ブチャラティが来る、というか先週既に来ている。今回の内容はブチャラティ戦と、ジョルノの出生に関して。ジョルノはディオの息子だ。しかしジョナサンの肉体を使って授かった子どもは、果たしてどちらの子と言えるのだろう。観光客を助け、しかし財布の中身をちょろこまかし、だがその金で子供にアイスを買ってやる彼は正義なのか。分からないが悲惨な幼少時代を送ったらしい彼が爽やかな奴に育ったのは、一人のギャングとの出会いだった。
二人の囚人が鉄格子の窓から外を眺めたとさ。一人は泥を見た。一人は星を見た。
二人で一対の青春を送ったジョナサンとディオの為にあるような一文である。『ジョジョ』一部冒頭で引用される『不滅の詩』だが、二、三、四部と長い時を経て、物語は再びこの詩に帰ってきたように思う。ディオの息子として汚泥をもがくような人生を送ったジョルノ。しかし彼を「出会い」が変えた。「ジョースターだから」星を見るのではないのだと、六部は、多分そんな話だ。