「目の前の男を殴り倒して進むことは出来るが、相手が神父なのでそれはしたくない。できれば嘘もつきたくない」……信心深いお国柄ならではの心理ですね。三部だったら承太郎がぶん殴ってるか、花京院が当て身を喰らわせて、ジョセフが「OH MY GOD!」と頭を抱えているシーンでしょう。でも相手の佇まいも重要でしょうね。スティクス神父だったら容赦なく徐倫も殴っていたかもしれない。さて二人のスタンド使いの読み合いは、事情を知っているプッチ神父がやはり勝りました。事前に指令を与えておいた（ここら辺から DISC が万能アイテムになっていく）看守に徐倫は撃たれてしまいました。銃はスタンドより強し。かつて DIO は駆けつけた警官に銃を撃たせて承太郎にトドメを刺そうとし、承太郎はこれを防ぎましたが、娘の方はそうもいきません。というわけで状況は詰み。ウェザー・リポートも諦めてしまいました。まともな勝ち方をするのを。天候を操る能力によってヤドクガエルを召喚するッ！ 死中に活を求めるとはいいますが、まさか状況を更なる死中に沈めることで活路を開くとは思いもよりませんでした。覚悟とは暗闇の荒野にうんぬんかんぬん。これにはプッチ神父も焦ります。そして出た！ 「素数を数える」ッ！ これも有名になっちゃいましたね。たぶんこの話が元ネタだと知らなかった人も多いんじゃないでしょうか。そういうことで冷静さを取り戻したプッチ神父は状況を完全に把握します。いやとんでもねえな。ウェザーのことは把握していたとしても、万能能力はその万能さ故に能力の核心を相手に悟らせないという旨みもあるでしょうに、よく色んな可能性の中から正解を絞ったもんですよ。蛙が振ってくるという気象事例から連想したのでしょうか。かくして毒蛙の雨を切り抜けたプッチ神父ですが、こと「切り抜ける」という点においてジョースターの右に出るものはいません。徐倫もまた危機を脱しており、ついにストーン・フリーとホワイト・スネイクの直接対決です。今後何度も繰り返されることになるこのカードの一戦目。これは徐倫が制しました。 SPW 財団の使いによって持ち去られていく承太郎の DISC を見送る形で、「ストーン・オーシャン」の 1st season は幕を下ろします。
そういや分割だった！ しばらく寂しくなりますが、良い切り方ですね。プッチ神父がかつて DIO と邂逅しており、「天国に行く方法を見つけた」と嘯く吸血鬼の目論見こそが第六部の根幹だったことが判明します。未だ続くジョースターと DIO の因縁。待て、 2nd season！