やりとりをさせて頂いた方からの情報で非常に面白いものがあったのですが、どこに差し込めばいいんだと悩み続けて終ぞ叶わず、結局こうして小さな記事を一つ作ることにしました。今更ですが情報提供ありがとうございます。もうずっと前の話だ。
というわけで瞳の苗床について。
瞳の苗床。ビルゲンワースをうろつき、狩人を目視するや否や飛び掛かってくるメチャ怖クリーチャー。「眷属」に分類されるようなので、どっかの上位者が何らかの目的で遣わしたのだろうかと推測できますが、今回はこいつが握りしめていた密かな謎について触れてみます。
具体的にはこれ。
なにこれ……怖いよぉ!
怖くて間近で見たくないというのもあり、教えて頂くまで全く気付いてませんでしたが、瞳の苗床は何か石のようなものを所持しています。よく観察してみましょう。なにこれ。詳しい方ならピンと来るのでしょうが、お恥ずかしながらさっぱり。どうも話を聞くと「三葉虫」ではないだろうかとのこと。
三葉虫
どうでしょう、見えるでしょうか。「蜘蛛に見える」とのご意見も頂戴しています。元々は球状の化石に多足の生物が埋まっているように見えてましたが、改めて眺めてみると持ち主の頭をそのまま小さくしたようなものに見えます。なんか……三葉虫でも蜘蛛でもなさそうだな……。『Bloodborne』劇中のナメクジがナメクジっぽい何かであったように、これも実在する生物をベースにした、いるはずのない異形かもしれません。結局のところ見れば見るほどよく分からんので、ここは取りあえず三葉虫か、もしくはそれをベースにした何かと仮定してのちょっとした小話をさせて頂きやす。
三葉虫。カンブリア紀などに生息していた化石節足動物だそうで、古生代を代表する海生動物だそうです。ありがとうwikipedia。で、もうちょっと調べてみると、曰くこの三葉虫は、生き物の中で最初に視力を獲得した動物の一種なのだそうです。視力。「瞳」ですよ。『Bloodborne』においてこのワードが如何に言葉以上の意味を持つかお判りでしょう。瞳の苗床なる多眼の怪異が、史上はじめて「瞳」を獲得した生物の化石を握りしめていた……かもしれない。まあこの握りしめたものの正体が実際何かは置いておくとしても、面白い話だなと。
で、ここからはご提供頂いたお話とはあんまり関係なく、この握られているものについて別角度から考えてみたのでついでに聞いてってください。
作品は変わりますが、『Demon's Souls』や『DARK SOULS』にはタリスマンと呼ばれる祈りの触媒が存在しました。そして概ね、タリスマンとは祈る先、神の似姿或いはその一部としての意味を有していたわけです。瞳の苗床は特に奇跡や秘儀然とした攻撃を行ってはきませんでしたが、握りしめたそれが、この異形なりのタリスマンだと考えてみるのは如何でしょう。
以前どこかで書いたと思うんですが、瞳の苗床の服装は捉えようによっては聖職者に見えます。だとしてその手に握られたそれが、異形の聖職者が信奉する「神の似姿」だと仮定すると、この怪異を眷属とする神の姿が見えてくるかもしれません。或いは三葉虫や蜘蛛にも似た、多眼多足の上位者の姿が。
苗床:もしかして聖職者?
さてビルゲンワースの湖底には白痴の蜘蛛ロマなる上位者が隠されていました。この蜘蛛が消失した直後から赤い月が出現し、姿なきオドンがお盛んになりだしたことを鑑みるに、ロマの役割とは上位者たちの影響力を弱めるといったものだったのでしょう。ビルゲンワースに集ったクリーチャーとは、その全てが「眷属」でした。恐らく各々が仕えた上位者に差し向けられ、蜘蛛の封印を解こうとしていたのかもしれません。そしてウィレームは、それを隠していた。ですが蜘蛛は倒されてしまった。秘匿は遂に解かれたのです。一体誰がやったというんだ。許せませんね。
それでは、また。