スタンド使いになりかけていた猫の生まれ変わり。吉良は植物に対しそう仮説を立てた。今は敵意が無いようだが、そこに忍が戻ってきた事で話が変わる。再びの怒り。「爆弾」は何故か起動せず、猫草の攻撃は忍を傷つけた。始末するしかない。
忍を守る吉良を猫草は敵と認識した。猫草の能力は空気を操る。だから爆破を抑制できるし、固めた空気は防御も可能で、射出すれば攻撃にもなる。追い詰められる吉良は手近なボールを放り投げ、猫草の興味をそちらに移した。猫は猫だ。
ある朝、川尻早人は嫌いな筈の椎茸を食べる父親を目撃する。不審な点は幾つもあった。例えば昨夜、「土」と「肥料」を寝室に運ぶ姿もそうだ。早人は寝室から続く屋根裏を調べ、猫草を発見した。一方、早人の行動を訝しむ吉良が彼に迫る。
早人が太陽光を部屋に入れた時、猫草は目覚めた。吉良の帰宅に気づき窓を閉じようとした時、猫草は早人を攻撃する。早人はそれが空気によるものだと気づき難を逃れ、吉良からの発見も回避した。そして確信する。あれは父親じゃない。
「鉄塔」から煙が上がっている。ミキタカに指摘され仗助と億康が気づいた。そこには「生活」があり、男が住んでいた。更に驚くべきは男が鉄塔の中を、飛翔するベルトに乗って自在に移動した事だ。間違いない。鉄塔に住む男はスタンド使いである。
男は鉄塔でもう三年も快適に暮らしていた。無害と判断する仗助達だが、彼は「写真」を一枚落とした。「写真のおやじ」を。気づき鉄塔へ踏み込む仗助だが、全ては罠。鉄塔は誰か一人を閉じ込めるスタンド。男が外に出た今、仗助は出られない。
仗助と億康は「鉄塔」を攻撃する。しかし鉄塔(スーパーフライ)はそのパワーを吸収し二人へ還す。その間にも敵本体の鋼田一豊大は鉄塔から離れていく。万事休すか。しかし豊大が掴むロープはミキタカが変身したもので、豊大を鉄塔へ戻した。
ミキタカの活躍で仗助は鉄塔から脱出する。後は豊大を残すだけだが、鉄塔を知り尽くした豊大は逆にミキタカを罠に嵌める。残るものが仗助からミキタカに変わっただけなのか。いや、仗助は鉄塔へと戻る。全て元通り、豊大を鉄塔へ残すために。
豊大は鉄塔に傷を付ける。エネルギーは仗助へ向かい、しかしこの程度ならばクレイジー・D で簡単に弾き返せる。だがその弾道の反射すら計算の内。両手を抉られた仗助は追い詰められたに見えたが、スタンドで「直さ」れたエネルギーは豊大を襲う。
豊大の流血で手を滑らせた仗助が鉄塔から落ちそうになるアクシデントはあったものの勝敗は決した。怯え、もう鉄塔から出ないと言う豊大は写真のおやじの言葉を伝える。息子の居場所は突き止めた。後は仗助達を始末するだけ。「広瀬康一は既に――」