ACID BAKERY

ABout | Blotter | Text | Illust

小ネタ集

はじめに

本編に差し込めなかった小さな考察です。思いつき次第随時更新。順序に意味は無いと思いますが、一応下に行くほど新しくなります。

竜の地ジェルドラ

輝石街ジェルドラは「這う蟲」、つまり白竜シースの成れの果てが取り憑く土地でした。ソウルの結晶化について研究をしていたシースは、打ち倒されて尚も妄執を捨てられず、数々の国が興り滅んでいく歴史の中で、数々の魔法鉱石を開発していきました。雫石もまたその一種です。ジェルドラの名は「ジュエル(宝石、石)」 + 「ドラゴン(竜)」から来ているのでしょう。

ちなみに二週目以降のジェルドラには牙獣という巨大な猪が出現しますが、これは『1』に登場したアーマードタスクの中身かと思われます。公爵の書庫にもアーマードタスクが配置されていたことから、元々この牙獣はシースと関りのある生き物なのでしょう。推察ですが、シースは鱗を手に入れるための研究をしていたので、研究の一環として猪に堅牢な鎧をまとわせ、一人でニヤニヤしていたのかもしれません。

不死人キャンプファイヤー

『1』不死街下層、『2』不死牢前などには、不死人が山積みにされて燃やされている光景が見られます。まあ、不死ってコスパの良い燃料になりそうだもんなあくらいに思ってたんですが、考えてみるとこれは火継ぎの暗示だったのかもしれません。火を継ぐなんていうのは、つまりこういうことなんだよと。お前もこうなるんだぞと。

蟹さん

『3』で登場した大きな蟹。絵画の底で出現する個体は「死臭蟹」と言うそうなので統一しますが、この死臭蟹を最初に見た時、「なんで急に蟹なの?」と思いませんでしたか。劇中に登場する「深海」という言葉から何かしらの関わりが推察できますが、それ以前にこの蟹、実は過去シリーズに登場しているんです。こいつですね。『1』の「ベイグラント」というシステムについては上記 wiki を読んで頂きたいのですが、重要部分を抜き出すと、

オンラインプレイヤーが 5 以上の人間性をロストすると他のオンラインプレイヤーの世界にモンスターとして出現する。(さまよう人間性の精霊)。

だそうです。つまりこの「さまよう人間性の精霊」なる蟹型モンスターが変質したものが、『3』の死臭蟹だった訳です。人間性は宿ったものを蝕み、変質させてしまう性質を持つので、それは運び手であるこの蟹もまた例外ではなかったということなのでしょう。しかしそれによって生命体としての特性も獲得したのか、蟹は肥大化し、また子蟹を成すようにもなりました。めでたしめでたし。めでたくはないです。

ロスリック、大鳥の意志

聖堂騎士の大盾」にはロスリックの名が出てきます。また「ロスリック騎士の大盾」には深みの聖者クリムトが用いたというホーリーシンボルが刻まれていることからも、元は白教の地であった深みの聖堂とロスリックには何らかの関わりがあったことが窺えます。

さて、描かれた「天仰ぐ大鳥」はロスリック先王(オスロエス)の紋章らしいですが、古竜にも見えるし、巡礼の蝶や天使にも見えます。それらは各々、ロスリックの最期を象徴するものです。テキストに大鳥と明記されている以上、かつては健やかなる飛翔の意志があったのかもしれませんが、その行く末はかつての志と似て非なる所に着地してしまったという暗示なのでしょう。

公王と古老

「四人の公王」は紫色のソウルを放ちますが、あれが闇に染められた者のソウルを表していたとなると、自ずと「結晶の古老」もまた同じだったことを意味します。ただ両者とも攻撃自体は魔法属性なので闇術使いという訳ではなく、あくまで使い手が闇に染まってしまっていることを示しているのでしょう。『1』の頃に闇属性はありませんでしたが、古老が魔法属性だったことで、逆説的に保障されたと見ていいでしょう。思えば両ボスは「魔法を多用する複数ボス」という意味で似た設計だったことが分かります。公王が理不尽なボスと称されてしまっていたことに対する、ある意味でリベンジマッチ的に「再設計」されたボスが古老だったのかもしれません。

弓の英雄ファリス

シリーズおなじみのファリスさんですが、彼の弓を装備することで特殊な水平構えのモーションになるのは周知の事実。しかし『2』ではデフォルトでこのモーションなんですね。というのも彼は人でありながら神格化し、後に狩りの神エブラナとして奉られたそうなので、その様式を皆が真似たのでしょう。ちなみに『3』では「幻肢の指輪」で透明化しつつ「竜狩りの大弓」で射殺す戦術が流行っているそうですが、これもかつてファリスさんが紋章扉の向こうで行っていた狩りのスタイルが原型になっているというのは歴史の教科書に記載されている通り。神技は継承されていくのです。

森の狩猟者に参加していたNPC(女性)が果たして本物のファリスだったのかは未だ以て不明ですが、攻略本には確か「弓の英雄ファリス」とあるんですよね。ファリスという名前も女性的ですし。「人間性の双子」をドロップするのが意味ありげ。

器の竜
眠り竜シンのソウル
いつ頃からだろうか 王が都を築いた後も竜は眠り続けた
だがヨアの一撃により目覚めた竜は 自ら引き受けていた毒を放出して 都を滅ぼし、そして無垢となった
闇喰らいのミディールのソウル
古い竜の末裔ミディールは、神に育てられ 朽ちぬが故に、永遠に闇を喰らう使命をもった
神がとうに滅びた後も、忘れることはなかった

眠り竜シンと闇喰らいのミディールは共に「悪しきものを引き受ける」という役割がありました。ミディールがそうであったように、シンもまた神々によってそういった役割を与えられた、古き幼竜の一種だったのかもしれませんね。

二人の虜囚

『2』のエス・ロイエスで取得できる「封人の指輪」と『3』の「虜囚の鎖」について。前者は王城ドラングレイグ最上階でミルファニトが幽閉された扉に縛り付けられていたド M さんに関連する指輪で、後者は英雄グンダのソウルから錬成できる指輪です。この二つ、同じものでした。

封人の指輪
封人の鎖で作られた指輪
受けるダメージが増える代わりに 様々な恩恵をもたらす
封人の鎖は人を快楽の虜にする力がある
それは破滅への道であり この指輪はそういった力を利用して作られた
虜囚の鎖
かつてグンダを縛った鉄鎖の一部
生命力、持久力、体力が高まるが 被ダメージも増えてしまう
虜囚とは、自由の代償に全てを受け容れるものだ
英雄の運命であれば尚更であろう

二人が同一人物だとか鎖が同一のものということではなく、似た境遇の不死を縛る鎖に同質の力が宿ったという意味だと思うのですが、要するに英雄なんざド M だという痛烈な皮肉なのかもしれません。ちなみにですが、封人は「封人の鍵」の鍵穴となり、グンダは「螺旋の剣」の鞘として、ともに剣を差し込まれていました。それが虜囚の定めだと言うのでしょうか

スポンサーリンク