『地球防衛軍 5』クリア(HARD)
オフラインモード HARD にてクリアしました。年末前に達成できて良かった。そしてここからが本当の『地球防衛軍』だ。以下簡単な感想。この時点で書くことを練ってないので、ネタバレを配慮するかは分からないです。一応、ご注意を。
仕様について
ロード
速い! これは特筆もの。
難易度
これまでと異なり、初周は HARD までとロックがかかっています。 HARD をクリアすることで、 HARDEST と INF が解放。個人的に HARD から始めるのが「ちょうどいい」と思っているので特に不満は無いものの、遊び方を制限する仕様だとも思っています。というのも「低難易度で進めてから INF で稼ぎ可能なステージを見つけ、武器を揃えた後に低難易度で無双する」という「ヌルさ(爽快感)を楽しむ」側面もこのゲームには存在していたと思うからです。まあ HARD でそれをやって EASY で無双すれば? という話ではあるんですが、高難易度武器ってやっぱり迫力が違いますからね。そういった楽しみが損なわれたと思うユーザーもいるのではと思います。ただ『地球防衛軍 4.1 ウイングダイバー・ザ・シューター』でも同様の措置が取られていた為、まさに「そういう遊び方」をこそ制限したかったのかなとも考えられます。ですがそれだけに難易度調整に力が入っていたとも思いました。
ただ今作では HARD をクリアすると下位難度もクリア済みになるのですが、INF をクリアしても HARDEST にクリアマークはつきません。これは別についても良かった気がします。
アイテム、補助装備、死亡後のアイテム回収
本作では一部の動作中キャラクター周囲に「円」が形成され、「円」に触れたアイテムが回収されやすくなるという仕様になっています(エアレイダー除く)。シリーズ代名詞と言っていいアイテム回収作業の改善を図ってくれた結果なのですが、この「円」の範囲を拡大できたりもするんですね。今作では RPG で言うところの特殊効果付きアクセサリー的なシステムである「補助装備」があるのですが、これを使って拡大します。
補助装備はアイテム回収範囲のみならず、回復アイテムを取得した際の「部下への回復効果」を強化するものもあったり、ダッシュスピードが上昇したり(あ、そうそう。レンジャーにはダッシュがあるんですよ)、車両の要請が出来たり、こちらも取捨選択の悩みが生まれて楽しいです。といっても基本的に軽量リキッドアーマーつけてましたが。
ちなみに今作では死亡しても回収したアーマーや武器が何割かバックされます(難易度で増減)。これは例え同じミッションで詰まっても死を重ねることでプレイヤーが強化されることを意味するので、後述する武器の強化システムも含め、救済措置は万全という訳です。
武器
- 二丁持ち
- できなくなりました。これに関してはちょっと……いや、色んな武器を使うべきだし、「限られた武器を組み合わせて攻略する」というコンセプトをくっきりとさせるための仕様変更なんだろうなとは予測がつくんです。ただ「同じ武器を持っていく」というのも組み合わせの一種ではあるし、「近似性能の武器を 2 つ持っていける」のであれば、この仕様変更にはあまり意味がないのでは? と考えてしまうんですね。もともと二丁持ちはリロードや射撃間隔の隙を消失させる裏ワザめいたテクニックではあったと思うのですが、シリーズ代々続いてきたこの変更はちょっとショックではありますね。
- 実はテクニックとして運用できなくなってしまったのは別にいいんです。無いとクリアできないゲームではないですし。本心の部分で困っているのは、同武器選択ができなくなってしまったことで武器 1 と 2 の並び替えが面倒になってしまった点なんですね。同武器を選択できない性質上、 1 と 2 を入れ替える際にわざわざ違う武器を選んでから(どちらかの武器を未選択状態にしてから)でないと入れ替えられない。ミッション中ボタン一つで切り替えられるのでそこまで重要ではないのですが、精神衛生上すっきりしないものがあるんです。せめて「この武器を装備から外す」などの操作ができるか、既に選択した武器を再選択すると自動で 1 と 2 が入れ替わるくらいの仕様であったらまた印象も変わったと思うんですが。
- カスタム
- 今作の武器は強化が可能です。というのも大量に落ちる武器を拾っても大部分が重複してしまうというのが過去作からの悩みの種だったのですが、それを逆手に取る形で「同じ武器を入手すると強化される」という仕様になったんですね。逆を言えば「せっかく入手できた目当ての武器も再び同じ武器を入手し続けなければ性能を最大まで発揮できない」というストレスを感じる人もいると思うのですが、使っている武器が育っていく様というのは、個人的には結構楽しい仕様でした。アイテムはどうせ集めるんだし。
- ただ上位互換の武器を取得しても、最大強化した下位互換武器の方が強かったりすることがあって、この点に関して言えば「欲しい武器を入手しても、性能上使う理由が無いのであれば入手していないのと同じ」と言えるかもなと考えてしまいました。思うに下位互換となる武器の育成状態を加味した上で、上位武器の初期レベルを増減させても良かったかもしれません。
- 武器コンプリートを成し遂げてきた歴代シリーズですが、さすがにレベルマックスでコンプリートとなると気が遠くなるのでやらないと思います。武器カスタムに関わるトロフィーが無くて本当に良かった。
仲間
頭良くなってる。過去作ではレンジャーどもをせっかく仲間にしても、洞窟の底に勝手に落ちていって、挙句壁に引っかかって帰還しないみたいな状況が多々あったのですが、本作ではそういった事態は避けてくれます。いわゆる「パス検索」がきちんと働いてくれているのか、地形を把握したうえで道なりに移動してくれるんですね。ただ融通が利かない面もあって、飛び降りてくれればいいのに律義に道なり移動してくれるレンジャーたちがなかなか合流してくれないというのはあります。
あと今回、仲間フェンサーがちゃんとブーストを使ってくれます。前作でフェンサー AI にがっかりした諸兄諸君には、これだけで色々伝わってくれるのではないでしょうか。ただフェンサー精鋭部隊(グリムリーパー)が劇中登場するのですが、こいつら凄まじい機動力を誇る反面、レンジャーなどを使っていると中々捉まえられずに翻弄されるという一幕も。
兵科
レンジャー
- 良い。実に程よい。補助装備の恩恵で戦術の幅が最も広がったのはこの兵科ではないでしょうか。スナイパーライフルで狙撃したいけど近・中距離が心許ない時にレールガンを要請して武器は自衛特化に努めるなど。「武器が三つ持っていけるようになった」くらいに考えてもいいですが、功績リロードでの要請という特性上そこまで便利とも呼べないのが良い。
- スローター E23 には本当に、本当に世話になった。こいつ一本あれば迫る虫どもに競り負けないし、時に突っ込んでいける。愛機と言っていい。このシリーズ、高難易度では果たして。
- 見た目の変化はあまり感じられず。歩兵はどこまでも歩兵。
ウイングダイバー
- 空中の緊急移動が加わり、おかげで飛行能力が上昇した。代償として武器の燃費が悪くなった、というよりはチャージングに工夫の余地が付与されたように思える。ちなみに補助装備で飛行性能、更に伸びますからね。
- 見た目はあんまり好きじゃないです。ホットパンツ嫌いじゃないんですが、たぶん上半身の露出と噛み合ってない気がするのかな。従来のようにスカート履かせてくれるだけで大分印象が変わった気がします。たまのチラリ黒パンツが好きだったんだ!
エアレイダー
- ほんと強い。強くなった。前作でも使っていて楽しい兵科だったんですが、今作では一部の要請武器のリロードが功績ではなく時間制になったおかげで、とても気軽にスプライトフォールなどを使えるようになったんです。おかげでサポートキャラクターの枠を超えて結構な局面に対応できる楽しい兵科になっています。ただ相変わらず「下から上」への攻撃は難しいものがあるというか、コンバットフレームなどを要請しないとテレポーションシップの撃墜は基本的に無理なので、そこは運用に気を使います。つまり「楽しい」の一言。
- 見た目は、こちらも特に変化は見られず。
フェンサー
- 補助装備でブーストの連続使用が可能になったことで機動性が向上しました。前作では特定装備との併用でブーストを連続使用できるテクニックがあったのですが、今回はそれが削られた(たぶん)代わりに、全ての装備状況でも高い機動が確保できるようになりました。もう鈍足とは言わせない。乱戦時、洞窟でリンチ喰らっている状況を一瞬で抜け出せたり、逆に一か所に固まった敵へと単身突っ込んでぶん殴れる爽快感はさすがのもの。
- 見た目が……。だって「中の人」が見えてるんですもの。前作のガッチガチな重装感が好きだったんですが、今作はあくまで強化外骨格的というか。
ストーリーなど
- まさかのチュートリアルつき。ただ一度こなしてしまった後に別兵科・別難易度で繰り返すのは面倒だったりします。
- ストーリーについては、総括として正直なところ消化不良感がありました。というのも今回は 10 隻以上のマザーシップが登場するのですが、それを一機も撃墜できないまま最後までストーリーが進行するんですね。従来であればたった一機のマザーシップを苦心して撃墜するか、その続編で「マザーシップ以上」の何かと戦うことになる流れなのですが、今回は最後まで敵に手も足もでないまま侵略が進み、最終的に傷をつけることに成功した偶然のマザーシップが敵の旗艦であってくれたという流れになっています。流れ自体は絶望感の演出になっているというか、過去作をやった人間ほど「これどうするんだ……?」という感慨に見舞われると思うので成功していると言えばしているのですが、事の運びに偶然性が強すぎるというか、地球人類が一丸となり死力を尽くした結果エイリアンの撃退に成功したという印象が弱いというか。
- 正体を現した旗艦との闘いはなかなか壮観。ただ、だからこそ「普通のマザーシップ」と戦う流れも一枚挟んで欲しかった気がします。
- ラスボスは良かった。今作でヘクトルの代わりに投入される人型宇宙人との闘いと、オペ娘の発言から期待していた通りのラスボスでした。そろそろ戦ってみたかった敵と、よくぞやらせてくれたという感じ。 DLC では金色タイプが登場すると予想。
- 無線は変わらずの熱さ。『3』のラストバトルは至高としても、プレイヤー賛美というゲーム演出の基本を抑えた作りは相変わらず意識してくれていたように思えます。ただどうも厚みがなかったように感じるのは、メイン 3 人のやりとりが通信の殆どを占めていた横で、一般兵たちの声があまり飛び交っていなかったからかもしれません。もっと「元一般人の新入隊員が敵の軍勢を一人でなんとかしたらしい噂話」とかを無線で聞きたかった。
- オペレーターの娘が好き。夜襲作戦での「ねむいなぁ……」とか良いよね……。この娘の睡眠時間の為に戦おうと思った瞬間だった。
まとめ
「総合点としては間違いなく過去最高」という印象です、今のところ。ただ幾らか上記したように、部分部分においては過去作の方が優れていたと思える要素があったかなという感じでございます。それがどういうことかというと、最新作が単純な上位互換ではない分、過去作の役目はまだ終わっていないことを意味します。違うゲームな訳ですからね。実はまだ『4.1』の DLC をクリアできてないんですよね……。
ということで引き続き防衛をして参ります。『5』の DLC 楽しみです。
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