「G」は「GIOGIO」の「G」であり、「GANG」の「G」であり、「ガッツ」の「G」である。だが特に五部通して「ガッツ」という言葉がピックアップされる事はない。根底に流れるものだと理解していればいい。冒頭でブチャラティに「ガッツ」と言わせたのは、皆の心にそれを理解させたいからだと思う。よし、今度から飯を食う時に「ガッツを補給する」と言おうッ。
何の話だっけ。そう、組織を裏切ったジョルノたちだったが、当然安息など訪れない。束の間のガッツの補給中も当然のように襲撃される。ナランチャのスープの中に潜んでいたのは……ご存知「クラッシュ」だ！ 液体の中を転移する肉食の魚類スタンド。水気の無い場所であれば無力かもしれないが、ここは運河の街である。当然ながら狙いすました布陣だ。しかも敵は一人ではなかった。「クラッシュ」本体であるスクアーロの相棒を務めるのはティッツァーノ。奴が操る「トーキング・ヘッド」は憑りついた対象に「嘘を吐かせる」。水がある場所であればどこにでも潜み対象に喰らいつく「クラッシュ」にとって、「それが存在すると気づかせない」スタンドがサポートするのは非常に有効と言える。完成されたチームワークである。「土地」と「仲間」、入念に準備した敵に、逃亡中のブチャラティたちはどう立ち向かうのか。