勝利！ 友情！ 拷問！ これが五部の三本柱かもしれない。人の秘密を教えてもらうなら暴力に限る。普通に面白くて言葉が無いのだが、やはり見どころはギャング・ダンスの映像化だろう。想像していたよりサイケデリックな仕事で笑ってしまった。一方で「味方にすらスタンドを秘密に〜」のくだりでアバッキオの姿を映すなどの細かい演出も冴える。
ところで「セックス・ピストルズ」は暗殺向けだろうか。基本的に人間は銃で撃ってしまえば終わりなので、その成功率を上げる「ピストルズ」は、まあ確かに暗殺向けなのだろう。だが相手がスタンド使いでない場合に限る。敵を一撃で仕留める訳にもいかない以上、劇中での初見成功率はゼロだ。要するにミスタの「ピストルズ」は暗殺向けである分、「物語の都合」と相性が悪いのだと思う。銃を扱う敵が殆ど登場しないから華麗な回避も出来ないし。ホル・ホースやジョンガリ・A との対戦が、いつかどこかで叶うといいのだけども。