ついに明らかになるプッチ神父の過去ッ! 絡み合う数奇な運命! 出会いを生む引力! 誰もが幸福を願っただけなのに! いったい、誰が悪いというのか! たぶんプッチ神父が悪い……んじゃないかな! KKK は論外としても、チェンジリングしてしまった母親とプッチ神父、少なくともこの二人は、踏み止まることを選べたはず。特に後者に関しては、もっと他に無かった?? とは言いたくなっちゃう。プッチほどの人間がウェザー(弟)について調べていたならその人となりも把握できていたはずだし、そこにゴロツキぶつけたらあんまりいい結果にならんの想像つかなかった? まあ終わった話に無関係の人間があれこれ言うのも何なので、取りあえず DIO が悪いってことでいいか。
さてウェザーとペルラ、現代のロミオとジュリエットですが、裏で糸を引いていたのは DIO、とはならず、この件に関しては全然関わっていなかったところが好きですね。あくまでも出会い、何らかの予感に対して後々への布石を打ってみただけ。選んだのは全てプッチでした。そういう意味で、例え DIO は利用できる相手を探していたのだとしても、あくまで点として別の場所にあった物語が合流しただけという印象があり、そこが個人的にこのエピソードを好ましく思うポイントだったりします。ところで DIO、曲がった骨を直したり弱ったプッチの精神に語り掛けたり、神のように振舞う男ですね。聖職者に対してそれはいけない。どれもどうやったんだか分からんし。やっぱり何もかも DIO が悪い気がしてきた。
「満足か? あんたの妹 ペルラは あんたの依頼でこうなったんだ」「違う。私はおまえの『兄』だからだ」
誰が悪いのでも、何か切欠があったわけでもない。全て、最初から決まっていたことなのだ。少なくともプッチはそう思っていて、ここから彼の、「変えられないこと」に対してどう向き合うかの人生が始まるのでした。