遅ればせながら視聴。最初に言っておきたいのが、この映画は 100 点の出来だという事。間違いなく良かった。ただ何というか手放しで褒めた結果の採点ではなく、 100 点である事が問題というか。ネットでレビューを読むと「おっこに色々背負わせすぎているのでは」という意見が散見しており、当サイトの感想としてはそこに概ね同意するものです。事故で両親を失ったおっこが若おかみとして成長していく。もう針の穴を通すような構成だったしこれ以上無いとは思うのですが、やっぱりなあ……この映画は 100 点なんですけど、 100 点であるだけに、「お前らこんな子供に 100 点とらせてんじゃないよ」というもやもやが残るんです。いや登場人物みんな素晴らしい方たちなんですよ、彼ら(彼女たち)は本当に優しい良い人たちで、その善性がおっこを良い方向、「正解」へと導くものではあったんですが、何と言うか、おっこが事故と喪失に向き合うという傍ら、それを乗り越えようとする彼女に対して「別に乗り越えなくていいし、向き合わなくてもいいよ」という視点も欲しかった。お前は 80 点でいい。あとの 20 点は任せておけ! みたいな。酷く贅沢な話ではあると思うんですが、もうちょっとこう、手心というか、猫可愛がりされてるおっこも見たかったのですよ。その役目が一任されているからこそ、グローリー水領は人気なのかもしれない。