一一一一一一
- 二○一一年一一月一一日。特別な日に何も特別なことをせずに過ごす快感と言ったらないぜ。
- 今日はあずにゃんの誕生日なので、前から気になってた『ザ・ホード-死霊の大群-』と『クレイジーズ』を観た。面白かった。これまで数々の「新作映画情報」に騙されてきたけど、今回は予告で感じた「このくらいは面白そうだな」という期待にかっちり応えてくれた。ちなみに『クレイジーズ』は旧作未視聴。
- 『ザ・ホード-死霊の大群-』は一言で評すると「雑」だった。ゾンビが現れる前振りなんて一個もなければ、頭狙えっつってんのにせっかくのショットガンをボディに向けて無駄撃ちするわ。細部を気にするそぶりが無い。だけど「うるせえ大量のゾンビを出してえんだ」という飾り気のない美学を感じたりもする。クロード・ペロンのラストシーンで見せた横顔といい、雑な出来にもかかわらず繊細な印象を受けるのはフランス映画だからだろうか。
- ……って言っておけば「フランス映画それなりに観てます」感出せると思ったけど、実はあんま観たことないです。内緒だよ。
- しかし最後の表情は良かったなあ。なるよ。あんな顔になるよ、きっと。
- 手榴弾があるんならビルの屋上から投げてみて欲しかった。こう、黒蟻の群れにスティングレイをぶっ放すが如き悦楽を享受できたであろう。しかし考えてみれば自爆ってのはあの状況では一番無痛かつ爽快な死に方かもしれない。自殺というのは「もしも街中にゾンビがあふれ出したら」というシミュレーションにおける一つの正答だよなあ。
- そういえば映画の中身だけで把握できないだけで、実はゾンビ発生のプロセスはあらすじで明かされてたりするのかな、と wikipedia を参照したら、『仲間をギャングに殺されて復讐心に燃える刑事たちが、そのギャングが立て篭もるビルへと乗り込む。激しい銃撃戦を繰り広げる両陣営であったが、一方その頃、ビルの外には大量のゾンビが押し寄せていた』と書かれていた。「一方その頃」じゃないだろ。
- 『死霊の大群』というサブタイトルが裏設定でも示してるのかな、と思ったけど配給会社が適当につけたんだろうよ。
- 『クレイジーズ』は反して丁寧な出来。丁寧というよりは必要なシーンはちゃんと入れて、不必要なシーンは入れてないだけなんだけど、まあ『ザ・ホード』を観た後で相対評価が上がってるだけかもしれない。あっちはあっちで良かったんだけども! むしろそれ以上に、「足を引っ張る馬鹿」がいないのが良かった。こういうところでストレスを与えないのは観ていて気持ちいい。というか主人公が有能で察しが良いから状況がさくさく進むし、必要(視聴者が知りたい情報)な情報を引き出す努力をするから、そういう点でも好印象。そしてまた相棒がかっこいいんだ。マジで頼りになる。途中ちょっと情緒不安定になるけど、それを返上してあまりある散り様を見せてくれた。後は『クレイジーズ』というタイトルに本筋を沿わせたのも気持ち良い。端から見た不穏な行動が、自分にとって正常な心理からもたらされたものなのか、そして疑心暗鬼や追い詰められての苛立ち、奇行が感染の結果なのか、そこら辺のさじ加減が絶妙。……と、ここまで書いてようやく気付いたけど、この映画は別にゾンビ映画じゃないですな。系列ではあるけど、本質はそこにない。そういう意味でも『ザ・ホード』とは対極の映画だったかも。
- って両映画ともに妊婦がメインキャラだった。なんだか「運命」めいたものを感じるけど、きっと気のせいだと思う。
- 『プリキュアセブン』二話更新。だんだん執筆速度が上がってきた気がするが、気のせいだと思う。
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