「さわ子先生は今日も来られないそうです」
「またケーキ余っちゃったね」
「今日は普通にジャンケンをしよう」
「そうねえ。腕相撲じゃなくてもいいわよ」
「は、はー!? なんでわざわざそういうこというんですかー! あたしらがビビッてるっていうんですかー!」
「律やめろ。ジャンケンでいいだろ」
「澪ちゃんは悔しくないの!?」
「なにがだよ! ジャンケンでいいだろ!」
「わたしたちに……もっと……力があれば……!」
「だからジャンケンなら平等だろ!」
「お姉ちゃん、わたしもいるよ!」
「憂!?」
「澪先輩! わたしたちも力を貸します!」
「純ちゃん! ジャズ研のひとたちまで!」
「秋山さんのためならわたしたちだって!」
「澪ちゃんファンクラブ……! クラスのみんなも!」
「それじゃあわたし、生徒会行くわね」
「なんか 1 人減ったんだけど」
「困ったときはお互いさまだって!」
「ラブクライシス! ブラックフリル!」
「ちょっと、わたしを忘れないでよね!」
「さわちゃん!」
「へっ、これだけいれば負ける気がしないぜ」
「いやいやいやいや! おかしいですから!」
「梓の言う通りだ! この人数でどうやってケーキを分けるんだ!」
「そっち!? じゃなくてまずどうやって腕相撲するのかっていう……っていうかさわ子先生いる! ケーキあげればいいじゃないですか!」
「やるしかないか。梓、いくぞ」
「澪せんぱぁい!」
「うぅぅぅおおおおおおおおお!!」
- 完 -