警戒は必要だが、食事も必要だ。ガッツを補給しながら今後の行動を決める。無敵のボスを倒すには正体を知る事だ。トリッシュがその鍵を握るだろう。「サルディニア」と彼女は語る。目的地は決まった。そしてナランチャのスープの中に鮫がいた。
鮫がナランチャの舌を喰い千切った。生命の危機をジョルノが救い、そしてその様子を監視する二人がいた。敵だ。一人が語る。「既に仕込んだ」と。一方意識を取り戻したナランチャが語る情報は、全く見当違いの事実だった。
事実を告げようとすると出たらめになって口から出て来る。書き起こしてもダメ。これも敵の攻撃。故に敵の脅威を正確に伝えらず、仲間たちが危険な水場へ接近する事も止められない。必死に指を指し示した先はトイレ。水が近い。
水気の多いトイレを探索する事になった一行。ナランチャは真実を伝えられぬまま必死に「水」を遠ざける。そのちぐはぐさにジョルノが勘付いた。推測が正解に近づいた瞬間、足元を水が伝う。ジョルノの喉元に鮫が喰いついた。
鮫はジョルノを咥えたまま消えるだろう。放たれた「エアロ・スミス」の弾丸は、しかしジョルノを貫く。…これで追える。あえて弾をその身に受け、傷口の硝煙を探知させる事が出来る。気づいた時、敵本体は血飛沫をあげていた。
負傷した「鮫」は鈍く、「エアロ・スミス」の照準も正確になっている。厨房に追い詰め決着も迫るが、敵の機転で部屋にガスが充ちる。そしてナランチャの「嘘」で仲間が駆け付け、ミスタが撃った。引火。レーダーが効かない。
「見つけたぞ!」と、敵二人のいる広場にナランチャの声が響く。だがハッタリだ。人が大勢いる場所で敵だけの呼吸を探知できる筈がない。しかし二人は目撃する。自分の舌を切り落とすナランチャを。敵の呼吸が急激に乱れた。
敵の正体は割れた。「エアロ・スミス」の銃撃。しかし「水」が無くスタンドを呼べない。それを敵の片割れが庇った。血飛沫が舞い、そして「水」は用意された。「鮫」と銃弾が互いを削る。押し切ったのはナランチャだった。
ブチャラティ達は空港へ訪れた。飛行機を盗んでサルディニアへ向かう為だ。パイロットはアバッキオの能力で代用する。離陸まで10分。ナランチャのレーダーに反応あり。男だ。警告を無視したのでミスタが射殺した。
飛行機が離陸した。行く先はサルディニア、「キツネの尾」と呼ばれる入江だ。空路に異常は無く、こうなっては追尾できる敵もいない。だがジョルノは目の前の冷蔵庫に不穏な気配を感じ取る。ミスタと共に警戒しつつ、開ける。人の指があった。