鏡に「中の世界」があるか無いかはどうでもいい。アニオリの極み、フーゴの過去回想だッ! 「百科事典で滅多打ち」のくだりを良さげに肉付けしてくれたものである。『恥知らずのパープルヘイズ』解釈も好きだが、共通するのは彼が親から愛されていなかったという点だ。だからこそ彼が、ある意味で似た境遇のナランチャと出会ったシーンにグッとくるのだ。身近な者の愛を得られなかったが故に仲間を得たフーゴが、しかし迎えた結末を今から楽しみにしたい。