神砂嵐をまともに喰らったシーザーの敗北は確定した。もはやまともに動けず、波紋を練ることもできない。だがシーザーは倒れない。ツェペリは託して死ぬ。ワムウから奪った解毒剤を鮮赤のシャボンに込め、シーザーは巨大な落石を墓標とした。
シーザーの後を追い、館の中でジョセフたちが目撃したものは戦闘の痕跡だった。直前の咆哮、ここは敵地で、解毒剤入りのシャボン。全てを悟ったジョセフは哀しみの暇も無いことを理解する。しかし彼の墓標を目前に、師と友は涙に沈んだ。
不気味な館を進むジョセフとリサリサ。ワムウの血痕を追う先で遭遇したのは吸血鬼「鋼線のベック」だったズラ。カーズたちの食糧として、人間の吸血鬼化は既に進められていたズラ。ベックは空腹を満たすためにリサリサへと襲い掛かったズラ。
待ち受けていたのはワムウとカーズだけではなく大量の吸血鬼だった。カーズに容赦は無く、ジョセフらに吸血鬼の群が襲い掛かろうとした時、リサリサは赤石を盾に取引を持ち掛ける。そして2対2の決闘が決まった。リサリサ、100 対 2を制する。
古代環状列石「骸骨の踵石」、今宵の満月とともに決闘は開始される。約束の履行の為、一人赤石を回収するジョセフ。だがそこで見たものは赤石と数枚の写真だった。リサリサとエリナたちはお互いを知っている。出会いは 50 年前まで遡るのだ。
沈む船よりエリナに助けられ、ストレイツォに育てられた赤子。それがリサリサの正体だった。彼女もまた数奇な運命の中にあったのだ。そんな思惑を他所に決闘の準備は整いつつあった。吸血馬を駆り行われる古き戦車戦に、ジョセフとワムウが挑む。
戦車戦の始まりに緊張が走る。開始合図である月光が輝き、そして先んじたのはジョセフだった。彼の策が功を奏しワムウを出遅らせたのだ。この決闘は先を走る者が武器を手にし有利となるルール。好調のジョセフだが、ワムウは不敵に笑った。
ハンマーを手にするジョセフ。一方ワムウは柱を使った。迫る窮地を脱し敵戦車へと乗り移るジョセフだったが、そこにワムウの姿は無い。「戦闘の天才」ワムウは常にジョセフの先を行くのだ。馬の体内に潜航したワムウの手がジョセフを掴んだ。
自らの足を掴む手から余裕で逃れるジョセフだったが、しかし既にワムウは「神砂嵐」の体勢に入っていた。必殺の一撃を、しかしジョセフは馬の手綱を利用して威力を削り、同時にワムウへとダメージを与えることに成功した。戦車戦は第 2R へ。
戦車戦二週目は大小のボウガンが武器となる。必殺技を心身ともに打ち砕かれたワムウは、しかし自ら目を潰し精神のスイッチを切り替える。まさに真の格闘者たる振る舞いである。一方でジョセフは強力な大ボウガンを手にしたが、硬くてひけなかった。