マウンテン・バイクで楽しく通学する康一。だが道端の袋を轢いてしまう。消え入りそうな鳴き声、滲む血。それは小林玉美なる男の猫だという。金銭を要求され狼狽える康一だが、罪悪感を具象化した「錠」が胸に澱む。スタンド攻撃である。
錠前に苦しむ康一の前へ仗助と億康が現れる。億康は玉美を殴り、だが過剰に傷つく様を見て錠前の罠にはまる。しかしそもそもの事故が偽装であると仗助が見破り、次に玉美の怪我を治す。罪悪は取り除かれた。逃げる玉美は逆襲を誓う。
康一が帰宅すると小林玉美がいた。大金の入った財布が康一に盗まれたので返して欲しいなどとデマカセを口にする玉美は、あの手この手で母や姉に「錠前」をはめていく。そしてその行為は康一の逆鱗に触れた。「卵」のスタンドが発現する。
「卵」から産まれたそれはパワーもスピードも無かった。玉美を殴るがダメージは無い。だが異変は起こった。「バギ!」「ビシ!」と殴った音がそのまま彼の体に貼り付き内部から鳴り響くのだ。康一のスタンドは、「音」のスタンドだった。
苦しむ玉美はナイフで自分を刺した。康一にやられたと騒ぎ、目撃した母と姉の錠前が強力になる。康一は能力を解除するのか。否、逆に音を出した。「信じて」という言葉が響き、母は「錠前」に打ち勝った。康一に玉美という舎弟が出来た。
情報があった。仗助と同じ学校に通う間田敏和なる生徒がスタンド使いだというのだ。仗助と康一は間田の身辺を探る。不審な点は無い。強いて言えばロッカーの中にある人形くらいだ。だが人形は仗助に変身した。間田はスタンド使いだ。
仗助そっくりに変身したその人形は、自身を「コピー人形」と名乗る。ただしコピーされた者が人形と同じ動作を取る。殴る動作をなぞった仗助は背後の康一を傷つけ、そして自身の目を抉る動作を取れば当然……。仗助が怒りに燃える。
人形の動作をなぞり、痛々しい「音」を立て仗助が倒れる。しかし間田達が立ち去った後、仗助は起き上がる。目は無事だった。康一の能力である。間田の目的が承太郎だという事を知った二人は、間田の後を追う。「自分探し」が始まる。
仗助の人形と行動する事で否応なく自分との違いを思い知らされる間田。イライラを募らせる彼は、絡んできた男二人をサーフィスでぶちのめす。そこへ本物の仗助が追い付いた。後はどちらが先に承太郎と接触するか。間田の挑戦が始まる。
康一の助けもあって承太郎の元へ先に辿り着いたのは本物の仗助だった。だがそこは「サーフィス」の射程内。操られた仗助は承太郎を殺害しようとするが、寸前で間田は殴り倒される。さっきぶちのめした男二人だった。因果応報。決着。