ACID BAKERY

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エルデ備忘録 04

なんなの?

本館とは別に、具体的に形にするのは時間がかかるからその前に気になる部分に言及だけしておこう的な記事、その 4 です。『ELDEN RING』の記事ですが、『DARK SOULS』や『Bloodborne』『SEKIRO』などの他作品についても無節操に触れていくのでネタバレにお気を付けください。

死に生きる者の百足
黄金百足
黄金律の原理主義者
特に、死に生きる者の狩人たちの呪物であり 教会の側などで見られる
黄金百足
身中蟲

黄金百足 / 身中蟲

死に生きる者を否定する百足と、死なず(死に生きる者?)の中に潜む百足。同種でありながら相反する性質を持ったのはなぜかと考えるべきか、或いは両者結局は同じ蟲で、「毒を以て毒を制す」の考えのもと、不死の蟲で不死を律したと考えるべきか。

死のルーン

今日マックで女子高生たちが「不死斬りが死なずを斬れるのは死のルーンの力ではないか」という議論を交わしていて、それを聞いた外国人がスタンディングオベーションしてた。

— ACID BAKERY (@cid_bakery) April 23, 2022
秘伝・不死斬り
マリケスの黒き剣

秘伝・不死斬り / マリケスの黒き剣

秘伝・不死斬り
運命の死

秘伝・不死斬り / 運命の死

流水
青布シリーズ
布地の青は、清涼な流水の象徴であり その剣もまた流れる水がごとくである
停滞はやがて淀みとなり、腐りゆく
常に流れ行き、留まることなかれ

停滞は淀み(澱み)を生む。淀んだものが濃く溜まると、そこは深みになる。例えば変若水と、その澱。

大蛇狩りと竜狩り
大蛇狩り
竜狩りの剣槍

大蛇狩り / 竜狩りの剣槍

夢の生地

狩人の夢に対する捨てられた古工房、狩人の悪夢に対するヤーナム。夢にはベースとなる「生地(出生地)」が存在するパターンがある。『DARK SOULS 3』の拠点「火継ぎの祭祀場」にも「そっくりな場所」が存在した。と、思ってたら『ELDEN RING』の拠点である円卓にもまた、生地と思わしき場所が出てきちゃった。

関連記事 : うごめけ! オドン(前編)

オドン、或いはオドゥ。上位者オドンの由来はモンゴル語で「星」を意味するので、劇中の「星」とは即ちオドンを意味する。……ということを前に言ったが今はこの考えを訂正している。この訂正自体も別の記事(どれか忘れた)で一度やってるのだがもう一度言うと、たぶん「星」とは上位者それ自体を指す、のだと思う。

苗床
実験棟の患者、アデラインにもたらされたカレル
人ならぬ声、湿った音の囁きの表音であり 星の介添えたるあり方を啓示する

こっちの方が「星の介添え」とやらについて自然に受け入れられる。というか、なんでもかんでもオドンのせいってのもなぁと思っていたので、そう考えることにしたという方が正しい。加えてこちら。

六の念珠
百足衆は、己の「星」を探す者たちだ
星を見出せば、それに仕え、時に名すら変える
パッチ
「私は神を失った。新しいそれを、探さなければならない」

その心根や目的までは定かではないものの、たぶんパッチも百足衆も同じことをやっている。神(星)を探し、仕え、必要があれば別のそれへと鞍替えする。星が上位者を指すなら、葦名にオドンがいたと考えるよりは自然だ。で、『ELDEN RING』には星という言葉が山ほど登場する。もちろん全部を置き換えていたら頭がおかしくなるが、気にしておきたい文面は幾つかあった。

罰の茨
茨でその瞳を潰された咎人たちは 永遠の暗闇で、血の星を見出したのだ
モーグウィンの聖槍
それは、呪われた血に力を与える 外なる神との交信の祭具でもある
真実の母は、傷を望んでいるのだ

外なる神というのも『ELDEN RING』では重要だった。血の星。血に力を与える神。恐らく両者はイコールで、血を触媒として干渉してくる上位者なのではないかと推測するが、それは墓所カビを媒介とするオドンと似る。「見えぬ」タイプの上位者はオドンばかりではなかったのだろう。皆がそれぞれの信仰を持ち、信仰の先には「星」があった。そして上位者とは、星の数ほどいるのだ。

ノクステラの月
永遠の都、ノクステラの秘宝
それは、彼らが失くした黒い月を模している
ノクステラの月は、無数の星を従えていた

加えてノクステラの黒い月とは、無数の星を従えていたという。『Bloodborne』の記事で、月とは赤子を指すとした。ノクステラの月。ノクステラの赤子。さて。

ちなみにアステールの語源はアストラ(星)だと思っている。アステールは落し子らしいが、想像するにアメンドーズと似た存在なんだろうか。

ミケラ

トリーナとの関連性が疑われているようですね。と、なるとグウィンドリンが想起される。

トリーナの剣
儚い少女であるといい、少年であるといい 忽然と現れ、忽然と消えていくという
化生の指輪
彼はその月の力から、娘として育てられ 暗く儚い女神のごとく振る舞ったという

トリーナとはミケラである。これが正しいとして、マリカ=ラダゴンのような別人格故の変異現象なのか、一つの人格で名前を使い分けていたのかは分からないが、重要なのは性別だ。ミケラとは男性である。劇中で神人とされる者の中で唯一の男性。「女性であること」が神人の条件だと仮定するなら、男性でありながらその素養を持つミケラは、男性でありながら月の力を有したグウィンドリンと尚更似る。或いは神たる資格とは月の力を指すのだろうか。

ちなみにトリーナと睡眠は関連性が深い。睡眠と夢を結びつけるとして、かつてアノール・ロンドは黄昏の姿を取り、しかしその真の姿は夜の闇に包まれていた。まるで夢を見せられていたかのように。

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