射程内に接近しようとするドッピオだが、口内から大量のクギが飛び出し更には相手の姿は消えていた。ボスに与えられた予知を使う。映像の中、風景に溶け込むように移動するリゾットが見える。そして自分の首筋から飛び出す鋏が。
鋏からの致命傷だけは避けたドッピオが次に見た未来は「切断される足」だ。だが理解しかけていた。敵は生物の鉄分を使い体内で刃物を作っている。拾った生物をセンサーにドッピオは攻撃する。リゾットの「足が切断された」。
リゾットはドッピオの秘密に気づきかけていた。一方ドッピオは息が荒く血が変色している。鉄分を失った為だ。更にアバッキオが「写真の場所」に辿り着こうとしている。時間が無い。しかし予知の中、ドッピオの頭は抉れて…。
ドッピオは刃物を投擲する。回避し勝利を確信するリゾットは、しかし銃弾に撃ち抜かれた。先の投擲は遠方ブチャラティ達に対するもの。ナランチャは鉄を失い呼吸の弱いドッピオではなく、リゾットのみを探知し反撃したのだ。
最後の抵抗も空しくリゾットは敗れた。だが「ボス」は息も絶え絶えに、接近するブチャラティ達から身を潜める。一方、一人で「写真の場所」に残ったアバッキオは15年前へ遡ろうとしていた。過去と現在がボスを追い詰める。
ナランチャのレーダーが怪しい反応を発見。ブチャラティは攻撃を加えようとして、中止した。瀕死の子供だ。入れ替わった何者かはその頃、「再生」も大詰めに入ったアバッキオの腹を貫いていた。そしてあっさりと、消えた。
アバッキオは死んだ。この場を離れる皆の中、ジョルノが気づく。遺体が示す先、石碑には顔と手の型が取られていた。「再生」を終えた「ムーディー・B」が最期の力を振り絞ったのだ。つまりそれはボスの素顔。意志は受け継がれた。
ジョルノのハッキング能力をもってしても手がかりは見つからない。その時ネットの向こうから語り掛ける者がいた。その謎の男はボス「ディアボロ」を倒す可能性が「矢」にあると言う。「矢」と「可能性」を受け取る為にローマへ向かうのだ。
ブチャラティ達に語られる「矢」のルーツ。その真の力はきっとボスを倒し得る。可能性を信じローマのコロッセオへと向かう彼らは、上陸直前奇妙な出来事に遭遇した。何かが人々を冒している。既に始まっていた。無関係な人々を巻き込んで。
ボスですら嫌悪を抱くチョコラータとセッコ。彼らを生かしておくのは能力故。そして今その猛威が村ごと一行を襲う。「カビ」が人を崩すのだ。ボートへ降りたナランチャの全身からカビが噴き出す。「体の位置を下げる」、それが引金。