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『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』第 32 話「グリーン・ディとオアシス その 3」

声優の演技と演出が重なって、前回のチョコラータのセッコへの想いは結構しんみり出来た分、今回のセッコの本音は心に来るものがあった。「好きな相手が自分ほどこちらを好きじゃなかった」というアレ。ここら辺、荒木先生は割と結構本気でチョコラータの事が嫌いで(自分で生み出したのに!)、この男を心底の部分まで踏みにじる為にセッコにこの台詞を言わせたのかなぁとか思ってたんだけども、アニメ版だとまた違うニュアンスだった。決着の際にゴミ収集車に叩き込まれるセッコは、いわばチョコラータと同じ末路を遂げたというだけの話でしかなかったんだけども、アニメ版では明確に「再会」していた。この時のセッコの気持ちは推し量るしかないんだけども、ズタボロに負けた後にチョコラータと再会できて結構「ホッ」としていたんじゃないだろうか。チョコラータが強者だったから付き従っていただけ、というセッコの言葉は本音ではあるんだろうけど、何と言うか反抗期の子供のような言い草で、やはり心根の部分で通い合うものは合ったのだ……というような描写と受け取った。「好きな相手が自分ほどこちらを好きじゃなかった」一方で、「別に好きじゃないと思っていた相手だけど、実は自分で思ってるより好きだった」というコレに繋がる。微妙な差異ではあるんだけど、原作とアニメでは感じ入るものが違って、やっぱり 5 部アニメは良く出来ている。

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