おはようございます。今回は人形ちゃんについてちょっと書いていきます。本題というか核の部分を先に言ってしまいますが、これは有名な話なのでご存じの方も多いでしょう。
人形ちゃんと鬼灯ちゃん
このスクショだとあんま分かんないですが、両者よく見ると服装がそっくり、という物の見方がありまして。だから「人形ちゃんは、実はこの脳みそ女(鬼灯)と関わりがあるのだ」。むしろよりドストレートに、「人形ちゃんの正体は鬼灯なのだ」という有力説があるんですね。
で、この記事としましてはそれらの仮説に対して「いやー? 別に関係ないんじゃない?」というのを主題とします。関係ないというか、どちらかと言えば「人形ちゃんが鬼灯に似てる」のではなく「鬼灯が人形ちゃんに似ている」という話をしていきます。まあいつも傍にいてくれた可憐な人形ちゃんの正体が何と! というのはシンプルにキャッチーだと思うので、好かれる仮説であろうことは理解できるんですが、個人的には変な説が幾つもあった方が楽しい。よって今更ながら別見解をボソリと呟くくらいのことはしておこうかなと思いました。よろしくお願い致します。
あとこれも先に言っておきますが、本稿はあくまで人形ちゃんと鬼灯についての記事であり、むしろ鬼灯の正体を主題とするものですので、人形ちゃんにインストールされてる人格については触れない方向で行きます。しくよろ。
と言いつつメンシス学派の話から取り掛かるわけですが、思うに彼らは、ビルゲンワースや医療教会が過去に見えた神秘を「再現」することに躍起になっていた節があります。
- 鉄扉の鍵
- 揺りかごの2 つの聖堂、これを繋ぐ 3 つの大橋の内 中段のそれに至る鉄扉を開く鍵
- 悪夢の世界に、盗人のあろうはずもない
- それでも扉を閉じることには、それなりの理由があるものだ
- 近づくべきでは、ないかもしれない
- 瞳のペンダント
- 手術祭壇の鍵となる、瞳のペンダント
- 狩人の悪夢には、大聖堂が 2 つある
- そして血の河の先、もう1つの大聖堂には かつて医療教会の秘した実験棟があるという
- そこに入れるのは、瞳を持つ選ばれた医療者
- あるいは憐れな患者だけだ
- 手術祭壇の頭蓋に、瞳を与えたまえ
「鉄扉の鍵」曰くメンシスの悪夢の巨大建造物は「聖堂」だそうで、それが 2 つあり、かつ医療教会はここで幾つかの実験を行ってようです。つまりあの場所はメンシス学派にとっての「実験棟」だったのであり、メンシスの悪夢とは狩人の悪夢へと似せて作られている可能性がある。
両悪夢の類似が人的に似せられたものなのか、神懸かり的な力で寄せられたものなのかは不明ですが、どちらにせよミコラーシュが呼びかけている通り、彼らは何が何でもゴースに見えたかった。過去、どうもゴースはロマを上位者にした(瞳を与えた)、少なくとも彼らはそう信じているので、だったらそれをもう一度やってもらえばいいじゃんという考えに至ったんでしょう。
- メンシスの檻
- 隠し街を主宰する「メンシス学派」
- その奇妙なやり方を象徴する六角柱の鉄檻
- この檻は意志を律し、また俗世に対する客観を得る装置であり 同時に、夢の上位者と交信するための触覚でもある
- そして、これは実際に、彼らを望む悪夢に導いたのだ
過去、医療教会は実験棟を通じて確かにゴースに至る経路を開いたように思えます。つまり同じような環境下なら同じ場所への道が開けるのではないか、それこそがメンシスの悪夢、つまりメンシスにとって「望む悪夢」だったのでしょう。『Bloodborne』本編における獣狩りの夜の「原因」、その動機も含め、全てはここに集約されるのだと思います。
しかしこの呼びかけは成功しませんでした。結局のところゴースが海岸で干物になりつつあることをメンシスは認知していなかったのか、知ってて呼びかけ続けていたのかまでは分かりかねますが、とにかく上手くいかなかった。
なのでメンシスはより合理的と言える、身も蓋も無い方法を思いつきます。その発想の名残が、悪夢において首を挿げ替えられた犬とカラスです。現実であればまず成功しない試みも、夢の中なら上手くいく。あり得ない首の挿げ替えを果たした医療者たちは、続いて人の頭部を悪夢の蜘蛛へと接合しました。
首の挿げ替え実験
この元となった蜘蛛、名を「悪夢の使い」と言うらしく、恐らく悪夢の中にのみ生息する怪異です(長くなるので「聖杯ダンジョンが悪夢と通じている説」を詳しくは持ち出しませんが、聖杯ダンジョンにもこの「悪夢の使い」がいるということは……)。で、この蜘蛛に人間の頭部をくっつけて意のままに操ることに、見たところなんと教会は成功してしまいました。では次の段階として、このような発想に至っても不自然ではありますまい。
同じ方法で人間の頭部を上位者と接続したら?
探究者たちの言う「瞳」なるものを人が得る方法は終ぞ分かっていません。じゃあさ、「分かんなくていいから、とにかく瞳を持っているやつの体を貰っちゃえばいいじゃん!」と、誰かが思いついたんです。これぞ「聖体拝領」の極致。
上位者について分かっている数少ない生態の一つとして、「赤子の上位者に誘因される」というものがあります。ここら辺はインタビューでも語られておりますが、女王ヤーナムの胎内から赤子を拝借して餌とし、メンシスは上位者一本釣りを始めたのだと思います。或いはこの期に及んでメンシス学派は赤子を使ってゴースが誘われるのを待ったのでしょうか。
使えるものは何でも使い、やれることは何でもやる。それがメンシス学派でした。
ってなわけでこうして眺めてみるとメンシス学派は狂人なりのロジックに従って行動していたことが分かりますし、何なら着実に目的への歩みを進めていたようにも見えます。しかし学者人生、成功ばかりとは言えぬ。メンシスの目的が招いてしまった失敗例の一つとして、巨大な脳みそが挙げられるでしょうか。
- 3 本目のへその緒
- 全ての上位者は赤子を失い、そして求めている
- 故にこれはメルゴーとの邂逅をもたらし それがメンシスに、出来損ないの脳みそを与えたのだ
- 生きているヒモ
- メンシスが悪夢で得た巨大な脳みそは 確かに内に瞳を抱き、だが完全な出来損ないであった
- その瞳は邪眼の類であり、脳自体は腐りきっていた。
あくまで書いてあるままに考えるなら、女王ヤーナムの赤子「メルゴー」を切欠として、メンシスは悪夢と、あの巨大脳みそを手に入れました。しかし脳は出来損ないであったと言います。これ、要は「脳に瞳を得たい(=瞳を宿した脳が欲しい)」という彼らの理想がこのような歪んだ形で結実してしまったのでしょうが、どうも単に失敗したというわけではなく、これはこれで望む答えにカス当たりしていた見方があります。
そもそもメンシス学派には、同じ上位学派である聖歌隊がそうであったように、彼らのみが追及する道があったはず。それは何だったのかというと、恐らく「月」の探究でした。「メンシス」とは「月」を意味する言葉だそうです。
- 「月」
- それは悪夢に住まう上位者の声を表音したもので 「月」の意味が与えられ、更なる血の遺志をもたらす
- 悪夢の上位者とは、いわば感応する精神であり 故に呼ぶ者の声に応えることも多い
この「月」に関連する上位者が「呼ぶ者の声に応える」というのなら、上位者に人の頭部をくっ付けるという外科手術的な手段を用いる以前に、願いを叶えてくれそうな上位者に「脳に瞳おくれーっ!!!」と願った方が早い。少なくともそう考えた者たちがいて、恐らくこの手段をこそ追及する学派ゆえに彼らは「メンシス(月)」を名乗ったのではないかと想像します。そしてメンシスは巨大な脳みそと出会いました。それは腐りきってこそいましたが、思い出してください。交信を通じ、我々は確かに「月」のカレルを見出したことを。
悪夢の上位者とは、いわば感応する精神であり 故に呼ぶ者の声に応えることも多い
メンシスの脳みそとは、メンシスが望んだ「悪夢の上位者」であり、だからこそ健気にも呼ぶ者の声に応えてやってきた。ただ出来損ないだっただけで、メンシスの望みや手法それ自体は見当を外れていなかったわけですね。
なんだかずっとメンシス学派の話をしている気がしますが、そろそろ人形ちゃんに寄せていきますよ。
さて、メンシス学派とは「月」を追求する探究者だと前述しました。ならば当然、関心を寄せるだろうと思いませんか、「月の魔物」という神秘に。
ローレンスたちの月の魔物。「青ざめた血」
月の魔物の正体については何度かやっているので端折り気味にいきますが、あれは赤子の上位者、或いはそれに類するものだと考えています。魔物含む、一部の上位者を破った直後の「HUNTED 『NIGHTMARE』」という表記は、「悪夢」のみを指すものではありません。「NIGHTMARE」とは本来、悪夢をもたらす「夢魔」を指す言葉でもあり、故に「HUNTED NIGHTMARE」とは「夢魔を狩った」と解せる。「HUNTED NIGHTMARE」表記の上位者が、総て悪夢の中にしか存在しないことを鑑みても、夢魔(NIGHTMARE) ≒ 悪夢の上位者という解釈はさほど不自然なものではないはず。
HUNTED NIGHTMARE(夢魔を狩った)
「HUNTED NIGHTMARE」表記のエネミーは、具体例を挙げれば「月の魔物」と「メルゴー」、「ゴースの遺子(黒いもや)」が該当します。なので率直にこれら全てが「悪夢の上位者(夢魔 / NIGHTMARE)」に属するのだとは思いますが、中でも月の魔物からは特別な印象を受けます。が、詳しくは別項でやったので割愛。
ひとつ疑問として、呼ぶ声に応える夢魔(月)をメルゴーという形で手に入れたにも関わらず、メンシスがメルゴーに瞳を願わなかったのは、何か不足していたか(交信不可能だった?)、やはり狩人の夢の月の魔物が特別だったからなのでしょうか。またメンシス学派がしきりにゴースへと呼びかけていたのは、「人の呼びかけに応えてくれる上位者(月)」たるをゴースに見出したからなのでしょうが、本当のところ、それはゴースそのものというより、ゴースの遺子(遺志) ≒ ゴースが産んだ(或いは産めなかった)「月」へと呼びかけていたのかもしれません。メンシス学派とは「月」に願うものでした。
そして叶わなかった。だからこそメンシス学派はローレンスたちのように、「自分たちの月の魔物(NIGHTMARE)」を望んだわけです。
そして叶いました。腐った出来損ないだったけど。
あの巨大脳みそとはメンシス学派が欲した「月の魔物(夢魔)」の出来損ないであり(倒しても「NIGHTMARE」表記が出ないのはその為か)、しかし「感応する精神」であるが故に交信(呼ぶ声)には応えてくれました。腐ってはいても悪夢の上位者として、君が望むなら それは強く応えてくれるのだ。
そして出来損ないではあっても、それは本物に近しいものだとメンシスは理解していたんだろうと思います。
だから本物の月の魔物に出来そうなことは、この腐った脳みそにも、ちょっとくらいならできるんじゃない? そんなことを思いついたメンシス学派とは、「模倣」ないし「再現」による探究を続けてきた組織でした。他学派の智慧だろうと分け隔てなく取り入れる。聖歌隊の領分である「彼方への呼びかけ」や「エーブリエタースの先触れ」も、必要であれば入手する。かつての医療教会のように悪夢の中で神秘の実験を重ねたい。ローレンスたちのように「月の魔物」の神秘にだって見えてみたい。あれも欲しいこれも欲しい。
というわけで、どうも話によると月の魔物が住まう「狩人の夢」とやらには、狩人たちを導く「人形」とやらがいるらしい。その人形とは、古い工房で横たわるあの人形のことだろうか。同じもの、或いは近いものを、このメンシスの悪夢の中に用意してやれば、むくりと起き上がって何か叡智のひとつでも授けてくれるのではないか……と、そのような試みがあったのだと想像しています。
果たしてそれは、歪んだ形とはいえ成功しました。狩人の夢の中、その人形が動きだしたように、メンシスの悪夢、そこに住まう脳みその傍ら、やはり人形は動いた。ただし名状しがたきものを宿して。その人形を誰かが「鬼灯(ホオズキ)」と呼びました。
「狩人の夢」の人形 / 「メンシスの悪夢」の人形
結論を繰り返します。人形ちゃんと鬼灯は無関係です。正確に述べるなら、本家の月の魔物の影響から動き出した(かもしれない)「人形」という現象を再現しようとした結果、それは「出来損ないの人形」となって顕れた。それが鬼灯なんです。「人形ちゃんが鬼灯に似てる」のではなく「鬼灯が人形ちゃんに似ている」と前述した意味が、これ。順序が逆なんですね。
「狩人の夢の人形」を作ろうとして生まれてしまった、「メンシスの悪夢の人形」。鬼灯を言い表すのなら、それが正確なところかなと考えます。
ちなみに「人形を動かしてェ〜」というメンシスの研究の残滓のようなものが、ミコラーシュ戦のこいつらかと思います。「人の形」には、何か魂のようなものが宿りやすいのでしょうか。
「人形」研究の成果、或いはプロトタイプのようなものか
といったことを踏まえてもう一歩だけ人形ちゃんに踏み込んでみましょうか。とは言え他所で書いた気もしているのですが、なんか思い出せないし探しても出てこないのでもう一度同じことを書くつもりでやります。
メンシスの悪夢、その聖堂を跋扈する「メルゴーの従者」たちは、じっと見てるとたまにアイテムを落します。倒したらドロップするという意味ではなく、文字通り歩きながら落とすんです。幾つか種類があるのだと思いますが、中でも注目すべきは「死血」です。こいつら血を落としよる。
血、落としましたよ
なぜかと考えて、彼らは従者なのだから、きっとメルゴーに捧げるために調達してきたのだろうと推測できます。もしかすると直接渡すのではなく、これをメルゴーの乳母に捧げることで、間接的に主であるメルゴーの口へと入っていくのかもしれませんね。母乳と血液はほぼ同じ成分らしいですが、赤子の上位者は母乳の代わりに血で育まれるのでしょう。
で、この構図は何かに似ているわけです。とても近いものに良く似ている。
獣狩りの夜、多くの血を溜め込んだ狩人は、遺志の力で大きな力を得たようでいて、実際には最期、ゲールマンにより介錯という形で取り上げられてしまいます。その後恐らくゲールマンは、これまでプレイヤーが行ってきたように、溜め込まれた狩人の血の遺志をそのまま継承したはずです。なぜならそれが狩人というものの在り方なのですから。
「やはり狩人とは、古い意志を継ぐものなのですね…」
そしてその後、空から降り立った月の魔物はゲールマンを通じ、我々が集めた一夜分の血の遺志を飲み干すのでしょう。つまり狩人とは血の遺志を一時保管する為の入れ物であり、そして最終的にゲールマンへと集約させるための運び手。言い換えれば月の魔物のための「輸血袋」でしかなかったというわけです。
「青ざめた血」を求めよ。狩りを全うするために。これを理解できる言葉に翻訳するなら、「おいしいごはんを運んできてね」でしょうか。つまり赤子(メルゴー)のためにコツコツと血を集めた従者たちと、我々狩人とは、実際のところ同じ役割を担っていたんですね。
狩人の夢の月の魔物。これもまた赤子の上位者だと申し上げました。推測ですが、赤子の上位者とは赤子の形態をしているといった意味ではなく、「女性の胎を通してのみ生まれてくる」という、上位者の中でも特殊な在り方がその呼称に通じているのだと考えています。であれば同じ「NIGHTMARE(赤子)」であるメルゴーと月の魔物には赤子ならではの共通項があるはず。月の魔物にもメルゴーにも、血の運び手(狩人 ≒ 従者)がいた。ならば月の魔物にもメルゴーのように「乳母」がいたと考えることは容易です。
答えは最初から提示されていた。何気ない光景の真意を解することが啓蒙だとすれば、これもまた啓蒙的真実なのでしょう。
「私は人形。この夢で、あなたのお世話をするものです。狩人様。血の遺志を求めてください。私がそれを、普く遺志を、あなたの力といたしましょう」
狩人とは一夜限りの、月の魔物の為の「輸血袋」に過ぎませんでした。そして仮にゲールマンの手を払いのけたとて、その器の中身が最後、赤子(魔物)によって飲み干されることが定まっているのなら、それは「輸血袋」が「哺乳瓶」に変わっただけの話でしかありません。
一生懸命吸っちゃって
我々が「レベルアップ」だと信じていた行為には別の見方がある。赤子のため、狩人という哺乳瓶に、せっせと血を充たし続けていたのは誰だったでしょうか。
大きくなあれ
赤子の傍らには乳母がいる。メルゴーの傍らに乳母がいたように、月の魔物の傍らにも乳母がいる。
狩人の夢の人形。彼女こそが、月の魔物の乳母でした。
「人形ちゃんとは月の魔物の乳母である」「鬼灯とは人形ちゃんの出来損ないである」。それらの視点を得たなら、それはそのまま「鬼灯とは乳母の出来損ないである」という視点に繋がります。
赤子の上位者が女性の胎を介してのみ生まれてくる存在であるなら、女性という経路を辿れなかった故に脳みそは腐ってしまったのかもしれません。それは赤子のなりそこないであり、腐った月の魔物でした。故に乳母もまた、相応しく腐り落ちていた。
御存じでしょうか。鬼灯(ホオズキ)という植物は、根の辺りに子宮緊縮作用を持つヒストニンなる物質が含まれており、かつては堕胎剤として用いられていたのだそうです。
彼女の歌声は誰の為のものだったのか。それはもしかするなら、子守歌だったのではないか。
メンシスの悪夢の人形。それは育むべき赤子の為の存在でありながら、堕胎の名を冠することになった、出来損ないの乳母でした。
(ここから追記 : 2022.0925)一つ忘れていたんですが、実は『Bloodborne』には人形ちゃんのハミングが聞けるシーンがあります。ありますっていうかありました。今は聴けないらしいんですが、どこかのタイミングで当てられたパッチのせいなんですって。
で、この歌はオリジナルではなく、『Bayu Bayushki Bayu』というロシア民謡の引用です。(詳しくありませんが『Dead by Daylight』でも使われているらしいですね。)内容は「ちゃんと寝ないと灰色の狼につれていかれてしまうよ」というもので、要は子守歌として唄われると。
つまり人形は歌うんです。乳母として、赤子に良き眠りがありますようにと。狩人の夢の人形も、メンシスの悪夢の人形も、その想いは同じなのでしょう。鬼灯が狩人を抱き寄せて拘束する行為も、或いは赤子に対するそれだったのかもしれません。(ここまで追記)
というわけで、如何だったでしょうか。あなたたちが勝手にママだと思っていたものは、しかしあなたのママではありませんでした。人形ちゃんはあなたのことを「新しい哺乳瓶」としか思っていなかったんですよ。ざまあみやがれってんだ。
……え? ママじゃないの? 嫌だ。嫌なんだけど。嫌だ! やだやだ! 人形ちゃんはママなんだッッ!
ああああああああああああああああッ!
オギャアアアアアア!!
ママあああああああああああッ!!
- トロフィー : 幼年期のはじまり
- 自ら上位者たる赤子となった証。人の進化は、次の幼年期に入ったのだ
ばぶ。