JOJO(ジョジョ)、あるいは GIOGIO(ジオジオ)。我らの祈りが届き、黄金体験は始まった。初っ端から見慣れないシーンだ。ジョルノが街を練り歩いている。舞台説明と人物描写をしないといけません。スリが横行するこの町で、日本人旅行者である二人の少女も例外なく被害者となる。だがそれをすて置けないのがこのジョルノ。ジョースターの血が流れている彼が犯罪を見逃すことなどありえない! そして人を救ったその手で救ったサイフの中身を抜き取った。あれですよ……手間賃ですよ……。だがこれが第五部だ。『ジョジョ』の主人公は、高潔さの見本たるジョナサンから始まり、少しずつ不純なものが混じっていく。それは純粋な正義の権化でない、人間臭さの中で尚も輝くもの。そういったものを描いてこその「人間賛歌」だからだろう。それはギャングとなって尚、そして DIO の血が混じって尚も輝きを放つに至るのか。第五部とはそういう話だと思うが、自分で言ってて「そうだっけ?」とも思う。荒木先生曰く第五部のメイン・メンバーは「SMAP みたいなアイドルグループ」を目指したとのこと。 Back Street Girls - ギャンドル! それは、かっちょいいギャングたちが襲い来るクソどもをぶちのめしていく痛快娯楽作品である。哀れな旅行者、広瀬康一くんを尻目に、次回はブチャラティ戦だ。