割ける」 ベアト「つまり犯人は人間である、と主張するか? 勝負を受けるというのだな」 ライト「誰もそんな事は言ってないだろ。ただの予想だよ。でも『犯行は全て魔女と魔法で行われる』って言葉が逆に全てが『人間とトリックで説明出来る』って事の証明に思えてきたな」 ベアト「良いではないか。素晴らしい心境の変化だ。これは完全な密室が完成した場合の、そなたの歪む顔が楽しみになってきたぞ」 ライト「完全な密室か。この島の状況ならどうとでもなるんじゃないのか?」 ベアト「ほう?」 ライト「登場人物はチェスの駒……キャラクターごとに役割が決まっている……? 例えば死亡時刻を偽る役割、魔女の手紙を渡す役割、鍵を開けるだけの役割。鍵を閉めるだけの役割。殺人の実行犯は別にいるけど、密室を作るのは別の人間……という具合に。弱みを握るかすれば人間一人くらいの行動を操るくらいは出来る。それを複数やればいいだけだからね。密室なんて騙したい人間がいるから在るようなものだろう。騙す対象が限られてるんなら、共犯者が多いだけトリック作成は簡単じゃないのか?」 ベアト「妾は何も答えぬ。なぜならそなたの言葉は『展開の予想』であって『推理』では無いからだ。物語の道筋を先んじて口走るような下世話はせぬよ。何にせよそなたがやる気になってくれたのは良いことだ」 ライト「ん? やらないよ」 ベアト「……あ?」 ■ジョーマ・ジョーマ・ダバラーサ ライト「僕は確信してしまった。全ては人間とトリックで行われる。物語を読まずに先が分かるなんて、僕には日常茶飯事だから。昔、友達にも言われたよ。『月くんは創作の才能があるお』ってさ。僕はもう満足した。もう、いい。分かるか? もう満足したんだよ。だから下らないゲームなんてしない。全く、人間じゃない奴らっていうのはどうしてこういう下らない遊びが好きなんだ? どいつもこいつも退屈を訴えるばかりで自分では何もしやしない」 ベアト「……よいのか? 妾に勝てば望むものを得られるのだぞ? 喉から手が出るほど欲しいものがあるのではないのか?」 ライト「いらない」 ベアト「え」 ライト「いらないと言ったんだ僕は。聞き取れよそれくらい。僕は考えてみたんだ。恐らくこのゲームは魔女に挑む側が『負けを認めない』事で継続される。その繰り返しの果てにプレイヤーが屈服すればお前の勝ち。なら、プレイヤー側の勝利条件について考えてみよう。全てが『人間とトリック』で説明できると証明する? いやいや。それは正解に近いけど正解じゃない」 ■黄金体験 ライト「碑文の最後……ええと。『魔女は賢者を讃え、四つの宝を授けるだろう』。金、死者の魂、愛、そして魔女の眠り。これってさ、考えてみれば全部人間の力で解決できる範疇じゃないか。金。これは遺産かな? それとも黄金が本当にあるのか。死者の魂。最初から誰も死ななければ済む話だろう。つまり殺人を防ぐこと。失われた愛……家族愛の復元、かな。右代宮の抱える問題が、魔法の力なんて借りずに全て人の手で解決されるんだ。六軒島は幸福で満たされる。黄金のような幸福で。『魔法なんて必要無い』という島の人間全員での結論。これでお前は存在出来なくなる。『魔女は眠りにつく』。後は惨劇の夜が明けて昇る朝日を眺めながら、『ああ、この朝日こそが黄金郷なんだ』なんて言いつつ終幕……。はあ、オチの読めた物語ほどつまらないものはないね。僕はつまらない勝負はしたくないんだよ」 ベアト「……そんな戯れ言で、そなたは自らの欲するものを放棄するというのか?」 ライト「おいおい勘違いするな。話を聞いてなかったのか? 僕が要らないと言ったのは新世界じゃない。お前が僕に聞いたんじゃないか。魔女は"い"るのかって。答えてやるよ。"い"らない。僕に魔法なんて必要ない。要らない。"要"らないんだよ、ベアトリーチェ」 ベアト「……妾が、"い"らないぃぃ……!?」 ライト「つまり、僕は戦わずしてお前に勝ってるんだ」 ■ざまあ、月! ベアト「……つまらぬ」 ライト「!」 ベアト「そなたはつまらぬ、夜神月。そなたは妾に失望させたいのだな。大口を叩いて見せようとも、結局そなたは肝心な部分には踏み込まない。妾は怒り失望し、そなたをこの茶会から追い立てる。そなたは内心ほくそ笑み、不要な勝負を避けられる。 互いの矜持を保ちつつ結果として相打ちに持ち込む。それがそなたの狙いだったのだろう。だが、妾はその奸計を見越した上で、やはりそなたに失望した。ラムダデルタの狙いが今になって理解できたぞ。あれは無駄を嫌う。妾が遊び過ぎる事が気に食わぬらしい。故に妾に人間への執着を止めさせたかったのだろう。だが当てが外れたな。お前は戦人に遙かに劣る。確かにそなたは賢しい。しかしそれだけだ。そなたの短く狭い世界の中では余程もてはやされたのだろうが、妾に言わせればそなた程度の人間など掃いて捨てるほど居たわ。誰もが憧れたであろう容姿も、幾人の女を蕩けさせたであろう言葉も、万人を跪かせたであろうその知能も、妾の千年の前では凡俗のそれよ。まさか期待したか? 自分ならば人でない者とも立ち回れるのだと。神になると言ってのける己が特別だとでも思ったか? 阿呆が。神を自称した人間など、それこそ腐るほど居たわ。そなたごとき、これまで幾らでも存在していた小物の一つに過ぎぬ。残念だったな、ニンゲン。もう構わぬから帰るがいい。そなたの望みは果たされた。そなたのような者は、いつまでも下らぬ小競り合いでもしていれば良いのだ」 ライト「……な、なんだと!?」 ベアト「……それではな、小さき世界の、小さき神よ」 ライト「待て! まだ僕の話は……!」 ■超時空新世界の神、ライトちゃんです! ベアト「……」 ライト「……」 ベアト「……?」 ライト「……まだ僕の話は終わってない。よくも好き勝手言ってくれたな」 ベアト「……馬鹿な。なぜ消えぬ」 (妾の魔力が通らぬ。ラムダデルタが何かしているのか? 或いは戦人と同種? い、いや、これは神性!?) ライト「僕は夜神月。キラだ。世界から戦争を消失させ、犯罪行為の過半数を減少させた。今や人類の殆どが僕を崇め奉っていると言っても誤りじゃない。現象としてだけじゃない。いずれは人の意識そのものを変えてみせる。いや、もう半ば変わりかけている。新たな観念、精神、ルール! 僕が創る! 人類史上そんな事例が存在したか? 不可能に可能にした僕は何だ?」 ベアト「…………神、だ」 (この男の言が真だというなら、その在り方はまさしく神だ。神性は信仰に比例する。法則の異なる世界からここに招かれた事で、限定的にそれが芽生えたというのか。幸い無自覚であるようだが……。ラムダデルタめ、知っていたな? だが……似ている。ラムダデルタの性質に。信仰という力……! 奴がこの男を呼び出せた理由がそれか!) ライト「僕の創る新世界は永遠だ。永遠に僕の名は歴史に残り、人類の支えとなる。たかだか千年生きた程度の魔女風情が、神に対して『つまらない』だと?」 ベアト「くっ……!」 ■KIRAっ☆ ライト「ちなみに、僕はこの、『キラによる倫理を革命する行為』を『キラ倫レヴォリューション』と呼んでいる」 ベアト「……」 ライト「……いま僕、上手いこと言ったなあ」 ベアト「……」 ライト「上手すぎるだろ……」 ベアト「……」 ライト「上手いなあ……」 ■God Or Die ライト「僕もうキラだけでいいと思うんだ…。だってさ…キラってかっこいいし…強いしきっと守ってくれる。おまけにかわいいし東大主席の天才でさ。デスノート持ってるんだよ。もうさ…キラでいいと思うよ最終的に…。キラは僕を裏切らないもの…」 ベアト「な、何を言っているのか全く分からぬ。これが神の言葉だとでも言うのか……!」 ライト「僕は勝負そのものを放棄するなんて言ってない。ただ、お前が用意した下らないゲームなんてやってられないって言ったんだ。だから提案だ。僕の用意するゲームで勝負しないか?」 ベアト「……それは?」 ライト「どうしようかな。ライディング・デュエルでもする?」 ベアト「そのようなものは知らぬ」 ライト「冗談だよ。なに、単純なゲームさ。即ち、『夜神月が新世界の神になれるか否か』」 ■神の条件 ライト「僕が神に至れば勝ち、そうでなければベアトリーチェ、お前の勝ちだ。構わないだろ? どうせ普段は魔法だ何だと、楽に手堅く勝ってるんだろ? たまには強い者に挑む方の立場へ回ってみたらどうだ」 ベアト「……ま、ま、待て。あ、曖昧過ぎる。『新世界の神』とは何を指す? 新世界とは何だ?」 ライト「難しく考えることなんてないよ。争いも無く、傷つけ合う事も無い世界。奪われる不条理も、憎しみ合う残酷さも存在しない世界。みんなが笑顔で、幸せに生をまっとう出来る穏やかな世界。今とは全く違う、新しい世界。……『世界平和』……」 ベアト「……あ、あ、あり得ぬ。あり得ぬ! 妾が見てきた千年どころの騒ぎでは無い。有史以来、そんな時代は一瞬たりとも存在しなかった!」 ライト「だからやるんだよ。僕がこの手で、掴み取るんだ」 ■なあ、 L ベアト「も、もう一つ答えよ。なぜわざわざゲーム変更を申し出た? そなたにとって下らなかったから? そなたに限って、恐れがあったからという筈はあるまい」 ライト「へえ、僕の評価が上がったみたいだな。キラワロス」 ベアト「答えよ」 ライト「……別に。ただ、お前の前では命というものが軽すぎる。僕は多くの人間を殺してきた。だがそれは、新世界創世の為の必要な犠牲だった。それを何だ? 魔法で呼び寄せただと? 命を何だと思ってるんだ?」 ベアト「それを、そなたが言うというのか?」 ライト「馬鹿め。僕はお前の為に言ってやっているというのに。僕に劣るとは言え、 L は僕が唯一ライバルと認める相手だ。こんな取るに足らない事件、あいつなら簡単に解決してしまう。そしてお前は負ける。いとも簡単に。こんなんじゃまるで勝負にならないよ。 L は世界最高の探偵だ。幾度も神である僕を追い詰めた人間だぞ。魔法だ魔女だ……そんなものに負ける訳がないだろう?」 ■人は死ぬ ベアト「う……く……」 ライト「どうした? 受けるのか受けないのか。まさか怖じ気づいたんじゃないだろうな。何なら考える時間をあげよう。その間に僕はあっちでマッハ突きの練習でもしてるからさ」 ベアト「……く。く、く、ははははははっ!」 ライト「!」 ベアト「ありえねェ! ありえねェよォオ! 何が新世界だ馬鹿じゃねェの!? 神性どころか真性のイカレだぜこいつぁ! 自分がプラスを得る為には他人にマイナスを背負わせなきゃ帳尻が合わねェんだ! 世界はそういう風に出来てるんだからなァアアア! 魔法の原則である等価交換だってそう! あらかじめ決められた質量は不変! 宇宙がいくら冷めようとも総和は動かない! だったら後は配分だろ! 勝つか負けるか! 奪うか殺されるか! 世界が違おうが死神の定義が違おうがそれは変わらねェよ! お前だってそうして来たからここに居んだろォォ???」 ライト「……」 ベアト「……だが、面白い! ヒトと言葉を交わしている気がしないぞ夜神月ォ! 神を名乗るだけの事はある! 面白い! 実に!」 ■What's up people!? ベアト「素晴らしい! なるほど、神になるか! 言ってのけるだけなら万人に許されようが、やってのける者は数少ない! そしてそなたは、そのような者共の中でもさらに別格よ! 恐ろしい恐ろしい! 面白い面白い! 俄然やる気が出てきたぞ! 良い! その勝負に乗ろう! して、何を賭ける? 新世界の神は余程自信がお有りのようだ!」 ライト「当たり前だ。僕は簡単過ぎる勝負はしないけど、負けた事も無い。どうせ勝つんだから、負けた後の事なんて考えないさ。好きに取り立てろ」 ベアト「これよ。これが勝負の妙味というものよ。互いが己の勝ちを疑わぬ。互いに敗れる相手を心底にて嘲笑する、この傲慢さ! 戦人に挑まれる心地も悪くは無いが、やはり気負いだけではなあ。いずれは飽きる。磨り減り消える。時にはこういう研ぎ澄まされた果たし合いが欲しくなるというもの! イイなあ! 高ぶるぞォオオオ!? ははははははァ!」 ライト「おぱぱぱぱぱぱぱぱ」 ベアト「わ、笑い方気持ち悪っ」 ■ブレスト・イーター ライト「僕が勝ったら、お前は僕のものだ。神たる僕に忠義を尽くせ。そしてそのおっぱいを好きにする。徹底的に。おっぱいで遊ぶ! まさに脂肪遊技! おっぱいを口に含みます! あんたのおっぱい、いただくよ!」 ベアト「良い! 妾が負ければ、甘んじてこの身をそなたに捧げましょうぞ! 新世界の神ともあろうお方に組み敷いて頂けるのであれば、女の本懐というものよ! しかして、妾が勝てばそなたは家具だ! 自らを神とまで豪語した男が家具にまで成り下がる。『カミ』が! 『カグ』に! ああ、傑作だ! ああ、楽しみだ! 戦人も見込みがあるが、そなたは比較にならぬ。まさに最上の家具となろう。幾万の罪人の魂を喰らい、死神をも殺し、今や神座に至らんとする史上最高の不届き者よ。『なりかけ』に終わるとはいえ、これほどの逸材は後にも先にもお目にかかれぬに違いない!」 ライト「『なりかけ』で終わるかどうか、見せてやるさ」 ベアト「最後には」 ライト「僕が勝つ」 ライト・ベアト「勝負だ!」 ■Yes! プリキュア555(ファイズ)! ライト「そうだ、最後に一つ」 ベアト「……?」 ライト「スリーサイズと乳首の色教え――」 ラムダデルタ「はあっ、はあっ、か、帰してやったわよ。あの変態」 ベアト「ラムダデルタ卿……」 ラムダ「な、なによ」 ベアト「GJ!」 ラムダ「イエス!」 ■結末は動かない マツダ「……くん。月くん。…… L ……」 ライト「……。ああ……済みません。眠っていました」 マツダ「月くんが居眠りなんて珍しいね」 ライト(馬鹿な……。相沢達に囲まれている車内で眠るなんて、僕にあるまじき油断だ。特に今は隣に伊出もいるというのに。僕に多少なりとも疑いを持っている相沢と伊出が強引な手段に出る可能性も無くはない。……それは無いか。相沢は自分の行動をニアに委ねている。ニアが僕の策通りに動いている以上、相沢もそれに従う。最早、相沢は何もしないし、何も出来ない。最初から予定していた通りだ。慌てる事はない。結末は動かない) リューク『くっくっく……。余裕だな。ライト』 アイザワ「いや……それより、もうすぐYB倉庫に到着する」 マツダ「いいじゃないですか、少しくらい眠ったって。月くんがどれだけ頑張ってたと思ってるんですか」 アイザワ「まるで俺たちが頑張っていなかったような口ぶりだな」 イデ「頑張ってなかったのは松田だけだろ」 マツダ「ひどいや……」 ライト「あはは。いいんですよ、松田さん。いくらニア達と顔を合わせに行くだけとはいえ、決して暢気に居眠りをしていい状況なんかじゃありません。申し訳ありませんでした、皆さん」 アイザワ「別に責めている訳では……」 ライト「それも分かっています。……。……」 (そう……少し気を緩めすぎている。全てが僕の手の上だとはいえ、だ。けどそれも仕方のない事なのかもしれないな。全て、そう『全て』が僕の思い通りになろうとしている。新世界誕生の障害となるニア達が死に、そしてノートの存在を知る者も僕が管理出来る範囲に収まる。そして世界はほぼキラを支持する方向に傾ききっていると言っても過言ではない。……何だ。どこにも頭を悩ませる要素が無いじゃないか。……こんなに心が晴れやかなのはいつぶりかな) ■黄金郷 そういえば、考えてなかったな。 帰ったら何をしようか。 現場に集う人間以外に今日の事を知る者はいないから後処理は簡単だ。考えるまでもない。 他にノートの存在を知る者の捜索と抹殺に多少は手間取るだろうが、それも些細な問題だ。 考えるべきは、もっと後のこと。 今後、犯罪者の裁きは魅上に継続させるとして、僕はそれを管理する立場に移行する。 ノートの力に頼らず、ただ意思を伝えるだけで裁きが行えるようになるんだ。 それはもう、まさに、本物の神だ。 ……そうだな。海砂と結婚の約束をしていたな。 ……してやろうかな。うん、それがいい。別にそれも悪くない。 異を唱える人間はいないだろう。 プロポーズの言葉でも考えておいてやるか。 母さんも安心するだろうし、粧祐も少しは元気になってくれるかな。 父さんが生きてたら、ボロボロ泣いただろうな。あれで結構涙もろかったからな……。 ああ、もうすぐ終わる。そしてもうすぐ始まる。 誰もが望んだ新しい世界が。 誰もが優しくなれる世界が。 みんなが笑って過ごせる、暖かな世界が。 僕の手で。僕の力で。ようやく。 長かった。この手で沢山の命を奪ってきた。 彼らの犠牲が報われる日がもうすぐやってくるんだ。 まるで黄金のように輝く新世界が、もうすぐ。 デスノート God of the new worLd ■へびあし ラムダ「もおおおおお超キモイイイイイ! 超変態ぃぃぃいい」 ベアト「そんなに嫌なら何故呼び出した」 ラムダ「別にぃ。変態だけど、あれ以上に恐ろしい人間なんていないもの。 私の言いたいこと、分かってくれた?」 ベアト「……『人間を侮るな』、か」 ラムダ「かつてベルンカステルへちょっかいを出すつもりで召還した二人だけど、私の手には余ったのよ。悔しいけど、とんでも無い人間だわ。私たちはルールに生きる超越者。そしてルールに縛られ、ルールの上でしか力を発揮出来ない存在。だからこそ、解明者たるあの二人は敵に回すべきでは無いわ。遊ぶなんてもってのほか。あそこまでとは言わなくても、右代宮戦人には底知れぬポテンシャルがあるのよ。余裕こいて手心を加えるなんて、やっていいことじゃない。それにね、ベアトリーチェ。あのベルンだって元は人間なのよ?」 ベアト「ご忠告、肝に銘じよう。だがおかげで妾は次なる興味が湧いてしまった。戦人などさっさと屈服させ、夜神月を家具に据えるのだ」 ラムダ「……もしかしてあなた、自分が負けるなんて、疑ってすらいないわけ?」 ベアト「それこそあり得ぬ。世界平和の次くらいにはな」 ラムダ「……。その慢心、足下を救われなきゃいいけどね」 ベルンカステル「……相変わらずなのね、ライトは」 ラムダ「くすくす。そうよぉ。たった今、貴方の『昔の男』が来てたわよぅ? あーらあらごめんなさい。結局実らぬ恋だったんだっけ? 全くどうやったらあんな変態を好きになれるんだか。何も知らなかったからとはいえ、かつての自分を精々、恥じるのねー! ほっほっほ!」 ベアト「くっくっくっく! さすがの大ベルンカステル卿も、男を見る目は無かったと!」 ベアト・ラムダ「はははははは!」 ベルン「……イケメン過ぎる……」 ベアト・ラムダ「えぇっ!?」 おしまいですの