人間が欲を手放していいのは、それを手に入れた時と、惨めにも諦めた時だけだ。そして菊千代樹は、何かを諦めたことなど 1 度もなく、そして自分自身を「欲するに値する者」と信じている。その怪物じみた強欲こそが代樹の持つ最高の「宝」であり、如何にキングブラドの闇の力と言えど、その宝を汚すことは出来なかった。
「キュアレッド。欲にまみれたボクには、君の欲の無さが信じられなかった。だけどそんな君が、初めて何か決意してみせたんだろ? ボクはその正体がみたい。何を欲しがっているのか知りたい。だから諦めるなよ。もっと欲張れ。少しくらいなら助けてやるから。君は、君のままでいろ」