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『ELDEN RING(エルデンリング) SHADOW OF THE ERDTREE』の前に取りあえず考えておくこと(裏)

はじめに

おはようございます。

「DLC前にいま考えていることを適当に先出ししとけば答え合わせができるかなのコーナー」のお時間がやって参りました。

前回が最終回ということで、今回は臆面もなく裏パートをやっていきます。すなわち『ELDEN RING』は『DARK SOULS』『Bloodborne』『隻狼』と同一世界観の話である、そう考えた上での、アレでございます。

他作品のネタバレにだけお気を付けください。

以下はいずれ「ちゃんとした記事」にする草案の羅列のようなものですが、こういう観点で『ELDEN RING』を遊んでいる人間もいるという足跡みたいなものは早めに残しておこうと思い、 DLC 発売前に記しておきます。

では参りましょう。

時代の移り変わり

まず前提の部分というか、『ELDEN RING』が他シリーズとどう繋がっているか、時系列は、の部分をやります。

関連記事 : 火の無き世界に黄金を 01

過去にやったことの焼き回しなので、簡単な図解でサラリと流します。

灰の時代

灰の時代

はい。

火の時代

火の時代 - 1

はいはい。

火の時代

火の時代 - 2

はいはいはい。

火の陰り

火の陰り

ここから推測が多分に混じります。

そもそもなぜ火の陰りに薪の王の故郷が一点へと引き寄せられていったのか。そしてその後、なぜ世界中がまるで輪の都目掛けて飲み込まれていったのか。

「ダークソウル(暗い魂)」という世界で最も重いものに、「火」が蓋をしていたから。

これで一応の説明をつけています。

故に火の陰り、その封も解け、重いもの同士ほど強く引き合うように、巨大なソウルの宿る薪の王の故郷、それ以外という順番でダークソウルへと飲み込まれていったのだろうと。

そして混じり合った。

火によって生まれた差異が徹底的に混成していき、闇とそうでないものがグツグツと煮込まれるように溶け合い、やがて。

坩堝

坩堝

「坩堝」となった。それは火の次代における原初の生命らしい。

この後、大いなる意志とやらは「黄金の流星と共に、一匹の獣を狭間に送り(エルデの流星)」、それがエルデンリングとなったそうな。

黄金律

黄金律

色々あったんでしょう。竜王がエルデの王を務めていた時期などを過ぎ、やがて黄金樹が聳え、黄金に律せられた安定したサイクルが完成しました。やったね。

黄金律によって生まれた生命は死ではなく還樹という末路を遂げます。その仮定でどうしようもなく生まれてしまった忌み者はこのサイクルから弾かれ、また死に生きるものや混種など、黄金律により不要と判断された者は還樹できない仕様になっています。

つまりこのサイクルを続けるほど自然と不純物(忌み)はろ過されていき、黄金はその純度を上げていくというわけです。よくできてるね。

いったん宇宙に目を向けてみましょう。そこは渺茫とした夜の世界です。「深みは本来、静謐にして神聖であり、故におぞましいものたちの寝床となる(深みの加護)」そうで、つまり深く暗い場所はそれだけで闇を由来とする怪異の棲み処となる。かつて深みの聖者エルドリッチはこれを予見し、「深海の時代」と称しました。

『ELDEN RING』に登場する外なる神は、この「外」が狭間の外という意味なのか地球(仮称)の外という意味なのかは知りませんが、この宇宙を含むあらゆる「暗い場所」からやってきます。宇宙でただ一つ、かつて「はじまりの火」が生み、今は混じり合うことで生まれた巨大な黄金を目指して。そしてそれは現状、大いなる意志の独占状態にあります。

闇はソウルを求めます。

こればかりはどうしようもない、根源的な性質なので、闇が生んだ外なる神々は、だから狭間の地に独自の律を構築し、黄金を得ようとしている……というのが現状の考え。

黄金を欲し、喰うか喰われるかの闘争の最中、一人の褪せ人がエルデの王を目指し壊れた黄金律を修復しようというのが『ELDEN RING』の物語でした。

しかし多くの結末の中、この黄金律そのものを否定し、別の律を構築するエンディングがあります。月の王女ラニと共に「星と月、冷たい夜の律」を興す。星の世紀の始まりです。

たぶんここから先、恐らくは「深海の時代・星の世紀」が始まり、我々が知る人類史に近いものとなっていくはず。なので『隻狼』や『Bloodborne』はここに繋がります。

星の世紀

星の世紀

従来の黄金は酷く無防備で、狭間の地に対し大いなる意志だの外なる神だのの介入を好き勝手許してしまっていました。ラニはそれをやめさせたかった。この世に神秘は存在するにしても、誰の手にも届かない場所にあるべきで、神や人は相互不干渉であって欲しい、そういう考えだと解釈します。

ラニの打ち立てた律が厳密にどういうものかは分からないので省きますが、律を「神秘が成立する仕組み」と解すなら、言葉通り月や夜を介してのみ神秘は機能する……星の世紀以降、そういう世界になったのでしょう。今や陽の当たる大地や人の営みの中に神なるものや怪異は顕れを許されず、息をひそめるしかなくなりました。

しかし裏を返せば、光が届かず、人智の及ばない領域にひとたび足を踏み入れれば、そこは……。

「夜」とは深淵、深み、「暗い場所」の総称です。夜こそ神秘の蠢く領域。だからこそ、ビルゲンワースや医療教会は深い海や、地下遺跡の先の「深くて暗い場所」にて神秘と見えたわけです。

そして深みとは物理的深度ばかりを指すのではありません。闇とは深い場所にのみあるのではなく、闇のある場所こそ「深い」のです。かつて人間性やソウルに見られた「血に溶ける」という性質が効果を発してくる。闇は血に宿り、恐らく水にも溶けるでしょう。それらが解けた血や水は、「深い」。前者は血の医療に転用され、後者は例えば変若水と呼ばれたりする。

場所だけではない、我々の身近、いたるところに「深み」はあります。血や水を介し「闇」と繋がった人々の物語が、『Bloodborne』や『隻狼』でした。

つまりラニが行ったのは、ルール(律)の厳格化なのだと思います。入口を狭めたことで、おいそれと人と神が相互に干渉できなくなった世界にはなりましたが、それでも抜け道を探すように、人は物理的に、或いは血や水によって深みを目指し、一方で神秘もまた暗闇から人を誘い接触を試みます。結果、その一例として顕れたものが獣の病であり竜胤……ヴァルトールや竜胤の御子が看破した「淀み」なのでしょう。

暗闇は至るところにあり、暗闇の数だけ物語が生まれる。

ところでラニとラニの王ってまだ宇宙のどこかで生きてるんですかね。

受け継がれるもの

というわけで、『ELDEN RING』の世界はこう繋がりますよ、今後はこうなっていきますよ、に関する私見でした。

ソウルシリーズで火の陰りと共に不死性を取り戻していくはずの人間が何時の間に不死でなくなったのかという点については色々理由を考えてましたが、一度全部「坩堝」や「ラニの律」という形でグレート・リセットされたのであれば大いに納得。

しかし、だからと言って全てのルールが初期化されたのかというとそんなこともなく、世界には律よりも強固な基本法則とも呼べるものがあるようで、故にソウルシリーズから残るものもあります。

重力

「重い」、ということを転じて重力とする。つまり人間性の炎などが持っていた、スタミナ削りに利用していた「重さ」を重力および斥力として転用したのでしょう。もっとも本来、斥力は重力の逆の力とかではないはずですが、「重いものが持つ引き寄せる力(と、それを反転させた力)」くらい大雑把に捉えておけばこの世界では正解なのかもしれません。神秘神秘。

続投したバジリスクによって、やはり我々は「死」を強制されるわけですが、その効果は異なりました。ソウルシリーズにおいて「死」は不死を石化に導きましたが、狭間の地においては茨だか枝のようなものに貫かれた後、地面から突き出た幹のようなものに穿たれ死亡します。

思うにこれ、人の性質が変わっているだけで、現象としては変わっていない気がするんですよね。というのも、ソウルシリーズにおける石化は人が内包する人間性が「死」に刺激されたことで凝固したもの、と捉えています(闇の貴石がそうであるように、闇およびソウルは石に変わる性質があった)。

関連記事 : 回生・竜咳・人間性

対して褪せ人は、死ぬことで血液(ソウル)を遺した不死と異なり、死後「ルーン」を遺します。そしてルーンを観察すると、それは植物が芽生えたような形状をしていることが分かる。つまり褪せ人は黄金樹から生まれた故か、「植物」としての性質を強く持っている。だから「死」に刺激されたことで、褪せ人が宿す植物的なルーンがあのような禍々しい樹の幹のような形で顕れたのだと思います。なのであれは地面から突き出した幹に貫かれたというより、自身の体内から零れ落ちたルーンにより貫かれ、最後には身体を押し上げられているんじゃないかと思うんですよね。

内包するものの性質が、「石」となるか「植物」となるかが異なるだけで、「死」に対する反応は同質なのではないでしょうか。

ちなみに『Bloodborne』の狩人は、メンシスの脳みそやほおずき(脳みそ女)の力で、体内から槍状のものを突き出します。あれも恐らく体内の血の遺志が強制的に血晶化させられている。

星の世紀において人は元来の不死性も祝福も失ったようですが、それでも遺志(ソウル)が持つ拒絶反応のようなものは受け継いでいるようです。

祖霊

死を糧とする祖霊や、その民の有り様はどこか過去の「死を重ねることで本領とする」不死を彷彿とさせます。人が本来持っていた不死性を切り離したものが、黄金樹の外の神秘、祖霊となったのでしょうか。

劇中で明言こそされていないものの、角持つ霊馬トレントは祖霊的であり、 DLC のビジュアルアートでミケラがトレントに似た馬に腰かけていたことも加え、掘り下げてくれることを期待していますが……。

運命の死と黒炎

死と言えば、運命の死は赤く輝くエフェクトが特徴的でした。それは墓王の剣舞の赤い発光に似る、というか本質的に同じものかなと思います。

関連記事 : 赤の不死斬り、黒の神狩り

そして神狩りの黒炎。前述しましたが「人間性の炎」です。従来通り「重い炎」らしい。なぜこれが神を狩るのかというと、人間性、つまり「闇」は人の力であり、人以外の存在は神であろうとこれを受け入れられないからです。深淵歩きアルトリウスでさえそうであったように(そのくせ人にも効くのが闇の怖い所)。

運命の死の封印と共に力を失ったとありますが、なぜでしょうね。神が死ななくなったので、神をも殺す力ですら対象を殺しきれなくなった……と読むのが順当な気もしますが、保留。そしてこの「人間性の炎」をなぜ宵眼の女王やその使徒が振るっていたのか、なんで皮を纏っているのか、この辺が現行の材料で上手いこと説明がつかないので、神肌たちの DLC での掘り下げを大いに期待しています。

化身

……なぁ、黄金樹の化身……おまえ、はぐれデーモンだよな。

頭部がなく、縦に裂けた樹の幹のような外形へと変化を遂げているものの、それ以外、挙動も含めてはぐれデーモンそのもの。

こういうことをしれっとセルフオマージュと言い張れる範疇でやるのがフロム・ソフトウェアですが、まじめな理由があるなら考えてみたいところ。

前述したような、世界が一度「坩堝」という形でリセットされているとすれば、冷気の雷や出血属性の炎なんてもののように、リセット以前の時代にあったものが混ざり合う形で表出するのでしょうか。パッチ……はノーカウントとして、かつての火守女と同じ名前をもつ「褪せ人食いのアナスタシア」や、火守女に成れなかったイリーナ、に似た名前のイレーナ、地名においてはゲールやファロス、モーンなんてのもありましたし、ファンサービスの陰に隠した一種の「生まれ変わり」ではないかと思っています。

しかし混沌の炎の獣たるデーモンが、火を敵とする黄金樹の化身として生まれ変わるとはなんの皮肉なのでしょうか。

黄金樹から現れるものといえば、樹霊も忘れちゃいけない。多くの場合は墓所に、そうでなくともゲルミア火山の死体の山、大量に人が死んだであろう王都(灰都)ローデイルなどに現れるわけですが、聖樹にも同様に出現することを考えるに、恐らく多く人が斃れた場所、そしてそれらを根が吸い上げ、還樹される過程で産み落とされるのでしょうか。

で、前項から引き続き「似てる」の話題なのですが、爛れた樹霊って人の膿に似てる。

(画像貼ろうと思ったんですが、探す時間が惜しいので分かる人だけ分かってください)

ちなみに人の膿とは『DARK SOULS 3』に登場した、グンダなど一部の亡者から溢れ出る黒い化け物です。

こっちに関しては化身とデーモンほど酷似していませんし、樹霊は宿主から独立して動いているので多くの差異こそありますが、個人的には似ているように見える。

で、人の膿が何かというと、「ある種の深淵」だそうです。

幽鬼のトーチ
ある種の深淵は、人中を膿で満たすという

思うに長く生きた不死の中で溜まっていった「死」が化膿したものなのかなと。深みに溜まったソウルが「深みのソウル」に変質するように、人体に空いた底なしの「暗い穴」に沈殿した死が膿になって、やがて粉瘤が破裂するように不死の体から飛び出してくる。長い時間を生きていそうな(そして死に続けていそうな)灰の審判グンダや、劇中での一部の亡者からこれが噴出してきた辺り、人の膿の解釈としてはここらが妥当と考えています。

余談ですが『隻狼』にも「膿」に関するアイテムが存在します。

脂蝋の瘤
人の体にまれに生じる脂蝋の瘤
呪物にまつわる強化義手忍具を作成する筒薬
この瘤は病の予兆であり、病が重くなるほどに、育つという

「瘤」は膿が溜まって出来るもの。ちなみに仙峰寺や源の宮でドロップしたはず。どちらも「不死」に纏わる場所です。人の膿ほど苛烈な顕れではないにかもしれませんが、やはりどの時代、どんな性質の不死であろうと、不自然に長く生きた人の中には「ある種の深淵」が生じるのでしょう。

であるなら、黄金樹を一つの巨大な生命、不死と見ます。還樹の工程で夥しい生を循環させる過程で否応なく取り込んだ「死」が化膿し、これを黄金律が吐き出したものが「爛れた樹霊」なのでしょうか。樹霊がドロップする黄金律の種子はエルデンリングが砕けた際に各地に飛散したようですが、その辺とも関係あるかもしれませんね。

血の無き者たち

『Bloodborne』の漁村民が唱える「全ての血の無きものたち」とは何のことだろうな、とずっと考えていて、恐らく肉体を持たない霊的な怪異のこと(メルゴーの乳母など)を言っているのかなと思っていたんですが、『ELDEN RING』でヒントが開示されました。

白そぎ肉
血の無い生物の肉を薄くそいだもの

白そぎ肉を落とすのはタコ・蟹・エビなどの海産物、そしてナメクジや信託の使者など。信託の使者を除くと、基本的には海を起源としてそうな怪物たちばかり。

「暗い場所」が外なる神の棲み処なら、中でも深海という宇宙からやってきたであろう怪物たちを「血の無きもの(血の無い生物)」と呼ぶべきなのかもしれません。信託の使者も海洋生物? それっぽい気はする。

ここで気にしておきたいのは、前回の記事で触れたように、死王子ゴッドウィンの、あの膨れた人魚のような様こそ彼の正体なのではないかという可能性です。黄金律が大がかりな「生まれ直し」であり、狭間の地に見られる幾多のモブが死と同時に別のモブに姿を変えるのは、「死ぬ」ことで元の姿を取り戻しているのではないか、つまりゴッドウィンもまた「死ぬ」ことで元の姿を取り戻したのではないか。

詳しくないですが、ほやという生き物は、人間の祖先であるらしいナメクジウオが進化の途上で枝分かれして至った生物らしく、だから人間とほやは遺伝子的に似ている部分が多いのだとか。つまり狭間の地においても褪せ人というものが生まれるその傍流として陸ほやがいてもおかしくはない。

かつて坩堝も海も区別を持たず、或いは現実と同じように陸生生物の起源は海に求められるのかもしれません。初期のデミゴッドであろう死王子ゴッドウィンの、魚と人の混種とも言える姿は、太古の昔に未分化だったころの生命を象徴しているようで印象深い。

外なる神

ところでナメクジですよ。

ナメクジが上位者の先触れであるなら、これはもうしつこいほどに狭間の地にひしめいていました。言ってしまうと「外なる神」と「上位者」は同じものと考えていますが、狭間がいかに外なる神の干渉を受けまくっているかを示すべく多種多様なナメクジとかたつむりがバラまかれているのかもしれません。

関連記事 : 全ての「捧げた者たち」に捧ぐ -うごめけ! オドン(後編)-

姿なきオドンの正体は墓所カビであるという記事を以前書きましたが、「腐敗」も「姿なき母」も同種の上位者だろうと考えています。つまり「そこ」にいるのに、「それ」がそうと認識できない、啓蒙が足りない故に「見えない」とされる。朱い腐敗をもたらす花粉、ないし粒子のようなものと、忌み子に通う血そのもの。共に「宿る」性質がある。

そういえばケイリッドにも血の王朝にもデカい犬だかカラスだかがいましたが、「動物の肥大化」は、火の時代に人間を食べて育ったであろうネズミがそうであったように、そしてヤーナムで血の医療の影響下にあったカラスなどのように、そして葦名の牛のように、「闇(深淵)」を取り込んだ動物は大きく育つルールの延長上にある現象だと思います。外なる神が闇を由来とするなら、腐敗も王朝の血も、やはり共に闇を由来とすることの示唆なのでしょう。

神は外から干渉するために依り代を求めるようです。狭間の地ではそれが神人でり、後々それは御子と呼ばれたりする。時代や律が変わろうと侵略者たちの手口は変わらない。

約束と契約

これもできれば触っておきたいです。

降り注ぐ魔力(『ELDEN RING』)
古い盟約に際し、結晶人から伝えられたという
降り注ぐ結晶(『DARK SOULS 3』)
古老の片割れは不死隊の同盟者であり ファランに魔術師を育てた
それは古い約束であったという

魔力と結晶の違いこそあれど、共に似た挙動の魔術。そして「古い盟約」「古い約束」……なんかありそうだよな〜。

「エルデの流星」がエルデンリングの種子のようなものを流星に乗せて送り出した御業であるなら、エルデの流星に似た「降り注ぐ魔力」「降り注ぐ結晶」と、両魔術によって仄めかされた「盟約(約束)」はここに纏わる気がします。

現状の仮説だけを述べるなら、たぶん、火の時代が終わり、全てが混ぜこぜになってしまった世界の終わりについては早い段階で予見されていたのだと思います。

そして差異の無くなった世界に新たな差異を作り出す大仕掛けを誰かが思いつきます。誰もいなくなった世界、新しい時代を作る律(ルール)を空から大地に打ち込む、というような。

関連記事 : エルデンリングの作り方

セレン師匠も魔術師を塊として他の星に種子として打ち込むことを計画していたようですし、「魔術」というものの究極は新しい世界、新しい律なのでしょう。

だからそれができる術者を育てるための、そしてそれを忘れないために古老の「古い約束」があり、結晶人の「古い盟約」とはその名残なのか、ともかくすべては地続きになっている。

ちなみに『DARK SOULS 3』の「降り注ぐ結晶」に関してですが、かつて深淵の主マヌスが用いた、降り注ぐ闇の魔術に似ています。

以前、狭間の地で行われていることは黄金の国ウーラシールの再演であるという記事を書きました。

関連記事 : 火の無き世界に黄金を 02

「古い約束」とは、もしかするとウーラシールから続いていたのでしょうか。

やべえ時間がない!

大事なことだけ書いて終わります!

メスメルの火について!

どなたかが X / Twitter にて、「燻り蝶」がメスメルを示すのではないかとポストされていましたが、個人的にも同意見。「幼生蝶」と「エオニアの蝶」がそれぞれミケラとマレニアを暗示するなら、「燻り蝶」はなんだろうと思っていたので、ここにメスメルがすっぽりと収まってくれるなら気持ちがいい。燻り蝶とは、「燃え尽きぬ蝶」なのだという。

で、「燃え尽きぬ」と言えば、『DARK SOULS 3』の「罪の火」です。罪の都を焼き、サリヴァーンに野心を灯したという消えぬ火。

黒炎が「人間性の炎」であったなら、メスメルの火は「罪の火」かなと。

罪の火が何かというと、簡単に言えば「炎の形をした深淵」です。すべてが終わった後も闇だけが残るように、闇である罪の火は、だから消えない。その論からいけばメスメルとは「深淵の炎」を操っている。

で、黄金律とは「忌み」をろ過するシステムだと言いましたが、「忌み角」が人の膿やマヌスが持っていたものと同じ特徴であるなら、つまり「忌み」とは生命に混じってしまった深淵であり、黄金律はこれを弾きたがっている(だから深淵から来た外なる神々を黄金樹が受け入れないのは当然と言えば当然と言える)。

影の地は黄金律から弾かれたものたちの最後の棲み処だと考えています。ならばかつて忌みものたちを焼きに焼いたメスメルが、しかしその「忌みの極み」のような力ゆえに影の地に押しやられているのであれば、居場所なく押し込められたものを、何か知らんけど倒しに行くというのは、「いつものフロム」っぽいと言えます。

……すごくない? ここまで全部想像だけで書いてる。当たってるか当たってないかを検証できないことを、こんな夜遅くまで。ふと冷静になってしまった。

そんな夜があってもいい。

終わり

というわけで終わります! もう本当に時間がないんだって! それでは、皆様も皆様の御考えを以て、或いは無心に、DLC を楽しんでください!!

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