『3D ドットゲームヒーローズ』
2020.05.29
最近キャプチャー・ボードという玩具を手に入れたので、過去にプレイしたゲームのスクショを保存したりしている。それを適当に貼り付けて適当な文章でも乗っけておけば何かの記録として意義を帯びるだろう、ということで本項では『3D ドットゲームヒーローズ』の適当な切り抜きと文章を放り投げておきます。

『3D ドットゲームヒーローズ』

#3Dドットゲームヒーローズ pic.twitter.com/t9GTdaCHa3
— ACID BAKERY (@cid_bakery) May 11, 2020
『3D ドットゲームヒーローズ』とは
フロム・ソフトウェアのゲームです(2009.11.5 発売の PS3用ソフト)。「フロムゲー」というのは一種の定型句になっていますが、正直ほとんどの場合がソウルシリーズや『アーマード・コア』、せいぜいが『キングスフィールド』シリーズを指しての言葉だと思ってます。だけどもフロムはこういう毛色のものも作ってますよということで今回その一つを取り上げます。
以下公式 PV。
「冒険 RPG」を謳っている辺りからも分かるように、本当にオーソドックスな筋書きになってます。「悪い奴が蘇ったので対抗する為のアイテムを集める旅に出る」……要は『ゼルダ』ですな。オマージュというよりは明確にパロディであり、それは『ゼルダ』に限らず『ドラクエ』だったり『FF』だったり果ては『デスノート』だったり、お得意の自社パロディだったりと様々。いま流通している「フロムゲー」を期待すると面食らうかもしれません。



『FF』ネタ。貰っても装備できない。




『デモンズ』ネタ。しろくべたつくなにか。




『デモンズソウル』


もはや隠しもしない。






『メタルウルフカオス』

言い忘れてましたがこのゲームの特色として、「自キャラをドットで作成できる」というものがあります。デフォルト・キャラクターがあるので面倒であればそっちを使えばいいのでしょうが、凝りたい人は凝ってみても楽しいでしょう。ちなみにこちらがマイキャラの「にんげんせい」です。



勇者にんげんせい


やめろ。人間性(闇)だぞ。

あと武器の種類が多く、かつ余り複雑でないにせよカスタマイズが可能なので、幅広い攻略が可能になるでしょう……と、言っておきます。嘘ではない。なぜ含みのある言い方かは後述。何にせよ世界観やシステムの割には(良い意味で)捻りの無いゲームなので、ドットで構成された世界を舞台にオーソドックスな RPG をやりたいのであれば、手を出してみるのも宜しいかと思います。
余談ですが愛と伝統の「ムーンライト」も登場します。でもガッツリ遊びこまないと取得できないので、今回のデータでは断念しました。一生遊んで暮らせる身分になったら挑戦してみます。
難点
前述したように武器のカスタマイズ(強化)が出来るゲームではあるんですが、実はこの「強化した性能」、発揮できるのが「HP 満タン時」に限定されるんです。「HP 最大時に攻撃力アップ」系のスキルが常時発動している、と言えば聞こえはいいんですが、実際は一発でも攻撃を喰らえば武器の性能が初期値に戻されるという方が正しい。これね、具体例を見て貰えばどういう事か分かって頂けると思うんですが、

強化


弱体(初期値)

酷くない?
あと幅広いカスタマイズとか言った気がしますが、基本的には「かんつう(障害物透過)」「ながさ(射程延長)」「つよさ(火力強化)」に腰を落ち着ける形になると思います。中でも「かんつう」はマストと言って良い。このゲーム、攻撃が障害物に引っかかって弾かれまくる(ダッシュも武器を構えての突進)ので、強化すれば敵を壁越しに一方的に攻撃できて強いという以前に、「無いと不便」なんですよ。要は一発でも喰らった時点でゲーム上最低限の快適さすら失われるので、操作ミスとか不意打ちでハートが半個削れただけで無限に精神が疲弊していくっていう。回復アイテムも限られているので、とにかく「如何に喰らわないか」との闘いになります。ネットで本作のレビューをサーチしてみると「難易度が高い」という意見が目立ちますが、たぶんそういった「ノーダメージ前提」の仕様が言わせてるんじゃないかなー。『ゼルダ』で体力満タン時に剣からビームが出る仕様のパロディ、と言えばそうなんでしょうが、あっちと違ってこっちは最大性能を維持するのが前提の難易度なので、明確に似て非なる仕上がりになっています。
とまあ難点は目立つものの、コンセプトが明瞭で、そう悪くないゲームだとも思ってます。PS3 の性能で表現された美麗な 3D ドット空間の心地良さは一度体験してみて欲しい。
以下、おまけ
おまけ 1 : 「ささづかのほこら」
「ささづかのほこら」という場所がゲーム内に存在します。上に貼っつけた『デモンズソウル』ネタやらが展開される場所なんですが、要するに「株式会社フロム・ソフトウェア(東京都渋谷区笹塚 - いちご笹塚ビル)」そのもののパロディです。で、この場所では独自イベントが進んでいく訳ですが、フラグを立てていくと最終的に「アーマードコア」が開発されます。当然イベントを進めてた訳ですが、うっかりしてフラグ折っちゃった。



開発ちゅうし

2020 年 5 月現在『AC』新作が発表されていないのは多分このせいなので、待望している方は是非『3D ドットゲームヒーローズ』を購入してイベントを完遂させてみてください。感知したフロムが新作を発表してくれますよきっとそうだといいな。
(追記)2023 年 8 月 25 日、『アーマード・コア』の新作が発売されました。どなたか存じ上げませんが感謝の念に絶えません。
おまけ 2 : 射的ゲーム
矢を的に射て仕掛けを解除する……は『ゼルダ』のパロディなんでしょうけど、もしかすると『ダークソウル 2』のサルヴァは『3D ドットゲームヒーローズ』のセルフオマージュだったのだろうか、という話。
(追記 : 書いてから気づきましたが、この射的ギミックは『キングスフィールド 3』にもあったので、サルヴァのあれがどこから持ってきたものかという話をするならこっちの方が有力かもしれません。同じことをやっているとはいえ、元ネタが同一とは限らない)

射的ゲーム


『ダークソウル 2』はフロム過去作からのオマージュが多い。
