人間が欲に塗れる様は美しい。それを今回我々に教えてくれるのはこの人（……人？）、「重ちー」こと矢安宮重清くんである。…‥このヘアースタイルがドドリアさんみてェーだとォ？ 確かにッ！
金の無い仗助と、食ってくくらいの金はある億康が出会ったのは、スタンド使いの少年だった。「重ちー」の「ハーヴェスト」は群体型のスタンドだ。億康は兄貴の「極悪中隊（バッド・カンパニー）」を思い出したかもしれない。彼は「ハーヴェスト」に町中の「落としもの」を収集させていた。ちなみに都内での現金の落とし物は年間 30 億を余裕で超えるらしい。昨年などは 36 億を記録し、内 7 億円は持ち主に戻っていないそうだ。現金に限らなければ額は更に増大するだろう。そういう意味では「重ちー」の着眼点はなかなかのものだ。地方とはいえ杜王町は観光地なので、本当ならばもっと集められていても良さそうだが、まあ 500 匹程度のハーヴェストに収集可能な金額などたかが知れているのかもしれない。
そう、たかが知れている内は良かった。だが仗助と億康が悪知恵を与えてしまったものだから、「重ちー」の心にちょっぴり暗いものが芽生えてしまったのだ。この子は悪くないんです！ ちょっとドドリアに似てるかもしれないけど、純粋でいい子なんです！ さあ、 500 万もの大金、どうなる！