虐待を受けて育ったジョルノは、しかしある日出会った男の影響によって「ギャング・スター」に憧れるようになった。そんなジョルノは今、ブチャラティと名乗るギャングに攻撃されている。常識では考えられない現象。この男、自分と同じ…。
ジョルノには迷いがあった。物体に生命を与える「ゴールド・E」を、生物に対し使った事が無い。どうなるか分からない。だがやるしかない。そして攻撃を受けたブチャラティに異変が起きた。生命力を過剰に注がれた事で意識が暴走したのだ。
ダメージを受けたブチャラティは「スティッキー・フィンガーズ」の能力で車外へ逃れる。追うジョルノ。能力で「人間の中」に隠れるブチャラティだが、彼の欠けた歯を「蠅」に変え追尾するジョルノの機転が対象を特定する。逃がさない。
接近戦はジョルノが制した。だがとどめは刺さない。見かけた子供の麻薬痕にブチャラティがたじろいだからだ。彼は麻薬を憎み、しかし彼の組織こそ麻薬の元締めだ。ジョルノは彼を仲間にするつもりだ。ボスを倒し、組織を乗っ取る為に。
ギャング・スターになる。ジョルノの夢に賭けたブチャラティは彼の組織入団を承諾する。だがその為には塀の中の男に会わなければならない。名はポルポ。組織の幹部である。囚人でありながら贅を尽くすその巨漢はジョルノを圧倒する。
ポルポから渡されたものは火のついたライターだった。この火を保ったまま明日再会するのが組織入団のテストだ。最初の苦難は退所時のボディ・チェックだった。刑務官達は何も知らない。「ゴールド・E」でライターを隠し、外に出る。
何とかライターを自室まで持ち帰ったジョルノ。後はこの火を維持するだけ。だがそこへ康一が訪れた。パスポートを奪還しに来たのだ。何とか切り抜け逃げ出した先、水が舞った。おじいさんが掃除の為に用意したものだ。ライターの火は消えていた。 1件の返信 0件のリツイート 0 いいね
テストは失敗。失意のジョルノを他所に、だがおじいさんは笑う。ライターは「再点火」が可能だと。そして事実「再点火」はされ、気づけば人影。点火したおじいさんは瞬く間に「矢」で貫かれ、そして次の標的は点火を目撃したジョルノだ。
人影は恐らくポルポのスタンド。「ゴールド・E」に「矢」が迫る。おじいさんを殺された怒りを燃やしジョルノは戦う決意をした。だが影を移動するスタンドは捉えにくく、パワーでも上回る。間違いなく強敵であり、何よりも夜は間近。影の時間だ。
声が響く。康一だ。先の人死にを見たのだ。つまり「再点火」の目撃者でもあり狙われる理由がある。ジョルノは康一を助け、康一も共闘の意志を固めた。場所を移そうと走る二人だが、影から伸びた手がジョルノの足を掴む。飛ぶ鳥の影を伝ったのだ。