表記について
1st STAGE 2 週間前 / 1st STAGE 1 週間前 / 1st STAGE / 2nd STAGE / 3rd STAGE / 4th STAGE / 5th STAGE / 6th STAGE / 7th STAGE / 8th STAGE / 9th STAGE / 10th STAGE / 11th STAGE / 12th STAGE / 13th STAGE / 14th STAGE / 15th STAGE / 16th STAGE / 17th STAGE / 17.5th STAGE / 18th STAGE / 19th STAGE / 20th STAGE / 21st STAGE / 22nd STAGE / 22.5th STAGE / 22.5th STAGE - 2 23rd STAGE / 24th STAGE / 25th STAGE / 26th STAGE / 27th STAGE / 28th STAGE / 28.5th STAGE / 29th STAGE / 30th STAGE / 31st STAGE / 32nd STAGE / 33rd STAGE / 33.5th STAGE / 33.5th STAGE - 2 / 33.5th STAGE - 3 / 33.5th STAGE - 4 / 34th STAGE / 34.5th STAGE / 34.5th STAGE - 2 / 34.5th STAGE - 3 / 34.5th STAGE - 4 / 35th STAGE / 35.5th STAGE / 35.5th STAGE - 2 / FINAL(35.5th - 3)STAGE / EXTRA STAGE
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 17
解説 : な、なんだお前たちは……「SVC」? 「SVC」って……なんだっけ……。ジャンケン? サザエさん……? キュアピース……ああ! あれね。あったな、そんなの。はぁ? また解説? おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい、もう終わっただろう、アレは。というか『プリキュア』ってまだやってたのか? ……なるほどな。「10 周年記念」で、冒頭に歴代のプリキュアが登場する流れで、今週はキュアピースの当番だったと。じゃあ決まりだ。勝負の内容なんか聞くまでもない。そんな重要な場であの小娘が出す手なんて一つしか無いし、それに対するサザエさんの出し手もただの一つだけ。これはもう決まっていることだ。運命のようにな。いまさら解説することなんか何もないんだよ。分かったら帰ってくれないか。こっちは仕事があるんでね。
結果 : 【NO GAME / キュアピースの優勝】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 16
解説 : 決着ゥゥ――ッ!! 1 年という期間に渡り繰り広げられた「サザエさん VS. キュアピース(S.V.C.)」が! ついに! 『キュアピースの勝利で完結したッ』!! 余韻の残る内にさらっと解説してしまおう。ジャンケン対決終盤においてキュアピースは 1 勝差を保ったまま「ジャンケンをしない」という「タイムアウト戦術」に切り替えた。キュアピースはルールの死角を突いたんだ。如何にサザエさんがジャンケン界の豪傑と言えど、ジャンケンの機会を与えられないのであればただの専業主婦に過ぎないんだからな。だがキュアピースにとってこの戦術は賭けだったろう。なぜなら勝差はたったの 1 つ、何かの手違いで対決が成立してしまえばあいこに、最悪ひっくり返されてしまっておかしくない。しかも相手はあのサザエさんだ。安全策を選択しているようで、キュアピースにしても気が気ではなかった筈だ。最終回、皇帝ピエーロも奮戦してプリキュアを変身解除まで追い込んだ。最後のジャンケンチャンス到来だったが、ここでキュアピースは凄まじい荒技を繰り出す。そう! 「変身したくない」と駄々をこねだしたのだ――ッ!! 良く分からんが変身すればペットと離ればなれになってしまうらしい。普通に考えれば地球が砕かれている時にペットがどうこう言っている場合じゃあない。恐らくキュアピース本人も苦しいと感じていただろうが、何と他のプリキュア達の支援もあり、ここで皇帝ピエーロは空気を読んで追加攻撃を待ってしまった。変身していない状態で攻撃してしまえば物語がバッドエンドで終わってしまう。幼児向けアニメでそれは避けねばならない。つまりキュアピースはここでもルールの死角を突いた訳だ。全くキュアピースめ……(これを言うのも何度目か分からんが)抜け目の無い小娘に成長したものだな。ともかく時間稼ぎの甲斐もありジャンケン無しの再変身に成功ッ! 皇帝ピエーロも瞬殺ッ! ともかく「ジャンケン対決」はキュアピースの優勝ッ! 地球の平和は守られたッ!! 素直におめでとうと言ってやろうッ! これにて S.V.C. 終了……え? 最後なのにコメントがあっさりし過ぎ? サザエさんには何かないのかって? まあ待て。後で総括をやるから。ああ、そうそう。その、なんだ。キュアピース……佳作おめでとう。だが自惚れるなよ。お前なんかまだまだなんだからな。
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 16
解説 : 皇帝ピエーロの見当も空しく、今週もキュアピースの変身は解除されなかった。最後の敵らしくプリキュアを限界のギリギリまで追い込みはしたんだが、詰めが甘かったな。当のプリキュアは変身を維持するどころか、更なるパワーアップを遂げてしまった。こうなってしまえば、後は皇帝ピエーロは倒されて退場じゃあないのか? それとも意地を見せてプリキュアを再度追い詰める事が可能なのか? ぼくの予想ではちゃっちゃと皇帝ピエーロを始末してエピローグに尺を割く思うんだが。そして同時に、サザエさんの勝利は残念ながら今回をもって決定的に無くなってしまった。もしも来週対決が行われ勝利を収めたとしても、結果は「イーブン」。キュアピースが逃げ切るか、それとも同着に終わるのか……。まさか最後の最後まで結果の分からない勝負になるとは予想だにしなかったよ。全くジャンケンとは恐ろしい。ところで先週と今週でサザエさんはグーを出している。対決が行われるなら、ここでチョキが来ると読んでの連続使用だったんだろう。では来週は? みんなも想定している事と思うが、仮に次回キュアピースがジャンケンをするとすれば、出してくるのは「チョキ」以外には無いだろう。最終回なんだしな。立て続けにグーを消費してしまったサザエさんは果たして次回何を出すのか。それとも最後まで確定チョキにはチョキを合わせるのだろうか。サザエさんが確定チョキを拾わないというのは我々の想像でしかないが、それも含めて次回! 全ての答えが出るだろう。 1 年間行われたジャンケン対決……残り 1 週ッ!!
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 16
解説 : ふむ……。やはり噂は本当だったか。いやね、キュアピースの「タイムアウト戦術」はルール上何の問題も無いものの、こう何度も NO GAME が続くのは得策ではない……という訳でどうやらジャンケン対決を円滑に進めるべく、 SVC 運営委員会は皇帝ピエーロと共謀して刺客を送り込んだらしい。それが今週の「バッドエンドプリキュア」って事さ。変身を一端解除させてさえしまえばジャンケンのチャンスは巡ってくるからな。だがキュアピース達はこれを撃破し、今週もジャンンケンの回避に成功した。脚本の都合、という大義名分がある以上 SVC 運営委員会も公には物言いがつけにくい。タイムアウト戦術は完全に軌道に乗っている訳だ。後はこのまま最終回まで変身を解除せずにいられるか、またはジャンケン抜きで変身ができるかという点に注目が集まる訳だが……しかし奇妙な話になったものだ。苛烈を極めたジャンケン勝負も、今や「ジャンケンが成立するか否か」に関心が移行してしまっている。高度に発達したジャンケンというのは、ジャンケンの形態を超えてしまうのかもしれないな。さて、もう多くは語るまい。逃げるプリキュア、追い立てる主婦。最終決着まで、あと 2 週ッ! ……は? 「ぐだぽよジャンケン」……? なにを言ってんだ、君は。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 16
解説 : 一ヶ月ぶりにして新年初対決の結果は「あいこ」。……サザエさんめ……この期に及んでまた……。「誓約のチョキ」ッ! サザエさんはキュアピースのチョキ確定……と思われる回では一貫して勝とうとしない。思えばだ、ここ最近のキュアピースの「タイムアウト戦術」に対してサザエさんがパーを異様に連発してきたのは、単純に自分の手を読まれにくくする為の常套戦術というだけではないな。『スマイルプリキュア!』本編は残り 3 話。逆に考えれば「重要回しかない」んだ。つまり高確率でチョキしかこない。ならばサザエさんが「使い道のないパー」を乱用してきたのは、ジャンケン行動上至極正しいという事になる。つまりサザエさんは「NO GAME」と対決のタイミング、これら全てを読み切っていたという事になる。……だが、だがそれでどうなる? サザエさんの化け物じみたジャンケンパワーが健在であるのは理解した。だが今ある「1 勝差」があいこで埋まる事は決して無い。そして数少ない機会である今回の試合を、サザエさんは見送った。後何度対決が行われるかも分からない今、もしかしたら今週が最後かもしれない今、彼女は何を思い対決に挑んでいるのだろう。そして後少しで逃げ切りが完遂するキュアピースの心境は……。さあ、「1 年」という期間を与えられた SVC ……残り 3 週ッ!
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 15
解説 : 気づけば 2012 年も SVC もラストスパートに突入したが、依然として NO GAME が続いている。先週まで各プリキュアの個別回が続いたので、今週こそはと思わせておいて、何とキュアハッピーの手番がもう一度回ってきた。「おいお前、ちょっともう一回行ってこいよ」……まさかキュアピースがここまでやるとはな。そして『スマイルプリキュア!』本編も最終決戦へと移行しようとしている。つまりジャンケン対決が成立する機会そのものが後数度あるかないかという事態になっている。そんな筈はないだろうと思っていたのだが、まさかキュアピースのやつ、このまま勝差を維持したまま逃げ切るつもりなのか? 「プリキュア」として戦うという事は、ここまで手段を問わないものなのか? 年末も休めないサザエさんに対し、未成年という事もあり労働法に保護されたキュアピースは悠々と家でコタツにでも入ってぬくぬくするのだろう。……む、無理だ……。この岸部露伴、中立な解説役という立場でこんな物言いはしたくないが、この対決、サザエさんは敗北するッ。現時点での実力差を素直に受け入れ、ならばと番組編成や脚本までを戦術に組み込んできたキュアピースは無敵だ。勝てない……幾らサザエさん程の実力者であってもな……。次回の SVC、 NO GAME は確定しているが、難しい状況になったサザエさんはどんな手を出してくるのか。見届けようじゃあないか。
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 15
解説 : 前回何もないのに頑張って喋ったから今回は休みを貰えるだろうと思ったらそんな事はなかった。どうしろと。ところで『ドキドキプリキュア』だったか? 次のシリーズは。「悪い奴ら」もいい加減諦めればいいのにな、どうせ勝てないんだから。まあどうでもいいか。しかし次回予告を見たが、次は主人公回なのか? まさかとは思うがもう一度個別回じゃないだろうな。無いか? 無いか。そうやって友人すら矢面に立たせて利用する姿勢にはグッとくるんだが、いい加減試合が見たいというのも本音だ。一体あと何度試合の機会が残っているかも分からないんだからな。……ああ駄目だ。本格的に言う事が無い。ぼくは帰る。しかし寒いな。
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 15
解説 : 「NO GAME」での解説もすっかり定着してしまったな。……。どうしよう喋る事がないぞ。サザエさんも帳尻合わせに「グー」を消費してきたし、想定外の事が何も起きていない。そうだな、「決着の時」も近づいてきた事だし、ここで「前提条件」のおさらいでもしておくか。「SVC とはジャンケン対決である」。毎週サザエさんとキュアピースが互いに繰り出す手で対決していく。「完全決着」の条件はただ 1 つ。「ゲーム終了時に相手の勝ち数を上回っていること」。以上だ。非常にシンプルだとは思うが、ほんのちょっぴり話をややこしくしているポイントがある。「初回三戦のハンデ」だ。サザエさんは 1st から 3rd STAGEまでをわざと負けた……という「説」だな。そしてこう続く。「ではキュアピースはサザエさんに 3 勝差をつけて勝つべきではないのか」。言いたいことは分からないでもない。だがハンデ説はあくまで推測でしかないし、仮に本当にハンデをつけていたんだとしてもサザエさんがキュアピースを舐めていたから負けた、とも言い換えられる。思い返せばサザエさんの戦いにはハンデと思わしきものが目立つ。明らかに不自然な手、そして「確定チョキ」に対する「確定チョキ」……サザエさんサイドが沈黙を守っているが故に全て推測の域を出ないが、過程がどうあれ結果は結果だ。ハンデをつけたのであれば、その上で勝利する義務があるし、ジャンケン使いが言い訳をし出せばおしまいだ。よってここではっきりさせておこう。「結果以外は考慮しないッ」。「SVC とはジャンケン対決である」。勝利条件は 1 つ。「ゲーム終了時に相手の勝ち数を上回っていること」。それだけだ。それだけが全て。だが同時に、たった三種の「手」へと込められた彼女達の精神は無限だ。その限り無い精神に敬意を払い、言葉にする。それこそぼくが解説役として抜擢された意味であり、この対決を見届ける全ての者達の役割だ。おさらいにしては長くなったな。そして問題がまた一つ。来週も「NO GAME」……何を喋ろう。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 15
解説 : 『ミラクルピース』……読ませて貰った。まずは画力だな。話にならん。日常的に深く「観察」する癖をつけて、ひたすら描いて描いて描きまくれ。次に構図。単調だ。締め切りに焦った影響もあるんだろうが、単純に引き出しの少なさがモロに出てしまっている。後半にいくにつれて似たような構図ばかりが続いてつまらん。描きやすいものだけを描くのはただの怠慢だ。怠慢なのと合理的なのは全然違う。読者なんて見る目がない奴らばかりだが、作り手がそれ以下になってどうする。表現方法にバリエーションを持たせろ。創意工夫を止めるな。読者に媚びる為じゃあない。全力を尽くすのはプロの義務だからだ。引く線全てに情熱を込めろ。次に教養。台詞回しやストーリー展開、世界観の構築にキャラクターの描写、これらは全てリアリティによって支えられる。漫画とはリアリティであり、リアリティとは教養と経験だ。なに、まだ中学生? 甘えてんじゃあないぞ。勉強しろ。学生なんだから。漫画が描けるなら勉強しないでいいとかいうやつもいるが逆だ。漫画の為に勉強するんだ。漫画だけ読んで漫画の真似をした所で面白い漫画など描けん。漫画を描きたければ漫画以外から取り入れろ。人生上の全ては漫画の肥やしだと知れ。そして最も重要なのは信念だ。創作者とは作品に信念を込めなければならない。「自分の作ったキャラクターにあこがれるなんてどうかしてる」だと? 自分で惚れ込めもしないものを描いてどうする。カスみたいな外野の意見など意に介すな。言いたい奴には言わせておけ。というかだな。そもそも「漫画家になれるかどうか」で悩むなど論外だ。漫画家になってからの方が遙かに努力も必要だし、苦労も多いんだ。漫画を描く為に建てた家も燃えてしまうし。漫画の為に破産する羽目になるし。無能な編集の下らない指示だって「プロの意見」として取り入れる必要がある……家も燃えてしまうしなッ! とにかく何もかもが不足している。死に物狂いで努力しろ。そしてよく遊びよく休め。話はそれからだ。そしていつか一端の漫画家になったら……。……。……はっ! ぼッぼくは何を……! ゴホンッ! さて、ここ 1 ヶ月ほど NO GAME が続いていたジャンケン対決だが、久しぶりに再会の運びとなった。だが、しかし、順当な結果と言うべきか、結果は「あいこ」。キュアピースは自分の担当する回ではチョキを出す事が確定しており、サザエさんはそこにあいこを合わせる……恒例だな。今更説明する事でもないが、これはルール上の規定では決してなく、あくまでもサザエさんが自らに課した誓約、ハンデだ。破ったからと言って何のペナルティもない。サザエさんにはまだまだ余裕があるという事なのか、それともベテランの意地なのか……。ともかく次回、次々回とキュアピース以外の単独回が続く以上、 35th STAGE は大分先だ。年末の番組編成を考慮すれば、もしかすれば来年に持ち越しになる可能性もある。加えて言えば『スマイルプリキュア!』本編もクライマックスが近い。一体あとどれだけ勝負の機会があるのだろうか。戦績の動かない膠着状態が長く続いているが、どうか緊張感を維持して欲しい。最終決着の時は遠くないのだから。
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 14
解説 : 今回も先週に引き続きピカリンジャンケンは発現せず、従って「NO GAME」だ。前回の予告通り今回はキュアサニーとかいう小娘の担当回だった訳だが、先週のキュアハッピー回に習えば、今後は担当プリキュアの単独戦闘が行われていくと予測されていた。しかし単独戦闘は主人公であるキュアハッピーの特権ではないかという推論も存在し、結果としては中間である「単独戦闘ではあったが他のプリキュアも遅れて参戦する」であった。要点としては「キュアピースがジャンケンをするか否か」だったんだが、あの黄色いガキは変身しておきながらジャンケンをしないという、 28.5th STAGEの「皇帝ピエーロ事件」の再現をしてみせた。自分で自分を追い詰める事になったあの戦術を再び繰り返す事で、もう精神的に完全に乗り越えたと証明する意味もあったのだろう。そしてサザエさんは見事に外された。温存をしなければならないタイミングでの痛恨の消費だ。恐らく今週ジャンケンをするという可能性に賭けたのだろうが、少し無謀だったな。それとも何かの布石か? 無いとは思うが、そう思わせてしまうところがサザエさんの恐ろしい所だな。そして来週、予告がブラフで無ければキュアピース回だ。恐らく今週のように「担当プリキュアの単独戦闘に他プリキュアが参戦」というパターンが続くのだろう。そのパターンが知られたと見るやいなや自分の担当回を持ってくるとは、畳みかける気が満々じゃあないか。キュアピースめ、全く抜け目のない奴に成長したものだ。さて来週、実に 1 ヶ月ぶりに戦績が更新される。結果はどちらに?
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 14
解説 : 今回の『スマイルプリキュア!』はキュアハッピーとかいう小娘の担当回だった為、他のプリキュアが変身しなかった。従ってジャンケンも無し……しかしこれはまさか……まさかとは思うんだが……しばらく個別の担当回が続くんじゃあないだろうな。その上で担当を受け持つプリキュアしか変身しないなら、今後「4 回」あるであろう各担当回の内、キュアピースは「1 度」しか「変身(ジャンケン)」しない事になる。両者の戦績は未だ 1 勝差なので、戦いの機会が減る事自体大した問題に感じないかもしれないが、僅かながらも差のある状態でおあずけを喰らうサザエさんの胸中は如何に。ただ「NO GAME」はそのまま「温存」のチャンスでもある。大分偏りのあるサザエさんはこの機会に矯正を図っても良いだろう。しかも先んじて「キュアピース単独回」が訪れた場合、その後は「絶対に安全な温存」が保証されている。これは間違いなくチャンスだ。しかし裏を返せば 34th STAGE の本番がいつくるのかも予測しなければならない。温存できると思って適当な手を出していれば足下をすくわれるだろうな。かと言って温存を考えなければこの先が保たず……。これが「真のピカリンジャンケン」……ここまでするのかキュアピース……! だが、これだけ述べておいてなんだが全て杞憂に終わる可能性もある。キュアハッピーとかいうのは主役だ。「プリキュアが 1 人しか変身しない」という状況は彼女にだけ与えられた特権かもしれない。或いは様々な危険性を考慮させて疲弊させる事こそが狙いなのか。何にせよ成長してからのキュアピースはひと味もふた味も違う。全力でサザエさんを叩きつぶすつもりだ。ここからのジャンケン対決……これまでとは次元が違うぞ。
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 14
解説 : し……し……審議中ッ! 審議中だァ――ッ!! ……。……。結果が出た。本 STAGE は「NO GAME」とするッ! こ、この黄色いガキが! 少し前までグレー行為を働いて落ち込んでいたんじゃあなかったのか! 何だその不貞不貞しい笑顔は! マジにどういう神経をしているんだ! 解説するまでも無いだろうが「グッチョッパー」または「グチョパー」とは、「グー」「チョキ」「パー」3 種のパワーを兼ね備えた手だ。だがそれぞれの性質を兼ねているが故にどうあっても「1 勝 1 敗 1 分」になってしまう。 3 手が各々の欠点を補っているから負けない、と主張する学派も小数現存しているものの、当大会及び SVC 運営委員会はこれを認めない。ではキュアピースは何を目的に「グチョパー」という暴挙に出たのか。これまた言うまでも無い。「挑発」だよ。今回の STAGE を「NO GAME」としないのであれば、そのまま両者の戦績に 1 勝 1 敗 1 分ずつ加算される事になる。つまりサザエさんはキュアピースに先駆けて到達しようとしていた「10 勝」にようやく手が届くという訳だ。ただしキュアピースの助力によってな。「どうぞサザエさん、『10 勝』を受け取ってください。私のお下がりで良ければ……」。グッチョッパーを出した後の笑顔の真意がそれだよ。ふざけたガキだ……だが、これも精神的に成長した証なんだろう。ムカつくが認めてやる。そしてここでパーを出してくるサザエさんに至っては、最早人間の領域とは思えん。パーを温存する気があるのか、無いのか……今後どういう布石として生きてくるのか……悔しいがこの岸辺露伴にも想像がつかない。定石の通用しないキュアピース、はたまたそれすら想定の内なのかサザエさん……どうなるッ! 34 STAGE ッ!
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 14
解説 : 前回衝撃の結末を迎えた「10 勝先着争奪戦」、その熱を冷ますように今週は休み。特に語る事もない。サザエさんは当然の事ながらグー。こういう所で出し手を散らしておくのは定石だからな。……何というか……静かだ。心理戦が高度化するにつれて奇策妙計が常道となったジャンケン対決だが、ここに来て原点に立ち返ったような雰囲気だ。ピカリンジャンケンも完成の域に達し、サザエさんとキュアピースの戦力差も開戦当初ほど天地の開きという事もないだろう。「差」があったが故に存在していた「戦術」や「欺き」、そういう戦いも見応えがあって面白かったが、ここまで高まりに高まった「ジャンケンパワー」が真正面からかち合った時、果たして何が起きるんだろうな。
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 9 / キュアピース : 10 / あいこ : 14
解説 : キュ……キュアピースのしょ、勝利……だが……これは……まさか……「スイッチング・ウィンバック」ッ! 一流のスポーツ選手が行うという精神回復法! どのような達人であろうとも、人間である以上はメンタルの乱れが存在する。しかし彼らは一流ゆえに精神のスイッチを切り替え、恐怖や動揺の代わりに闘争心を引き出す事が可能だという……それがスイッチング・ウィンバックだ。心のスイッチを切り替えリラックスする手段は人によって違うと言われるが、キュアピースが何らかの方法を取ったのは間違いないだろう。 まさかこんなガキんちょがそんな技術を身につけているとは考えもしなかったが、しかしそうでもなければあれだけの精神的どん底から一瞬にして這い上がった説明がつかない。だが一体いつ、どんなスイッチを……? ……はっ! そうか! キュアピースきさまッ! 限界まで追い詰められた経験が……さては一度や二度では無いなッ!? キュアピースは中学生の小娘でありながら、悪と闘う戦士だ。生命の危機に瀕した事も多々あるのだろう。だがその度に乗り越えてきた。生意気だとは思うが、キュアピースには「立ち向かう者」としての「蓄積」があったんだ。そしてこのピンチが、彼女の中に刻み込まれた数々の戦闘経験を想起させた。サザエさんはこう考えた。「チョキはキュアピースの象徴であり、ある意味拠り所だ。心の弱った今、キュアピースは縋り付く思いでチョキを出してくるだろう」……。しかしキュアピース! 「乗り越えたッ」! ……完成だ……。キュアピースが「少女」としてではなく「プリキュア」としてジャンケンを振るうようになった今、最早キュアピースに精神上の弱点はない。この時をもって「ピカリンジャンケン」は完成した……! そして同時に「10 勝先着争奪戦」もキュアピースの勝利で完結ッ。圧倒的不利な状況から凄まじい追い上げをみせたサザエさんだが、あと一歩というところで及ばなかった。だが一方でこうも思う。かねてよりサザエさんはキュアピースを試し、追い詰めるようなジャンケンをしていた。それは未熟なルーキーを自分の好敵手として成長させるためのものだったのでは……いや……まさかな。ともかく 33rd STAGE も終了し、 SVC もついに終盤戦に差し掛かった。追い詰められては突き放す極限の戦いの中、ついには「ピカリンジャンケン」を我がものとしたキュアピース、そして未だ勝ち星では相手を上回った事がないものの、それでも余裕の笑みを崩さないサザエさん……。苛烈を極めるジャンケン対決だが、ここからさらにヴォルテージが上がっていく事は疑いようがない。来週は『スマイルプリキュア!』が休みの為、 34th STAGE は 11 月 11 日に予定される。絶対に見逃すんじゃあないぞッ!
結果 : 【サザエさんの勝利】
サザエさん : 9 / キュアピース : 9 / あいこ : 14
解説 : ……やはり……こうなったか……。勝利したのはサザエさん。ついに 9 勝へと至り、 10 勝を目前へと捉えてみせた。両者の勝ち数が並ぶのは 14th STAGE 以来の出来事であり、以降はキュアピースが常に 1 - 3 勝のアドバンテージを保ち続けてきた。一部ではこの僅差を保ったまま最後まで走り抜けられるだろうという見方もあったものの、やはりサザエさんがちょっぴり本気をだせばこの通りという事なのか。 26th STAGE でサザエさんにより宣言された「10 勝先着」は当初無謀極まりないとされていた。その時点でキュアピースは 9 勝、つまりサザエさんは相手に 1 勝もさせないまま 3 勝しなければならない……さすがに無理だ、と。だが蓋を開けてみればどうだ。かの宣言から 7 試合、いや、キュアピースが最後に勝ったのが 23rd STAGE である事を考慮すれば、実質 9 試合、 2 ヶ月半もの間サザエさんはキュアピースを封殺し、それどころか自身の勝ち数を敵方のそれと並べてみせた。見事……いや尋常ではないと言う他ないだろう。だがしかし、今語るべきはサザエさんの恐るべきパワーや戦術についてではなく、キュアピースの「敗因」についてだと思う。ジャンケンとは単純なゲームだ。しかしそれが長期戦ともなれば自ずと「傾向」が発生し、相手の表情やフォーム、癖までを考慮に含めた複雑な心理戦と化す。 8 ヶ月以上の長丁場ともなれば尚更だ。だがそれでもジャンケンとはやはり「運」なんだ。考え抜かれた「パー」が適当に出した「チョキ」に敗れる事もある。にも関わらずキュアピースの手元に「たった 1 度の幸運」すら転がり込んでこないのは何故か。それは彼女が「自分の恐怖を乗り越えられなかったから」だ。サザエさんの発するプレッシャー、突破できない「3 勝の壁」、そして続く「勝てない状況」、加えて 28.5th STAGE での「灰色の行為」、これらに追い詰められたキュアピースは心底恐怖した。恐怖に囚われ錯乱した者の心理を探るなど、サザエさん程の達人にとってはお魚をくわえたどら猫を裸足で追いかけるよりも簡単な事だ。グーを出すと分かっている相手にチョキを出す人間はいない。つまりキュアピースは、自分自身の恐怖を払拭しない限り「勝利」を手に出来ない。 10 勝どころかこのまま全敗という事も十分ありえるだろう。さあキュアピース、とうとうここまで追い詰められたな。じわじわと勝ち続けるサザエさんは今間違いなく勝負の「上り坂」にいる。キュアピースは勝負の「下り坂」を……転げ落ちている。踏みとどまれるか? それともこのまま恐怖に飲み込まれ、再起不能にされてしまうのか? 勝ち星の上では両者ともに条件は同じ。意外なほど長く続いた「10 勝先着争奪戦」……制するのはどっちだッ!
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 8 / キュアピース : 9 / あいこ : 14
解説 : ムウ……。言うのは幾度目かになるが、キュアピースには「チョキ確定回」が存在するという学説がある。主に彼女自身の当番回が該当するようだが、つまりそこにグーを合わせてやれば確実な勝利を手にする事ができる。だがサザエさんはこれまで「確定チョキ」にグーを合わせた事は一度もない。よって今回のあいこも予想の範囲内ではあるのだが、正直なところ、 SVC も中盤を終えようという重要な局面を迎えた今、そろそろサザエさんもそのお約束を裏切ってくる頃合いだと予想していた。彼女が「確定チョキには勝たない」と明言した訳じゃあないし、ルール上問題もない。キュアピースも「ジャンケン使い」として成長してきている。そろそろベテランの矜持だとか意地だとか言ってられなくなってきていると思ったんだが……あくまで真っ向勝負にしか興味がない、と言う事なのか? ……いや……違うな。先に「裏切った」のはキュアピースの方だ。 28.5th STAGE でキュアピースは「変身をしたのにジャンケンをしない」というタブーすれすれの手法でサザエさんを翻弄した。個人的にそういうダーティーさにはグッとくるが、キュアピース自身にしてみればどうだろうか。ジャンケンとは読み合いだ。そして「読む」とは目に見えぬ相手の「心」を見通す行為であり、それは往々にして「自分ならばこうする」という「投射」に他ならない。他人を信じるって事は、自分を信じるって事だからだ。では一度「灰色の行為」に手を染めたキュアピースは、果たして相手の誠実さを信用できるのだろうか。自分の「確定チョキ」をサザエさんは狙わない。「でも本当に?」。キュアピースはサザエさんを混乱させるべくルールの穴をついた。だが同時にそれは自分自身の心にも深い傷を与える結果になってしまったんだ。……正義の味方が慣れない事をするもんじゃあないと言ったところか。芽生えた猜疑心は判断を鈍らせる。それは SVC では「死」に直結する状態だ。サザエさんにはそれが理解できていたからこそ、余裕たっぷりの「いつも通りの行動」で十分だったんだろう。さらにもう分かっているだろうが……サザエさんの「パー」が「解除」されてきている。普通に考えればこのタイミングでパーはありえない。「でも本当に?」。……サザエさんに加えて、最早自分すら敵となった今、キュアピースの精神は深い闇に包まれている。光明はどこにある? 希望は息絶えたのか? 若手が重圧に押しつぶされて自滅する姿って奴は見ていて気分が良いが、「乗り越える姿」ってやつも、まあ悪くはない。見せてみろキュアピース、ここが正念場だ。
結果 : 【サザエさんの勝利】
サザエさん : 8 / キュアピース : 9 / あいこ : 13
解説 : 決まったッ! カウンター! 「記念すべき 30 戦目」「10 勝先着争奪戦」「コーナー際の攻防戦」、実に 4 度のあいこと不測の NO GAME の均衡を勝利によって打ち破ったのはサザエさんだった。軽くおさらいをしよう。ここ最近のサザエさんは「パーの連発」によりパーが出せない状態にあった。対するキュアピースもまたパーへの多少の偏向があったものの、それなりにバランス良く出していた為に選択肢は豊富だった。サザエさんは「グー」と「チョキ」の二択でキュアピースの攻撃を捌ききり、対するキュアピースは潤沢な組み合わせを許されているものの、サザエさんの「来るかもしれない」パーに怯えなければならない……これが現況だった。そして結果はサザエさんの勝利。長くあいこが続いた末にサザエさんが読み勝つというのは、 10th から 13th STAGE に次いで 2 度目になる。……しかしチョキか……なるほどな。今回の「チョキ」は、当然ただの「チョキ」じゃあない。なぜキュアピースは「安牌のグー」を出さなかったのか。それは前述した通り「パーが来るかもしれない」事を強く警戒してしまったからに他ならない。 28th STAGE で繰り出してきた「本来ならば温存しておかなければならない筈のパー」。あれがここに来てじわじわとキュアピースを脅かしていたんだろう。あのようなパーの出し方をするのなら「ここでも出してくるかもしれない」。その思考こそサザエさんの目論見通りだった。ここまでの展開を全て読んでいたとは言わない。だが「布石」のひとつではあった筈だ。この驚異的なゲームメイキング能力はやはりベテラン故の経験によって支えられている。不利な状況でこそ徹底してクレバーに! まずは一手だ。まずは一手分、サザエさんが距離を詰めた。キュアピースはどうだ? 23rd STAGE から 7 戦に渡り勝利できていない中、 10 勝先着に向けての「たった残りの 1 勝」を、次戦でもぎ取れるだろうか。 SVC も開始から約 8 ヶ月、 30 戦目を迎え、いよいよ戦局も全体の 60% を消化した。決着の時は遠くないッ!
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 7 / キュアピース : 9 / あいこ : 13
解説 : 先週はキュアピースが「変身したにも関わらずジャンケンをしない」という異例中の異例事態を巻き起こし、結果は「NO GAME」……ジャンケン界に激震が走った。戦績に影響が無いなら構わないのではないか? などと言われるが、とんでもない。「出す手」には「限界」がある。特定の手だけを突出して出し続けるという事は不可能なんだ。これは「誓約」であり「ルール」だ。サザエさんの「パー」は先週の時点で間違いなく「限界」だった。他の手と比べれば 5 回もの差がついてしまっている。よってサザエさんが今週「パー」を使ってくる事はまずありえない。キュアピースは意図してこの状況を作り出した訳だ。そして今週キュアピースが出したのは「グー」。「絶対的安全圏」から繰り出される笑顔の一手! 「いけしゃあしゃあ」とはこの事だな……。だが、ぼく個人としては嫌いじゃあない。むしろ躊躇いもなく弱点をつく「全力の姿勢」は高い評価に値すると思っている。一方で恐ろしいのは、やはりサザエさんだ。過去の「NO GAME」分を含めれば、 SVC 期間中における出し手の数はグーとチョキで同じだ。純粋な二択! 不意を突かれてパーを奪われ、一手間違えればキュアピースのグーを叩き込まれ、「10 勝先着争奪戦」にも敗北する。まるでヘロヘロのボクサーがコーナーに追い詰められたような状況で、よくぞこの二択を間違えなかったものだ。やはり歴戦のジャンケン使い……戦いの年季が違う、と言ったところなのか。だが以前としてサザエさんの身体はコーナー際にある。一応の解禁をみたパーを次回出したところで、次々回ではまた同じ二択。出さないのであれば、どちらにせよ再度二択だ。サザエさんはこれからキュアピースの猛攻を「グー」と「チョキ」を中心に凌いでいかなければならない。対してキュアピースもまた、「ひょっとしたら出してくるかもしれないパー」に怯える状況が続く。圧倒的優位に立っているとはいえ、残す一勝を上手く詰められるか? 専業主婦とプリキュアが繰り広げるコーナー際の攻防の行方は……。そして次回はいよいよ SVC 30th STAGEッ! 絶対に見逃すんじゃあないぞッ!
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 7 / キュアピース : 9 / あいこ : 12
解説 : SVC 開始以来初めての事が起きた。『スマイルプリキュア!』は放送され、キュアピースは変身した……しかし彼女はジャンケンをしなかった。この行為について SVC 運営委員会は厳正なる審議を重ね、これをキュアピースの「パス」とし、そのまま「NO GAME」とするという公式見解を発表した。審議の争点は終始こうだった。「宣言も無しにジャンケンを『しない事』は許されるのか」。確かにこれまでの「NO GAME」は、オリンピックなどの突発的休止はあれど、どれも前もっての「宣告」がなされていた。しかし今回の STAGE には何の前振りも存在しなかった。これは「公正さ」に欠ける行為であり、 SVC は愚か「ジャンケン」というシステムそのものに対して泥を塗る「悪行」である! 「公正」の観点から言えば、キュアピースはペナルティを受けるべきだッ! ……そう糾弾する声も決して少なくなかった。だがあえて言おうッ! 「しない事」も戦略の一つであるとッ! これは最終的な委員会の決定ではあるが、ぼくも全くの同意だと主張させてもらうッ! そもそもルールのどこに「毎週ジャンケンしろ」なんて書いてあるんだ? ルールに記載されているのは、「双方の出す手によって勝敗を決める」、だ。片方の手が出されていないのであれば、試合は流すべきという判断は至って妥当だろう。 SVC とは、ジャンケンとは「読み合い」だ。ならば相手が「出してこない」事も読み取ってみせるべきじゃあないのか? なに? 「無茶を言うな」だって? 繰り返すが、これはただのジャンケンじゃあないッ! 「SVC」なんだ! 一挙一動が全力でなければならないッ! ……熱くなってしまったが、ともかくこういう決定だ。様々な異論はあるだろうが、飲み込んでくれ。それよりもぼくは、ルールのグレーポイントを躊躇無く突いてきたキュアピースを高く評価したい気持ちだ。前例が無く「曖昧」であるという事は「黒」と判断されてもおかしくないんだからな。恐らく前もって「手段」自体は考えていたのだろう。だがそれをこのタイミングで使ったというのが、何ともグッとくる。サザエさんの手をみろ。「パー」だ。「パー」だぞ? サザエさんはここ最近パーを濫用している為、一度は温存し、しかし先週再度パーを繰り出した。なるほど、前々回の「温存」はブラフだったのかと驚かされたものだが、なんと今回また「パー」を出してきた。つまり「『温存』というブラフそのものが今週の『パー』のための『ブラフ』」だったんだッ! 恐ろしい……! はっきり言おうッ! ぼくは今恐怖しているッ! キュアピースの「パス」の影に隠れてしまったものの、サザエさんの出した手にこそぼくは強く震撼した。つまりキュアピースはこの手を読み切れず、最後まで悩みに悩んだ末、「パス」という「最終防御策」を使わざるを得なかったんだ。追い込まれた結果の選択だったのかもしれない。しかしこれは確かな「成長」だとぼくは見る。これまでのキュアピースであれば、読み切れない手であっても、目先の勝利の為に無茶な賭けに出ていただろう。そして今週のサザエさんが出した「パー」によって撃墜されていたに違いない。だがキュアピースは根っこの部分で冷静だった。「逃げるという手もある」のだと、学んだんだ。そして最善のタイミングで「パス」の封印を解いた。 SVC 史上前例はなく、そして今後何度も使える手ではない。だがこれ以上はありえないほどのタイミングだったとぼくは確信する。さてサザエさん……今回確実に勝利する為に、あえて肉を斬らせたものの、それでも相手の骨は断てなかった。キュアピースの英断によって閉ざされた「逆転勝利への道」……どうやってこじ開ける? それともこのまま、あっさりとキュアピースに 10 勝を持っていかれてしまうのか?
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 7 / キュアピース : 9 / あいこ : 12
解説 : この台詞を言うのも何度目だろうか。「あいこだ」。興味深いのは、前回の試合で「温存」した「パー」をここで容赦なくぶちかましてきた点だろう。特にサザエさんは元々パーに偏重する傾向があるものの、ここ最近の多用ぶりは目を見張る。対してキュアピースはサザエさん程ではないがパーを結構使う。というか現時点においてチョキよりも多く出している。むしろ「ここ一番でチョキを出さなければならない制限」を差し引けば、圧倒的にチョキよりもパーを使用している……「キュアピース」の癖に。まあそれは良いとして、前回両者が共に出したグーは「パーを温存するため」だった。ならば「温存されたパー」はどこで使う? 偏向を調整するための温存、故に今回使うなんてありえない。だが「ありえないからこそ」……! 見事という他ない展開じゃあないか? 手堅さの中に垣間見せる攻撃の意思。前回の「温存」こそ今回の為のブラフだった。そしてその思惑は見事にかち合った。まさしく「あいこ」……いや、まさに「あいこの中のあいこ」と呼ぶに相応しいあいこだ。ちなみにあいこが 3 度連続するというのは 10th から 13th STAGE の再来となる。当時キュアピースはサザエさんを 2 勝引き離していたが、奇しくもその状況の再現となっている。当時サザエさんは 3 連続あいこの後に 2 連勝し、キュアピースの勝ち数に並んだ。そして続くキュアピースの 2 連勝によって再び差が開いた訳だが……今回はこの「あいこの天秤」がどちらに傾く事になるのか……。NEXT STAGE、 刮目する以外にはないッ!
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 7 / キュアピース : 9 / あいこ : 11
解説 : 前回の 26th STAGE でサザエさんによる驚くべき宣言が成された。何と自分が先に 10 勝するまでキュアピースを一度も勝たせないというのだ。この傲岸不遜な態度には、冷静さを取り戻した筈のキュアピースも再び怒り心頭だ。「だったらテメーより先に 10 勝してやるよォ――ッ! 皇帝ピエーロをブッ潰した時みてーにあっさりとなァ――ッ!!」。だが実際この言葉通り、キュアピースの「10 勝」はいともたやすく達成される気がしてならない。なぜならサザエさんが 3 勝する前にたった「1 勝だけすればいいんだ」からな。ともかく、突如始まったこの「10 勝先着争奪戦」、まずは「あいこ」によって幕を開けた訳だが、その裏にある「読み」の解説に入ろう。ここまでサザエさんは 2 連続、キュアピースは 3 連続という頻度で「パー」を放出している。つまりここではお互い「パーは無い」と踏んだ。勿論ここで相手がグーを出してくる可能性も考慮していたものの、そこで調子に乗ってパーを出せば相手の「連続チョキ」によって迎撃されてしまう恐れもあるし、何よりここまで高頻度のパーをさらに消費してしまう事で先の展開における選択肢を狭めてしまう結果に繋がる。よって「負けない手」であるグーを出した……という流れだ。ここまで「ジャンケン使い」同士の思考が奇妙に合致する事もそうそうないぞ。しかしこう見る限り、サザエさんは本気でキュアピースを勝たせないつもりらしい。出す手が堅実だからだ。対してキュアピースは優勢の割りに腰が引けている……いや、こちらも堅実と言ってやるべきか。 10 勝まで残りたった 1 勝、そしてサザエさんの企みを潰す為に 2 敗まで許されているとは言え、先々の事を考えれば 1 敗もしたくないと考えるのが自然だからな。そろそろ本気で相手との距離を縮めようとし始めたサザエさん、そしてそれをさせまいとするキュアピース……この張り詰めた糸のような均衡を破るのは、果たしてどちらが先なのか。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 7 / キュアピース : 9 / あいこ : 10
解説 : SVC も半ばを過ぎ、遂に「あいこ」が 10 回に達した。まさか「10」という数字に真っ先に足を駆けたのがあいことはな。……。……。……まさか、サザエさんはこれを狙っていたのか……? 記念すべき 10 勝を目前にしつつ、一向に到達できないという「焦燥感」を植え付けようとしているのか? い、いや、それだけじゃあない。見ろッ! 現在サザエさんは 7 勝。 10 勝までは残り 3 勝だッ! 「3 勝」……分からないか? SVC 1st STAGE から 3rd STAGE までのハンデでサザエさんがキュアピースに与えた「3 勝ッ」! そして SVC 開始以来キュアピースが突破できていない「3 勝差の壁」! ……ま……間違いない……! 勝たせないつもりだッ! サザエさんはここからキュアピースに 1 勝もさせず、自分が先に 10 勝目へと辿り着くつもりなんだッ! 「お先に失礼」と、まるでバーゲンセールの時にみんなが狙っていた品物を我先にレジへと持っていく主婦のように……。そして戦績上、「10」に届いていないのが自分だけという「圧倒的屈辱感」をキュアピースに与えるつもりなんだ。だが断言しよう。そんな事は不可能だ。 SVC 開始時のキュアピースならともかく、今のキュアピースは場数を踏んで「成長」している。そんな相手に 1 敗もせず 3 勝するなんて、いくらサザエさんと言えど不可能だ。それどころか一歩でも間違えば、一気に勝ち星を持って行かれかねない。危険だ……危険過ぎる。しかし……白状してしまえば……そんな事が可能だというのなら、それを「見てみたい」と思っているぼくがいるのも事実だ。絶望に打ち震えるキュアピース、もしくはあえなく目標を達成できずに膝をつくサザエさん……どっちに転んでも気分が良いのは疑いようがない。全くこの SVC ……もうすぐ 30 戦目にも及ぶというのに、何とも飽きさせない展開が続くものだ。
結果 : 【サザエさんの勝利】
サザエさん : 7 / キュアピース : 9 / あいこ : 9
解説 : 1 年という長いスパンを与えられたジャンケン対決も開始から半年、 25 試合目を迎えた。そんな重要な節目をおさえたのはベテランのサザエさん。しかも前々回の借りを完璧な形で返してみせた。驚くべきはその強靱な信念だろう。前々回パーによって敗れたサザエさんは、絶対にパーでやり返すと心から決めていた。やると言ったらやる。それ以外はありえない。「その可愛い面を引っぱたかせろッ!」。キュアピースはそんなサザエさんの「凄み」に飲まれてしまった。この時点でキュアピースは 3 週連続でパーを出している為、今週のパーはまずあり得ない。よってグーかチョキを出すしかない訳だが、ここまでサザエさんがパーに拘る姿を見せられれば、そこに得意のチョキを合わせてやる事くらい普通なら容易い……筈だった。しかしキュアピースは 22th の屈辱が尾を引いている上に、今回のサザエさんの「凄み」に当てられた影響でとても冷静な状態とは言えなかった。少し考えれば分かるだろうに、その拳は無意識の内に堅く握られてしまったんだ。こんなもの最早理屈じゃあない。かくしてここまで続いた女 2 人の「意地の張り合い合戦」は幕を閉じた。サザエさんもいい加減満足しただろうし、キュアピースもさすがに頭が冷えただろう。闘争心はそのままに、それでいて知略に満ちた駆け引きが次回から展開されていく筈だ。しかしそれにしても、またもキュアピースは「3 勝の壁」を打ち破れなかった。勿論キュアピースが不甲斐ない訳じゃあない。彼女は屈辱を乗り越えて成長している。だがそれでもサザエさんの笑みを崩すには、まだ至らないらしい。思慮深さとがむしゃらさ、剛柔併せ持つサザエさん…… SVC も半ばを超えたというのに、未だ底が見えない。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 6 / キュアピース : 9 / あいこ : 9
解説 : SVC 24th STAGE はあいこで決まった。ついにキュアピースの勝ち数にあいこが並んでしまったか。よもやここまであいこが頻出する事になるとは……と言いたい気持ちは理解できなくもないが、「ジャンケンなんだから 3 回に 1 回はあいこになる」と考えれば何も不自然な所はない。勿論 SVC をただのジャンケンだと考えるのは愚かな事だ。初期の実力差から考えれば、サザエさんが全勝してもおかしくないほどの開きがあったんだからな……。しかしそうはならなかった。ジャンケンってヤツは実力差だけが全てではなく、かと言って運だけに左右されるものでもない。そういうジャンケンの「奥深さ」や「恐怖」といったもの全てが凝縮されている……それが SVC なんだッ! ……ふう、さて今回のあいこについてだが、何とも解説者泣かせの一手だ。なぜかって? 前回と同じく、彼女達の間には一切の駆け引きがない。サザエさんの「パー」は「前回喰らってしまったパーでやり返してやりたい」という思いから形作られたもので、方やキュアピースの「パー」は「引っぱたき足りないからもう一発叩き込んでやりたい」という思いから形作られたもの。グーの温存だとか 3 連続パーがどうだとか、そんな事は何も関係ない。つまり! いまこいつらは何も考えていないッ! これまで散々相手の傾向を読んだり次の手を誘発させる為に策を弄したりしておきながら、いまこいつらは、ただ自分の「全力の一撃」を相手にぶちかましてやりたいという事しか頭にないんだッ! なんてやつらだ。この歴史にのこるジャンケン対決をなんだと思っているんだ。だが……「ジャンケン」だ。これこそが「ジャンケン」なんだ。彼女達の姿はジャンケンの「原点」であり、「あるべき魂の形」だ。 SVC も中盤にきて、彼女達は一度そこへ立ち返った。この無策で単純で、そしてこの世の何よりも純粋な応酬を超えた後、一体サザエさんとキュアピースの 2 人は我々に何を見せてくれるのだろうか。
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 6 / キュアピース : 9 / あいこ : 8
解説 : 「気合い一閃ッ」! ロンドン・オリンピックは閉会したが、世紀のジャンケン対決はまだ中盤戦。そして 2 週間ぶりの対決では、キュアピースが見事勝利を収めた。 3 週間前の屈辱的な敗北から立ち上がるためにキュアピースが繰り出して来たのは「パー」。迎え撃たんとするサザエさんは「グー」……無惨にもカウンターで横っ面をひっぱたかれた形になる。だが本当に無惨な結果だったのだろうか。サザエさんはここ最近出してはいなかったグーを不用意にも繰り出し、キュアピースにそれを読まれてしまった、気が緩んでいるのではないか、などという批判が集まっている。だがぼくは断言しようッ! 今回の勝負に駆け引きは無かった! お互いに入れ替わるようにとった休息明け、心機一転の一発を叩き込もうという精神がその手に現れた、それだけの事だったんだッ! サザエさんは拳を握り、キュアピースは拳を解いた。勝敗などただの結果に過ぎない。みろ…… 2 人の満足げな顔を。どうやら身体は鈍っていないようだな。さて、 2 勝差に縮まった勝敗はまたも 3 勝に広がった。 SVC 開始以来破られていない「キュアピース 3 勝の壁」だ。今週の勝利を景気づけに、狙えるか 4 勝めッ!
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 6 / キュアピース : 8 / あいこ : 8
解説 : 予定を変更して、先週に引き続き今週も SVC は休みだ。オリンピックが絶賛開催中なんだからこーいう事もあるだろう。かくいうぼくも、こんな所でこんな事をしてないでさっさとオリンピックが観たい。本当はロンドンに行って、選手達の躍動感やほとばしるパワーを直接「観察」したかったんだが、仕事があるからしょうがない。さて今週の無効試合についてさっさと解説してしまおう。前々回の戦いで再起不能寸前にまでたたきのめされたキュアピースが出してきたのは「チョキ」。何と得意手にして自分を象徴する一手、言わば切り札を無効試合中に使用してきた。定石で考えるなら、ここまでで最も出した回数の少ないグーをここで使用し、偏りを無くしておきたいところだ。しかしキュアピースはあえてそうはしなかった。これは「宣誓」に他ならない。前回の戦いで自分に耐え難い「屈辱」を与えたサザエさんに対する「宣誓」、そして未熟な自分に対する「決別の意志」だ。「次はああはいかない」。急遽サザエさんに休息が与えられ、体力が回復しようが関係ない。「ブッ潰してやるッ」。あの無垢なキュアピースが、闘争心をむき出しにしている。何ともグッと来る展開になってきたが、ぼくには見える。姿を現さないサザエさんの、余裕の笑みがな……。さあ次回の SVC は、予定通りなら一週間後の 8 月 12 日に行われる。ロンドン・オリンピックが閉会される日に、オリンピックに匹敵する戦いが決行される事になる。真夏の太陽よりも熱い戦いを目撃しろ。
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 6 / キュアピース : 8 / あいこ : 8
解説 : 今週は『スマイルプリキュア!』が休止のため、同時に SVC も休止だ。キュアピースが前回の半端ない敗北のダメージから立ち直るために身体を休めている一方、サザエさんがその手を休める事はない。彼女の体力は無尽蔵なのか? いや、そんな筈はない。サザエさんだって人間だ。疲労しているに決まってる。その疲労が今後の戦いにどのような影響を及ぼしていくのか分からないが、しかしッ! それでも戦いのヴォルテージは高まる一方であろう事は想像に難くない。一応、肝心のサザエさんの「グー」についても言及しておく。「グー」はサザエさんの出し手の中で最も少ない。つまり「次に出す可能性」が最も高い手だ。 SVC の公式データとして加算はされないものの、サザエさんが今後出す手の傾向にはしっかり影響してくる。出し手が偏り過ぎて、出したくても出せない手が発生してしまう……そんな事態を繰り返さない為に、サザエさんは前準備を欠かさない。無効試合をただの空き時間にしないその抜け目無さ……さすがだ。
結果 : 【サザエさんの勝利】
サザエさん : 6 / キュアピース : 8 / あいこ : 8
解説 : 決まったァァァ――ッ! サザエさん、 2 ヶ月ぶりの勝利である。出したのは前 STAGE から引き続きチョキ。やはり前回のあいこは布石だったか……。い、いや……それどころか、パーを一旦封印したプロセス自体が「準備」だったんだ! 解説させて貰おうッ。そもそもなぜキュアピースはパーを出したのか。サザエさんの手数の中でグーが少なかったからそろそろ来るだろうと読んだ、のでは勿論ない。もう彼女達はそんな低い次元でジャンケンをしていない。順を追っていく。サザエさんは 19th STAGE においてパーを制限され敗北した。その後 20th STAGE で、今度は自らの意志でパーを封印してみせた。これは不利な状況を再現する事で、それを乗り越えようとする意志を示した……これがぼくの見解であり、キュアピースにとっても同じだった。しかし 21st STAGE でサザエさんはキュアピースに合わせてチョキを出した。不可解だ。これでサザエさんが自らに課した「パーの封印」が解かれてしまった。じゃああれは何の為の封印だったというんだ? 「再度の封印」だとか「挑戦者の精神」だとかいうのはただの勘違いだというのか? そこでキュアピースは考える。……本当に封印は解かれたのだろうかと。出そうと思えばパーは出せる。ならばここでもう一度パーを出して裏を掻く事こそがサザエさんの狙い……と、「思い込ませようとしている」のでは? そして自分がチョキに誘導されている事を感じ取ったキュアピースは、サザエさんのグーを確信し……後は言うまい。キュアピースの表情をみろ。極限まで感覚を研ぎ澄ませ、相手の心理を読み尽くし掴み取った勝利の予感、その全てがサザエさんの支配下で、しかも自分の得意手であるチョキによって負けた。これは SVC 開始以来のダメージと考えていいだろう。下手をすれば再起不能になってもおかしくない。このジャンケン対決は最早、相手の心を折る段階にまで達しているんだ。壮絶だ。あまりに壮絶な一戦だった。しかし真に凄まじいのは、サザエさんの「読み」ではなく「凄み」だ。 19th STAGE でサザエさんはパーを制限され、チョキで負けた。その負けをチョキで取り戻す! この一勝の為だけにサザエさんはどれほどのものを犠牲にし、積み上げたのか……。来週『スマイルプリキュア!』はまた休止だ。これまでの試合結果を見るに、キュアピースは休息を挟む度にパワーアップしてきている。若く、そして環境にも恵まれたルーキーを相手に、何と SVC 開始以来休息をとっていないサザエさんはどう対処するのか。巷ではもうすぐオリンピックが開催される。しかしこの SVC NEXT STAGE、 オリンピック以上に見逃せない戦いになりそうだ。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 5 / キュアピース : 8 / あいこ : 8
解説 : 今週こそ戦況が動く……と思いきや、なるほど、本編が急展開だったのでキュアピースのチョキが確定し、サザエさんもそれに合わせてきたか。しかし前回サザエさんは自分が敗れた状況を再現するため、あえてパーを封印したと思ったが、今週チョキを出してしまったらまたパーが復活してしまった事になる。まさか今週のチョキはサザエさんにとって不足の事態だったのだろうか。それとも何かの布石なのか……くっ、ぼくが思考の袋小路に迷い込んでしまうだと……。それにしてもこの緊張感はどうだ。「溜めている」。お互い相手に叩き込む次の一撃を、まるで弓を限界まで引き絞るようにな……。そして永遠に続く「あいこ」などない。互いの手が激しくかち合えばかち合うほど、その果てにどちらかが「喰らわされる」瞬間がやってくる。そのダメージたるや、最早想像もつかない。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 5 / キュアピース : 8 / あいこ : 7
解説 : SVC もついに 20 戦めという大きな節目を迎えた。しかし結果は「あいこ」……。いや「しかし」は不要だろう。世紀のジャンケン対決、その 20th STAGE に相応しい内容だった。そう、今回のあいこはただのあいこじゃあない。まず何よりも先に触れておきたいのは、サザエさんの見せた、そのあまりに強い攻撃の姿勢だ。前回の勝負、サザエさんはパーを封じられていた。その結果二択に追い込まれ敗北を喫した訳だが、それでも制限されていたパーを取り戻す事ができたんだ。これでキュアピースの頭には「無いとは思うがパーが出せない訳ではない」という楔を打ち込む事ができた。パーを強烈に意識させる事でキュアピースの思考を誘導する作戦なんだ……とぼくは考えていた。だがどうだ。今回、サザエさんは再度パーを出した。これでは来週またパーが出せない状況になってしまっているッ! ベテランらしからぬミスなのか? いや、違う。恐らくそこには 2 つの意味が隠されている。 1 つ、単純に「まさかパーを出してはこないだろう」と考える相手の「意外性」を突く意味。そして 2 つ、「パーを制限される」という状況を再現する事で、不利な状態で敗北した過去の自分を乗り越えて克服するという「挑戦」の意味だ。なんという精神力だ。ベテランの地位に甘んじる事の無い高潔な一手だ。下手をすればまた一勝をくれてやる結果になるかもしれないというのに……。悔しいがグッときてしまったよ。だが対するキュアピースも負けてはいない。何といっても今週のサザエさんの出したパーを見事さばき切ったんだからな。キュアピースの傾向と手数の観点からいって、今週はグーかパーのどちらかを出すと決めていたんだろう。サザエさんもそう読んだからこそ大胆な攻撃に乗り出した。だがキュアピースは、自分のグーから「敗北のニオイ」を嗅ぎ取った。実際、キュアピースはグーで結構負けている(ここまでキュアピースのグーの敗率 50 %)。繰り返しになるが、ここ最近のキュアピースの成長ぶりには目を見張るものがある。そしてサザエさんもその成長を目の当たりにしているからこそ、全く手を抜いていない。……驕ることなく攻め続けるサザエさん、そして堅牢な防御力を手に入れつつあるキュアピース……。 SVC も 20 戦めに入り、その勝負内容はさらに激化している。来週は見逃せない戦いになるだろう。
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 5 / キュアピース : 8 / あいこ : 6
解説 : あいこが続き、間に休止を挟み、実に 1 ヶ月ぶりに勝敗が動いた。キュアピースの勝利である。とは言っても、今週はサザエさんの圧倒的不利が否めない。というのも、出す手を戦術上連続させる事のあるサザエさんではあるが、それでも極端に偏らせるような出し方は出来ない。あくまでサザエさんは「バランス型」であり、これは遵守しなくてはならない「縛り」だからだ。要するにサザエさんはここまでに他の手と比べてパーを 3 度多く出しているため、これはどうしても「出せない」訳だ。よって今週のキュアピースから「グーの気配」を強く感じていたとしても、サザエさんはチョキかグーかの勝負しか望めなかった。だがしかし、それでもあいこに持ち込む事は出来た筈だ。如何に制限された状況とは言っても、キュアピースの一手を読み切れなかった事実には変わりない……いや、ここは勝つべき場面できっちりと勝ちを拾ったキュアピースのクレバーさを評価するべきか。さて次週、 SVC もついに 20th STAGE。キュアピースはかつてサザエさんから貰った 3 勝をイーブンにまで詰められ、そして今再び 3 勝差まで引き剥がした。そしてこの SVC、未だに 4 勝差以上離れていないッ! さあキュアピース……乗り越えられるか?
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 5 / キュアピース : 7 / あいこ : 6
解説 : ジャンケン勝負、 1 週空いての 18th STAGE。結果は「あいこ」だった。先週は休止だったから、実質的に連続あいこって事になる。序盤は怖いくらいに出なかったあいこがここまで頻出する事になるとはな。今 STAGE で着目したいのは、 2 人の「姿勢」だ。サザエさんは先週の防御体勢から一転して最多のパーを出した。これは前々回と前回でキュアピースのチョキが連続しており、 3 度目は無いと読んだからだろう。その上で同じ手数のグーとパーのどちらを出してくるか。結果的に外れはしたものの、その読み自体は間違っていなかった。対してキュアピースは全くの逆だ。サザエさんが最多のパーを再度出してくるとは思わず、同数のグーとチョキに絞りこんだ上で、グーと読んだ。ではなぜグーと読んだか。恐らく、前回の休止中にサザエさんが出したグーが効いているんだと思う。カウントされない回でわざわざグーを出してきたのは、今回グーを出す為の布石だと読んだんだ。結果としては外れたが、考え方として悪くない。どうやらしっかりと休養できたようだ。サザエさんはベテランながら攻めの姿勢を忘れず、キュアピースは堅実な手で相手の攻めを凌ぎ切った。結果だけ見ればキュアピースが得意手のチョキを連続で出していれば勝っていたのかもしれないが、それでも「敗北」か「あいこ」かの二択を間違えなかった。良い仕上がりじゃあないか。キュアピース、確実に力をつけてきている。
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 5 / キュアピース : 7 / あいこ : 5
解説 : 何だか知らないが今週も解説を頼まれた。まあ、ギャラが出るならやってやるか……。さて、今週は『スマイルプリキュア』が休止のため、当然勝負も休みだ。今頃キュアピースは疲労回復に努めている事だろう。一方サザエさんはそういう訳にもいかないので、今日も今日とて手を出すしかない。もちろん休止中の出し手は戦績にカウントされないものの、それでも「その手を出した」という「結果」は残る。つまり休止だろうが数値上カウントされなかろうが、この勝負に無関係な手は無いって事だ。そういう意味ではサザエさんは余計に手の内を晒さないといけない訳だから、若手のキュアピース相手には手頃なハンデなのかもしれないな。そしてサザエさんが出した今週の手は「グー」。現在グーとチョキが 5 回ずつでパーが 6 回。数字の上でも傾向の上でも、次の手を読まれにくい無難な手だ。さすがはベテランの技……と言いたい所だが、無難な手というのは保守的な手とも言い換えられる。要するにサザエさんはこここ最近「成長」の兆しを見せているキュアピースの次の手を読み切れていないのかもしれない。次回、体力の回復したキュアピースがサザエさんの防御を突破するか、或いはサザエさんがその上を行くか。なかなか楽しみな展開だ。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 5 / キュアピース : 7 / あいこ : 5
解説 : 解説の必要があるのか? 今週の『スマイルプリキュア!』はピース回……それも結構重要な内容という事もあり、彼女は自らを象徴する「チョキ」を出さざるを得なかった。そこにサザエさんはイーブンという形で応えた。サザエさんは初回から一貫して無粋な勝利を望まない主義だから当然……まあ、実は今週のサザエさんの一手にはさらに「その奥」があるとぼくは睨んでいる。懸命な視聴者ならばすぐに気づくとは思うが、サザエさんは今週「チョキ」を出す事で、その出し手をグーと同じ 5 回に揃えたんだ。つまりサザエさんは今 STAGE でジャンケン使いとしての矜持を保つとともに、バランス型として出し手の数値を整え、さり気に読みにくい形へと持っていった訳だ。全くサザエさんめ、抜け目のない「主婦」だ。と、ここで注意勧告になるが、来週は『スマイルプリキュア!』が放送しない。つまりキュアピースにとっては今週も合わせて疲労回復の良い機会だ。たっぷりと身体を休めて、次の勝負に望んで欲しい。
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 5 / キュアピース : 7 / あいこ : 4
解説 : キュアピースの勝利に終わった 16th STAGE だが、サザエさんの読みが前回から面白いように外れている。気が付けば前回のパーによってキュアピースの出し手は全て 5 回ずつと横並びになった。こういった場合、「手数」ではなく「傾向」から次の手を読むしかない。 5 STAGE ほど遡ってみると、キュアピースは「チョキ・グー・パー・グー・パー」と出している。久しぶりにチョキが来るか? それともパーの次に再びグーを繰り返す? それとも連続でパー? どの読みも妥当で、こういうパターンが一番やりにくい。そしてサザエさんは「再びグー」と読み、正解は「久しぶりのチョキ」だった。キュアピースが得意手であるチョキを出すのは当たり前だって? その得意手を 4 度も出していなかったんだぞ? これだから外野でぎゃあぎゃあ騒ぐだけしか能のないヤツらは嫌なんだ。ともかくキュアピースはサザエさんに連続でもぎ取られた勝ち星を、同じ連勝という形で取り返した。未だ疲弊しきった状態で繰り出した奇跡的な一手とも言えるが、もしかすると長年の経験で鍛えられたベテランってヤツは、こういう本能で挑んでくるタイプに弱いのかもしれないな。そうでなければキュアピース、何か「特訓」でもしたというのか?
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 5 / キュアピース : 6 / あいこ : 4
解説 : ほお……面白い。キュアピースはここまで「グー」と「チョキ」を 5 回ずつ、「パー」を 4 回出している。対してサザエさんは「グー」と「チョキ」を 4 回ずつ、パーを 6 回だ。バランスの観点からしてキュアピースはここでパーを出すのが自然であり、サザエさんがそこにチョキを合わせて終わり……なんて事になる訳が無い。そんな展開じゃあ読みもへったくれも無いからな。よってサザエさんはこう読んだ。「ここまで負け越しているキュアピースは、得意手のチョキで巻き返しを図ってくる筈だ」と。だが結果としてその読みは見事に裏切られてしまった。ではキュアピースはそんなサザエさんの読みを意図的に外してみせたのだろうか。違うだろうな。恐らくキュアピースは「何も考えていなかった」んだ。負けが続き、ボロボロに疲弊している状態では相手の思考などとても読めたものではなかっただろう。それ故に……何とも皮肉ではあるが……内なる「本能」が正解を呼び寄せたという事になる。白状するとぼくもサザエさんと同じ予想をしていて、今回をもって戦績が逆転してしまうものだと思っていた。だがしかしキュアピース。ギリギリのところで踏ん張れるだけの地力は持っていたという訳か。
結果 : 【サザエさんの勝利】
サザエさん : 5 / キュアピース : 5 / あいこ : 4
解説 : ……ついにこの時が来てしまったな。初回 3 STAGE 分のハンデを与えながら、何事も無かったようにその差を詰め、今やサザエさんは悠々とキュアピースと併走している。対してキュアピースは、 6 STAGE もの間勝ち星を稼げていない。これが「不調」の結果ではなく、サザエさんがペースを上げてきた為だというのは、今更説明するまでも無いだろう。ところで、これまであえて触れてきていなかった事だが、今回はあえて取り上げようと思う。サザエさんにかけられていた、とある「嫌疑」についてだ。そう、サザエさんがが『スマイルプリキュア!』にスパイを送り込み、キュアピースの出し手を予め把握していたという噂だ。確かに『サザエさん』と『スマイルプリキュア』の間で一部のスタッフが共通している事実は当ジャンケン勝負の運営サイドも認める所だ。しかし厳重な箝口令が敷かれている為、最重要機密である出し手の情報が外部に漏れる、あまつさえ対戦相手に知られる事などありえない。この言葉だけで不足だと言うのなら、サザエさんがいわゆる「カツオ回」でない回に合わせて連続で勝ち星を上げてきた、この結果こそをスパイ工作が存在しない何よりの証拠だと思って欲しい。……まあ、ぼく個人としてはイカサマなんて見抜けない方が「マヌケ」だと思っているが、ともかく結果はこれでイーブン。「ここからが本当の始まり」ってヤツだ。
結果 : 【サザエさんの勝利】
サザエさん : 4 / キュアピース : 5 / あいこ : 4
解説 : 想像してみて欲しい。剣客同士の攻防。互いに 3 度打ち合い、そして 4 度めに一方がすり抜け、相手に一太刀浴びせる……今回の結果からはそんなイメージが呼び起こされた。……なに? 「真剣で真剣を受けると折れる」? うるさいやつだなッ! だったら剣道で武器は竹刀って事でいいだろッ。悪いが今回の結果に関して特に言う事はないな。先週までの「3 連続あいこ」で相手を牽制した後、サザエさんは予定通りに勝ち、キュアピースは負けた。単に強弱の差がはっきりと現れた、それだけの事でしかない。強いて補足するとしたら、キュアピースが「パー」で負けるのはこれが初めてという事くらいか。今キュアピースは試されている。僅かにせよ存在していたアドバンテージも、もうすぐ逆転されるだろう。果たして次につばぜり合いが起きた時、競り勝てるだけの実力を彼女は備えられるのだろうか。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 3 / キュアピース : 5 / あいこ : 4
解説 : さ……「3 連続あいこッ」! それもただ連続したんじゃあないッ! 「全パターン」だッ! 「グー」「チョキ」「パー」全てのパターンでッ! どうしても思い出さざるを得ないのは、 1st STAGE から 3rd STAGE までのハンデ戦だ。そう、最初の 3rd STAGE をルーキーへのハンデとしてあえて敗北してみせたあのサザエさんの姿が、今でもぼくの脳裏には強く焼き付いている。それもそのはずだ。サザエさんは最初にくれてやった 3 敗から引き離されていない。むしろあれが無ければ今勝ち越しているのは……見ろッサザエさんのあの笑みを! 「もう 3 回、負けてあげればよかったかしら」。……「屈辱」だ。ぼくがキュアピースの立場だったら、あまりの「屈辱」に自分の腕を切り落としているかもしれない。勝ちを拾えない自分の不甲斐ない「腕」をな……。それができないのなら、勝つしかない。敗北を乗り越えるのはいつだって勝利だけなんだ。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 3 / キュアピース : 5 / あいこ : 3
解説 : SVC(サザエさん VS. キュアピース)も 11th STAGE にして初めての現象が起きた。 「連続あいこ」だ。起きた現象は単純、キュアピース得意のチョキに対してサザエさんがようやく出してきた「少ない出し手」がかち合ったのだ。だが……気付いているか? 「チョキでのあいこ」は「2 度目」だということを。もしかして「そう」なのか? サザエさんはすでに、キュアピースの「チョキ」を見切っているとでも言うのか? この推測が正しいのだとすれば、やはりここまでの対決はサザエさんの思惑通りに運んでいるという事になる。哀しい事だが、これが今の 2 人の実力差という訳だ。だがぼくにはそれと同時に 1 つの思惑も見えてくる。今回の連続あいこにはサザエさんの「指導」を感じる。「成長しろ」という意思を。もしかするとサザエさんはこの対決を通して、自分の好敵手を育成しようとしているのかもしれない。その余裕にはグッとくるものの……大丈夫なのだろうか。サザエさんはキュアピースから「何か恐ろしいもの」を引き出そうとしているように思えてならない。じゃんけんという概念全てを揺るがす何かをな……。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 3 / キュアピース : 5 / あいこ : 2
解説 : このジャンケン勝負も 10th STAGE、全体から言えばおよそ 5 分の 1 を消化した訳だが、そんな節目において結果はドロー……「あいこ」だ。実質勝ち越しているキュアピースにとっては悪くない結果、に見えるかもしれないが、そうじゃあない。勝ち星の差はたった 2 つ。サザエさんはキュアピースから「差を付ける機会」を奪い、「差をつけられない焦り」を与えたんだ。さらに言えば前回と今回、勝負の裏ではサザエさんによる驚嘆すべき「布石」が打たれていた事に気付いた者はどれだけいるだろうか。もう少し詳しくいこう。キュアピースのここまでの出し手は「グー」が 3 回、「チョキ」が 4 回、「パー」が 2 回。対してサザエさんは「グー」が 3 回、「チョキ」が 2 回、「パー」が 4 回だった。分かるか? チョキ偏向であると同時にバランス型の側面も持つキュアピースが順当に「最も少ない出し手」で敗北覚悟の調節を図ってきた一方、純正のバランス型であるサザエさんが出してきたのは、なんと「最も多い出し手」だった。「ノルマ」という固定観念に囚われていたキュアピースはさぞかし驚いただろう。断言するが、このステージでサザエさんはチョキを出す事も出来たはず。だがこの STAGE でキュアピースに精神的動揺を与える事こそが、サザエさんにとっては「いつでも取れる 1 勝」よりもよほど価値があったんだ。「トータル」だ。サザエさんはより大局的な視点でこの勝負を見据えている。大差を付けるのではなく、「最終的なたった 1 勝の差」をつけるためのな。対するキュアピースは、どこまでこのか細い「2 勝」を守りきれるのだろうか。
結果 : 【サザエさんの勝利】
サザエさん : 3 / キュアピース : 5 / あいこ : 1
解説 : パーでの負けはパーでの勝ちでッ! さすがと言うべきか……サザエさんは前回の「不慮の負け」をそのままやり返す形で帳消しにしてしまった。「勝敗を分けるのは運なんかじゃあないのよ」……そう言わんばかりにな。もう少し詳しく解説するなら、一応、キュアピースにも勝利の算段は存在していたと思う。前回までの出し手の回数をみてみると、サザエさんはグーを 3 回、チョキを 2 回、パーを 3 回出している。バランス型のサザエさんが次に出す手は……と、ここでキュアピースは当然考える。その考え自体は間違いじゃあない。だが「当たり前」だとか「当然」だとかいう考えはそれだけ裏をかきやすい。経験も無く考えも浅いキュアピースの心理を手玉に取るなど、サザエさんにとっては造作もないという事なのだろう。
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 2 / キュアピース : 5 / あいこ : 1
解説 : 前回ぼくはキュアピースのスタイルが「偏向型」だと表現したが、それは正確な言い方ではなかった。より厳密な言葉を選ぶなら、「チョキに偏ったバランス型」だ。あくまでもメインとなるチョキを中心に出しつつ、その他 2 つの手を散りばめていくという戦術。今回の勝負はサザエさんとキュアピースの「バランスを取るために出した一手」がたまたま噛み合い、勝敗へと繋がった。ジャンケンにおいては「パワー」と「読み」が重要であるものの、やはり「運」の要素は欠かすことができない。実力では劣るキュアピースだが、その根性はなかなかのものだ。運命の女神とやらが存在するとしたら、そんな姿勢に微笑んだのかもしれないな。
結果 : 【あいこ】
サザエさん : 2 / キュアピース : 4 / あいこ : 1
解説 : じゃんけん勝負も 7th STAGEにして、ついに「あいこ」が出てきた。前回ぼくが「ここまであいこ無し」と口にした途端にこれなんだから、本当に勝負ってやつは分からないもんだよな。だが 7th STAGE ともなれば両者の傾向も少し見えてくる。サザエさんが「バランス型」なのに対し、キュアピースは「偏向型」だ……それも得意手のチョキが多く、チョキより弱いパーは避けるという風にな。サザエさんはさすがの貫禄で、トータルの成績で勝れば良いと落ち着き払っているが、逆にキュアピースはさっさと差をつけて勝ち抜けたいという「焦り」が出てしまっている。性格……というよりは「若さ」と言うべきか。どちらにしろ、幾ら自らを象徴する手とは言え、キュアピースはチョキを多用しすぎかもしれない。バランス型のサザエさんにそのつもりが無いというだけで、そろそろキュアピースの偏向が完全に通用しなくなる事態もそう遠からずやってくるだろう。キュアピースの肩を持つ気はさらさら無いが、少し落ち着いた方がいい。じゃんけん勝負はまだ序盤。体力は温存すべきだ。
結果 : 【サザエさんの勝利】
サザエさん : 2 / キュアピース : 4 / あいこ : 0
解説 : 前回「凄み」でサザエさんの読みを突破したキュアピースだったが、今回は一転して弱腰の敗北だ。なぜ弱腰と分かるかって? キュアピースは今週もチョキを出してさえいれば連勝をもぎ取れたんだ。それをしなかったのは、 3 連続のチョキは「無いな」と自分で引いてしまったからに他ならない。そしてサザエさんはそんなキュアピースの機微を見逃さなかった。今回は純粋にお互いの実力差が勝敗に現れてしまったという訳だ。しかし恐ろしいのは、ここまで「あいこ」が全く無いという事実だろう。「勝った」か「負けた」か、それしかない。サザエさんが順当に読み勝つか、キュアピースがすり抜けるか。まだまだ余裕のサザエさんに対して、常に全力のキュアピースには早くも息切れが目立つ。どこかで転機は訪れるのか?
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 1 / キュアピース : 4 / あいこ : 0
解説 : おお……! まさか連続でチョキとは……! 前回の STAGE で、サザエさんはキュアピースの手の内を全て読んでいる事が判明した。だからこそキュアピースを象徴する「チョキ」に「グー」で合わせられ、完全に敗北を喫してしまった訳だ。……で、きみにできるか? こんな圧倒的不利状況でもう一度同じ手を出す事が。普通は無理だ、普通ならな。「凄み」だよ。「負けたままでいられるか」という凄みだ。ジャンケンの経験、知識、パワーにおいてサザエさんはキュアピースの遙か先にいる。だが勝負する上での「精神」……その一点においてキュアピースはサザエさんに対して一歩も引いていないッ! キュアピース……あどけない顔をしてその根性! 今回は素直に「グッときた」と言っておこう!
結果 : 【サザエさんの勝利】
サザエさん : 1 / キュアピース : 3 / あいこ : 0
解説 : や、やはり……! ここで「勝って」しまうのかッ! 練習試合とも言えた 1th、 2nd、 3rd STAGE をわざと負けておいてから、本番であっさりと勝利をかっさらっていく。可能だというのかッ! こんな「芸当」がッ! ……すまない、取り乱してしまった。だが面白くなってきた。戦術という観点から言えば、キュアピースの今週の手は「チョキ」。これは対戦相手にある予感を抱かせるだろう。「もしかしてピカリンジャンケンは、『チョキ』『パー』『グー』の順番でループするのでは?」。だがそんな小細工がサザエさんに通用するともおもえないがね。やはりぼくが予期していたとおり、サザエさんのジャンケンパワーはキュアピースの遙か先を行っている。戦績でこそキュアピースが勝っているといっても、たった 3 勝、それもサザエさんのサービス精神の結果だ。すぐにでも覆されてしまうであろう事は目に見えている……。重要なのは、この先キュアピースが自分の潜在能力を如何に引き出すか。「成長」だ。「成長」しなくてはキュアピースの勝利はありえない。
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 0 / キュアピース : 3 / あいこ : 0
解説 : 先週勝てなかったサザエさんは今週も勝てない。それはプライドの問題であり、そして勝負の下り坂にいる人間として当然の結果と言える。先週ぼくが予想していた通りの展開になった訳だが……だが、なんだ? この「不安」は。なぜサザエさんはこんな状況下であんなに「陽気」なんだ? みんなも笑ってる……おいッ! あそこで子犬も笑っているぞッ! ひょっとしてぼくは大きな勘違いをしていたというのか? しかしこの予感が正しいのだとすれば、サザエさんは最初から「ここまでの 3 STAGE」を全敗するつもりだったという事になる。しかしそんな事が可能なのか? 3 STAGE 全てわざと負けるって事は、逆に全勝も出来たって事なんだぞッ! ぐ……! 馬鹿なッ! このぼくが「恐怖」しているだと……! と……とにかく来週だッ。来週全てが明らかになるだろう。『スマイルプリキュア!』本編ではプリキュアが 5 人揃い、キュアピースもピカリンジャンケンを 3 パターン全て見せた。これで条件は対等になった。真の意味での勝負は来週から始まるんだ。
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 0 / キュアピース : 2 / あいこ : 0
解説 : キュアピースの連勝……恐れていた事が起こってしまったな。前回のおさらいだが、初回の出し手がチョキに固定されていたキュアピースに対し、サザエさんはあえて白星をくれてやることで応えた。敵の温情とはいえ初回で勝利を収めたキュアピースではあるが、その代わりに今週と来週は「ピースを出せない」という状況に追い込まれていた訳だ。なぜなら 3 回戦目までは出し手全てを見せなければならない、言わば「ピカリンジャンケン」のチュートリアルなんだからな。つまりサザエさんは今週勝つことが出来れば、次回のキュアピースの出し手であろうグーに対して胸を張ってパーを合わせ、白星 2 つを掻っ攫える構図に持っていけたわけだが……ここでサザエさんは逃してはならない勝ちを逃してしまった。仮に次回サザエさんが勝ったとしても、そんなものは初戦のチョキ確定回にグーを出すようなものであって、そんな無様な勝ちでは勝負の下り坂から脱したことにはならない。闘いはまだまだ序盤だとはいえ、やはりこの STAGE 、サザエさんは勝っておかなければならなかったんだ。今回の負けをベテランの驕りと見るか、やはり勝負の世界に絶対はあり得ないのだとみるべきか……どちらにせよ、圧倒的不利な状況をここまで立て直したキュアピースには賞賛を送ってやってもいい。
結果 : 【キュアピースの勝利】
サザエさん : 0 / キュアピース : 1 / あいこ : 0
解説 : 記念すべき 1st STAGE はまさかの結果に終わった。これは前回のキュアピースの戦術が功を奏したとみていいのだろうか。ぼくは「違う」と思っている。そもそもキュアピースが初回にチョキを出さないかもしれないなどというのは我々の邪推というか冗談のようなもので、普通に考えればあり得ないことなんだ。ならばなぜこんな結果になったのか。単純な話だ。「わざと」負けたんだ。なぜって? 恐らく確実な勝利ってやつを望まなかったんだろうな。そりゃそうだ。そんな落ちてる小銭を拾うようなはしたない真似、ぼくだってしないさ。ん? 「あいこ」にすれば良かったのにって? ちょっとは自分の頭を使えよ。いいか? 今週でキュアピースはチョキの縛りが解かれるんだ。そしてキュアピースは「毎週違った手で視聴者とジャンケンをする」という特色をアピールしなくちゃあならない。裏を返せば、十中八九来週チョキを出す事はない……出せないんだ。対してサザエさんは前々回と今回で 2 回連続してパーを出してる。 3 回連続のパーはあるだろうか、とキュアピースは考えなくちゃあならない。連続で同じ手が出せる者と出せない者……どちらが精神的有利かなんて言うまでもないだろう? しかし「有利な状況」ってのは「負けちゃいけない状況」でもあるとぼくは考えている。不利な方が負けるのは当たり前なんだからな。これで来週サザエさんが負けるようなことがあれば……とにかく、真の意味での初戦は次回ってことだな。
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 0 / キュアピース : 0 / あいこ : 0
解説 : またしても勝負前、戦況は動いた。キュアピースが次回予告で「チョキ」を出したのだ。分かっていたこととはいえ、自身が出す手を予告するとは捨て鉢になったのだろうか。しかしこうは考えられないだろうか。もしかして彼女がここまでチョキを強調するのは、「ひょっとしてチョキを出さないつもりなのでは」……と。少なくともサザエさんにほんの僅かでもそんな疑念を抱かせることができたなら、勝敗の行方はまた変わってくるだろう。キュアピース登場回にキュアピースがピースを出さないなどという離れ技が可能なのかは後々議論するとして、これが現状彼女に行える精一杯にして唯一の戦術であることは確かだ。勝負とは、これほどまでに過酷なものであっただろうか。まだ初戦すら始まっていないのに……。
結果 : 【NO GAME】
サザエさん : 0 / キュアピース : 0 / あいこ : 0
解説 : 戦績にカウントされないところで戦況は動いていた。サザエさん、なんと「パー」である。次々回、初変身時に「チョキ」を出すことがほぼ確定している彼女に対して「パー」。果たしてこれほどの挑発があるだろうか。「ほら、あなたチョキを出すんでしょう? 今出せば勝てるわよ」。サザエさんはそう言っているのだ。そんなことが出来ないと分かっていながら。今後の展開に大きく関わってくるであろう初戦、どうにかして「チョキ」で勝ちたいキュアピースではあるが……。勝負は決していないだけで、既に始まっているのだ。