カタリナ。『ダークソウル』シリーズを支えた立役者ですが、今回はその成り立ちについてやっていきます。考察というか、こんな想像をしてみると世界観が広がって楽しいねという趣旨になりますか。じゃあやりますか。しょうがねえな。
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カタリナに関しては以前もちょっとやっていて、岩のようなハベルについて考えた際に「ジーク」との関連性を疑ったものですが、今回はここまで掘り下げたものじゃないです。
さて、皆様は「カタリナ」という名前について何を連想するでしょう。
「カタリナ」とは元々ヨーロッパ方面の女性名だそうです。由来をギリシャ語とし、「純粋」を意味するそうですが、他の言語では「カトリーナ」「ヘカテリーナ」「キャサリン」などに変わるそうです。
一つ確かなこととして、劇中の古い時代のどこかでカタリナという国は興りました。ここから勝手な想像を遊ばせていきますが、ならばその国の興りに「カタリナ」という名の女性がいた、なんて結構安直な発想をしてみようじゃないですか。古い聖女、或いは古い女神「カタリナ」が存在していて、その名が後々にまで国の名として残ったのだと。
- 放つフォース(『1』)
- 白教の知らぬ、辺境の奇跡の 1 つ
- 衝撃波をそのまま放つ
- 「フォース」が別の形で伝わったものと考えられ 衝撃の球を押し出すように前に放つ
- 放つフォース(『3』)
- カタリナの流儀として知られる奇跡
- 衝撃波を前方に投げつける
- 酒と謳歌の国の人々は率直である
- たとえそれが怒りの類であっても 待つのではなく、ぶつけるのだ
そもそも白教とはなんだという話にもなりますが、要は大王グウィンを信仰する最大の宗教くらいに捉えておけばいいと解釈しています。そんな白教にして知らず、「辺境」とする奇跡(物語)がカタリナには存在していました。それはもしかすれば存在したかもしれない女神「カタリナ」の物語だったのでしょうか。
特筆すべきはカタリナアーマーですよ。この特徴的なでっぷり……流線型の造形は、まさしく女神カタリナとはこのような女性だったと示すものだったんじゃないでしょうか。
魅惑の流線形ボディ
酒を片手に陽気で、激情家で、とても恰幅の良い女性の姿が、どうでしょう、見えるでしょうか。このカタリナの鎧そのものが、そんな「カタリナ」への愛と信仰を形にしたものだった、とイメージしてみると、個人的には結構腑に落ちるものがあります。「抱かれ」騎士ロートレクも、自らの女神に抱かれているかのような鎧を身に着けていたことですし、信仰心の顕れとしては割とポピュラーな類なのかもしれません。>
- カタリナアーマー
- 独特の形状をしたカタリナ騎士たちの鎧
- ときに玉ねぎなどと揶揄されることもあり 名誉あるカタリナ騎士たちを憤慨させるが
- 高い技術で形成された凸曲面は 物理攻撃に対して高い受け流し効果を持つ
その鎧への無暗な揶揄はカタリナ騎士たちを憤慨させるそうですが、その怒りは、愛する女神に対する敬意の裏返しだったのかもしれません。「あんた…今 おれの この鎧のことなんつった!」というような。
ちなみに一つ小耳に挟んだ話を付け加えておきますと、「玉ねぎ」の花言葉は「不死」と「永遠」だそうです。『DARK SOULS』の内容を考えると興味深いですよね。カタリナ騎士たちは自らを玉ねぎと呼ばれると怒りますが、その独特の鎧がその花言葉を狙ってデザインされたものだとすると、これはこれで見方が変わるかもしれません。イメージを膨らませる要素は散りばめられているので、皆さんも遊んでみましょう。
そんなわけで、ではもう一つ。カタリナは曰く「酒と謳歌の国」だそうですが、過去作には似たフレーズが存在します。
- 銅の硬貨
- 銅で作られた硬貨
- 中央は酒と薬の神、マクロイフ親父の横顔である
「酒と薬の神、マクロイフ親父」。『1』に名前だけ出てきた、まさしく世界観を匂わせるだけの神。ちなみに「親父」は「オヤジ」ではなく「しんぷ」でしょう。意味はそう変わらないんですけどね。「誰かの父親」であることを示す言葉です。しかしそんなことをわざわざ書く。マクロイフとは、誰の親父だったのか。
これらを希望的観測の下に繋げてみるなら、大王グウィンも幾人かの子を残したように、マクロイフもまた神らしく多くの子を残したという意味かもしれず、そしてその子らの中にはカタリナという女神がいたのかもしれない。もしかするとほんの裏設定に過ぎなかったそれが、『3』においてカタリナが「酒と謳歌の国」と記されたことで回収されたと見ると、面白いんじゃないかと思うんですね。もっとも「酒」や「薬」を司る神は現実の神話でも多いので、あまりこの一点をもって「両者には繋がりがある」と固執するもんじゃないとも思いますが……。
思いますが、もうちょっと続けましょう。『3』には「エストスープ」と「ジークの酒」なるものがありました。
- ジークの酒
- カタリナのジークバルド謹製の酒。
- 樽のジョッキに満たされた旅用の品。
- HPを回復し、一時的に冷気耐性も高める。
- 本来、不死人が酒を楽しめるはずもなくジークバルドは何らかの工夫を凝らしたのだろう。
- 不死の時はあまりに長く、酒と謳歌が欲しいのだ。
スープの詳細は不明ですが、どちらもジークバルドなりの工夫を凝らしたものなのでしょう。ではジークのそんな知恵と工夫はどこから来たのか。もしかするとそれは、「酒と謳歌の国」カタリナの戦士が古来より受け継いできた「酒と薬の神」の叡智だった、などというのは如何でしょう。マクロイフとカタリナ。かつて存在してくれたかもしれない二柱の神の教えと気質。その末裔として、ジークたちは火継ぎの旅の助けとなってくれたのかもしれません。
以上が想像上の歴史の話、カタリナについて語れることでした。或いは存在したかもしれない女神カタリナについて、皆さまのイマジネーションを刺激する一助になってくれればと思う次第でございました。ではまた。